COVID-19によるパンデミックは医療体制に大きな影響を与えた。COVID-19陽性期間の急性心筋梗塞発症率は陰性患者に比べ増加したが,実臨床では受診控えなどによってパンデミック期間の急性心筋梗塞の入院患者数は減少した。CCUでは各施設が診療の質を維持するために様々な対応を行ったが,パンデミックにより急性心筋梗塞患者の治療までの時間は延長し,院内死亡率が世界各国で上昇した。一方,日本では,院内死亡率は上昇しなかった。 本稿では,COVID-19と急性心筋梗塞の関連性およびパンデミック期間の急性心筋梗塞診療の実情について解説する。
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