最近のメディアの報道を見ていると,道路や鉄道の橋梁やトンネル,上下水道などのインフラが今にも崩壊してしまいそうである。まさに「JAPAN IN RUINS」である。日本のインフラは,はたしてどの程度老朽化しているのであろうか。インフラは,在って当然,老朽化により機能を
1.はじめに
さまざまなメディアにおいて,連日のようにビッグデータ,人工知能,IoT(Internet of Things)などが取り上げられている。これまでのデータの概念とは異なるこのビッグデータの
1.はじめに
太陽光発電(PV)は,2000年代中頃に,固定価格買取制度(FIT)によって,ヨーロッパを中心に導入量が急速に増大した。我が国でも,2009年に再開された導入補助金および新たな余剰電力購入制度により,住宅用太陽光発電システムの導入が加速した。また,東日本震災後の
1.はじめに
太陽光発電(PV)システムが電力系統に大量に導入された場合に広く顕在化する可能性のある課題として,電圧上昇等の配電線電圧管理面への影響,配電系統から二次送電系統へ逆潮流が発生した場合の電圧管理面および保護・保安面での課題,平常時の需給計画・運用・周波数制御へ
1.はじめに
配電線電圧上昇を抑制するPV有効・無効電力制御技術,配電線電圧調整装置による配電線電圧制御技術,および配電線事故時の安全性を維持する単独運転防止技術について紹介する。
2.配電線電圧上昇・変動抑制
太陽光発電(PV)システムが集中的に配電系統に連系
1.はじめに
本稿では,大量導入が進む太陽光発電(PV)システムの出力推定,および予測技術について概説する。PVシステムの出力は,主として入力エネルギーである日射量や太陽電池モジュール温度等の影響を受け,時々刻々と変化する。以下では,はじめに日射量等からPVシステムの出力
1.はじめに
電力系統では,安定した電力供給のため,需給運用により電力の需要と供給を常にバランスさせ,周波数を一定に維持する必要がある。一方で,太陽光発電(PV)は,発電出力が天候により左右されるため,その導入が拡大すると,電力系統において余剰電力が発生するなど,電力系統
1.はじめに
本稿では,大量導入が進む太陽光発電(PV)が,系統事故時に系統の安定性(電圧・周波数・安定度)面に与える影響の低減策への取り組みについて概説する。系統事故時にも電力を安定的に供給することについては,これまでも継続的に努力されてきているが,再生可能エネルギー
1.はじめに
近年,量子情報通信,量子暗号,量子コンピュータ等の,量子状態を積極的に利用した情報通信技術が提唱されている。これら新しい情報通信処理技術の中で現在の技術と決定的に異なる点は,情報を電荷の量や,光の強度に符号化して行うのでなく,量子状態に符号化し,その量子の状態
1.はじめに
ゴムはいつ頃から,人類社会で材料として使われたのであろうか?マヤ文明より古い紀元前1500年頃に始まる古代メキシコ・オルメカ文明のエル・マナティ遺跡から出土したゴム球は,それを物語る。このゴム球こそ,世界最古のゴム製品であり,宗教的な儀礼に使われていたと推定さ
1.真空管とトランジスタ
日本人が忘れてはいけない年1945年前後に生まれた若者が大学に入学したのは,前回の東京オリンピックが開催された1964年です。その頃の電子産業界は,真空管がトランジスタに置きかわる過渡期でした。当然ながら,当時の電気電子系学科における授業では,真空管と半導体素子の
1.はじめに
皆さんは「研究室」と聞いて,どのような研究生活を想像するだろうか。現在,研究室に所属する学生であれば自らの所属研究室,正員の皆さんは出身研究室での生活が「研究室」のイメージに少なくとも影響を与えていると考えられる。それでは,所属していない他研究室の生活につ