わが国の産学連携は将来社会を牽引することができるであろうか? ここ約20年,産学連携の施策がますます多様化し事例としても拡大してきているにもかかわらず,大学の研究成果が社会で実際に十分活用されているとは言いがたい。これまでのわが国の産学連携は,今日
1.はじめに
巷ではスマートフォンやタブレット端末を持ち歩く人が増え,コミュニケーションツールや,必要な情報をウェブから取り出すための情報端末としての利用が盛んである。ウェブ上で取り扱うデータ量は増加の一途をたどり,大規模データセンタを支えるHDD一台当たりの記憶容量
1.はじめに
精密位置決めステージやHard disk drive(HDD)といった精密サーボシステムにおいて,目標軌道への追従性能は製品の性能を決定づける重要な指標である。高速高精度に位置決めをするために,フィードバック(FB)制御器とフィードフォワード(FF)制御器の双方をもつ2自
1.はじめに
「知彼知己,百戰不殆」(かれをしりおのれをしれば,ひゃくせんあやうからず)。紀元前500年頃,孫武は著書「孫子」の中で国家の存続のためには情報が最も重要であると説いた(1)。2016年現在,時価総額の世界Top 5企業(Apple,Google,Microsoft,Amazon,Facebook)すべ
1.はじめに
本稿では,FPD露光装置(Flat Panel Display:FPD)の成り立ちから要求項目,その特徴を,折に触れて半導体露光装置と対比しながら説明する。次にFPD露光装置を構成する主要ユニットを要求項目に絡めながら紹介していく。続いて,各主要ユニットで活用されている精密サーボ
1.はじめに
スマートフォンやタブレットに代表される電子機器は現在の社会生活にはなくてはならない存在である。電子機器の生産はスマートフォンだけでも年間14億台以上に上り,今後もIoT(Internet of Things)やウェアラブル端末,車載機器などその需要は増加するとみられている。電
1.はじめに
「包装」は私たちの生活を豊かにする一つの知恵である。特に食品においては,包装技術の発展により,おいしいものを「より長く」「より手軽に」「より安全に」口にすることができるようになった。そして,その包装作業の大半は人手ではなく機械によって自動で行われており,高速
1.はじめに
大規模な石油化学や石油精製,鉄鋼,製紙プラントといった自家用発電設備を有する工場内の受変電システム(図1)において,電力の品質ならびに安定性そして信頼性に対する取り組みは,電気技術者が最も気を配るところでありながら長年注目されてこなかった領域である。電力
1.はじめに
ディジタルデータの利用はすべての技術応用領域の基盤となってきた。ディジタルデータがさまざまな境界を超えて流通し,処理されることで新しいイノベーションを生み出す。このような「インターネット前提社会」を新しい基盤として,これからの情報社会の創生が始まった。人工知
1.電化生活を享受できるのは何のお陰?
現代社会において,電気エネルギーは空気と同じように必要不可欠なもので,我々は,その存在を意識することなく,電化生活を享受している。これを可能にしている基本的な概念は電気回路論であり,電気を安全に利用するためのキーテクノロジーは,流したい時と場所にのみ電気を流
1.はじめに
近年,駅や街で外国人観光客を見かける機会が増えている。また,空港や駅の案内板も複数の言語で表記されていることも多く,外国人観光客が増加している。図1に在留外国人数,日本を訪れた(訪日)外国人観光客数を示す(1)(2)。在留外国人数は一時減少している年があるが,お