名古屋大学には,2000年に制定された学術憲章があり,大学のミッションが定められています。そこで1番に挙げられているのが,「創造的な研究活動によって真理を探究し,世界屈指の知的成果を生み出す」という研究の基本目標です。このミッションを果たしていくためには,世界
1.はじめに
日本の上下水道事業は,高度成長期とそれ以降の比較的短い期間で普及率が大幅に上昇し,上水道事業の普及率は2019年現在98.1%,下水道事業の普及率は2020年現在80.1%である。このように高い普及率のみならず,水道水質基準や下水道放流水質基準を設定し,それらの基準値を
1.はじめに
1.1 近代上下水道の始まり
上下水道整備の本来の目的は,衛生環境の改善である。江戸末期から日本は横浜や函館,神戸などを開港して海外と交流を始めた。これらの都市や東京など大都市では人口増加によるし尿処理の不備や井戸水の汚染などにより,明治初期には毎年のようにコレラや腸チフス,赤痢などの疫
1.はじめに
近年,地球温暖化が顕在化し,世界的な資源・エネルギー需給の逼迫も懸念され,脱炭素社会の構築が強く求められている。上下水道事業は,年間電力消費量が約150億kWhと日本全体の電力消費量(9,782億kWh(1))の約1.5%(上水道:約0.8%(2)†,下水道:約0.7%(3))を占める
1.はじめに
近年日本の上下水道は,水需要の減少に伴う収益の減少,施設老朽化による更新需要の増大,職員数の減少等の課題に直面している。一方,ライフラインとしてこれまで安全・安心・安定をキーワードに続けてきたサービスの維持・向上も期待されており,財政の健全化,運営基盤の強
1.はじめに
日本の近代上下水道はおよそ一世紀の歴史の中で,安全な都市生活の確保,クリーンな地球環境の形成に大きく貢献し,今後も大きな発展が期待されている。上下水道を担う制御技術も飛躍的に進化しており,上下水道施設の安定稼働,処理水質の向上に大きく貢献している。一方,日本
1.はじめに
上下水道事業は重要なインフラ基盤として大きく発展してきたが(図1(1)は上水道の例),近年,急速な施設老朽化や水需要の減少に伴う収益の伸び悩みなど,上下水道を取り巻く環境は急速に変化している。加えて団塊世代のベテラン技術職員退職による運転・保全ノウハウの喪失が問
1.はじめに
日本の上下水道施設においては,近年,施設の老朽化,職員の減少,財源不足等により設備を維持管理していくうえでのリスクが高まってきている。加えて,地震や台風,豪雨等の自然災害によるリスクも顕在化しており,リスク低減への取り組みは,安心・安全で安定的なサービスを提
1.圧縮空気の有効エネルギーとエアパワー
1.1 空気の圧縮と仕事
生産装置などを駆動するアクチュエータ(例えばステージやシリンダ)の駆動源として,電動モータ・油圧・空気などが必要に応じて使い分けられている。これらの駆動方式は対立するものではなく,用途に合わせて最適なものが選定されるべきである。一つの駆動装置で二つ以上の駆動
1.はじめに
地球温暖化対策,2050年のカーボンニュートラルに向けて,一層の省エネ化や再生可能エネルギーへの移行などの取り組みが進められている。地球温暖化対策技術の一つに,二酸化炭素(CO2)を回収して地中に貯留することにより,大気中への放散を抑制するCO2回収・貯留(Car
1.はじめに
2022年3月30日,(株)野村総合研究所は,筑波大学の佐野幸恵氏との共同研究により,日本の生活者や社会がどのような感情の状態にあるのか,SNS(Social Networking Service)への書き込み情報を基に計測し,指数化する方法を発表した(1)。空気感は,「活気」「混乱」「落込み」「怒り」
このたび,第16回「でんきの礎」として全3件の顕彰が決定しましたので,その概要をご紹介いたします。
「でんきの礎」(One Step on Electro-Technology)は,歴史的にみて,社会生活に大きな貢献を果たした電気技術の功績を称え,世の中に広く周知することで,多くの方々
1.はじめに
この規格は,発電所,変電所及び開閉所の電路,断路器並びに交流架空電線路に使用するステーションポストがいしについて規定している。JEC-5201(懸垂がいし),JEC-5205(長幹がいし),JEC-5206(長幹支持がいし),JEC-5207(ラインポストがいし)と同様に,がいしの種