電気学会会員の皆様,初めまして。歴史と伝統ある電気学会誌に寄稿させていただく機会をいただき,大変光栄に存じます。電気学会においては全くの門外漢ではありますが,明治維新以来,我が国の発展に寄与してきた国立大学の一員として,課題や本学の取り組みなどの共有ができれ
1.はじめに
日本における電力メータのスマート化は,自動検針,遠隔停止・解除および電力自由化に基づく多様な契約メニューへの対応(スイッチングなど)による業務効率化,省エネルギー・低炭素社会の実現を目的として2014年度に開始され,2024年度に全需要家への設置が完了した。
1.はじめに
2016年4月の電力小売り全面自由化以降,従来の電力量の計量に加え,需要家が小売電気事業者との契約を切り替えるスイッチング手続きの効率化・簡素化や,同時同量制度下における重要な役割を担うことが期待され,スマートメータの導入が進められている。一方で,一般送配電事
1.はじめに
日本における現行のスマート電力メータ(以下,スマートメータ)は,自動検針,遠隔停止・解除による業務効率化,需要家のエネルギー情報把握による省エネ・低炭素社会実現を目的に2014年に導入が開始され,2024年度中までに一部取り替え作業が困難な場所等を除く全需要家への
1.はじめに
世界各国で電力システムの高度化を目的としたスマートメータの導入が進んでいる。スマートメータおよび関連する通信ネットワークを含めたシステム全体はAMI(Advanced Metering Infrastructure)と定義され, 遠隔自動検針(Automated
1.はじめに
電気事業を取り巻く社会環境の変化に加え,スマートメータの検定期間が10年であり,2024年度から順次新たなメータへの交換が始まること等を踏まえ,経済産業省は2020年9月に「次世代スマートメーター制度検討会」を立ち上げ,スマートメータの標準機能等について検討を
1.はじめに
近年,日本の電力システムは再生可能エネルギー電源の急速な導入によるGX化(Green Transformation),スマート電力メータ(以下,スマートメータ)やセンサ内蔵自動開閉器(ITSW),スマートインバータ,各種エネルギーマネジメントシステム(EMS)の導入によるDX化
1.はじめに
これは若手(大学教員歴3年目)の直面した,希望と絶望の末にデータ駆動型文献調査に迫られた体験記でもある。調査専門委員会の成果報告である「技術報告」は,特定分野の専門知の集大成とも言える文書である。その委員の一人として委嘱を受けたとき,筆者は例えるならば,ま
1.はじめに〜雷や静電気から守るデバイス
「ZnOバリスタ」は基礎となるZnO系酸化物におけるバリスタ特性の発見から実用化に至るまで一貫して日本の企業(当時の松下電器産業(株),現在のパナソニックグループ)が推進し,1968年に世界に先駆けて製品化したデバイスである。半導体セラミックスの粒界が特性発現機
1.はじめに
東京証券取引所(以下,東証)は,1878(明治11)年6月1日に,東証の前身である東京株式取引所が売買立会を開始して以来,長年にわたり日本の証券・金融市場の象徴的存在の一つである。現在も,立会場が開設されていた東京都中央区日本橋兜町に本拠を構え,日本の証券市場の
1.はじめに
21世紀に入り,自動車産業は「CASE(Connected, Autonomous, Shared, Electric)」というキーワードに象徴される大規模な技術革新の時代を迎えている。そのなかでも特に「Autonomous(自動運転)」は,自動車の設計思想や利用形態そのものを根本から支える可能性を有する技術
7月22日の午後,電気学会会議室にて,令和7年度電気規格調査会規格委員総会を開催いたしました。
総会では,今年度初めてとなる電気規格調査会名誉委員の称号を大木義路様,林洋一様,松村基史様,三木一郎様,山野芳昭様の5名の方が授与され,ご挨拶をいただき