丸1年遅らせて福島で始まった東京オリンピックの女子ソフトボール予選。観客の拍手も声援もない静けさには選手たちも戸惑ったに違いない。それからわずか1週間後の7月28日,東京都内の新型コロナウイルス
1.はじめに
窒化ガリウム(Gallium Nitreide:GaN)や炭化ケイ素(Silicon Carbide:SiC)など次世代ワイドバンドギャップ半導体素子の登場はパワーエレクトロニクス分野に大きなインパクトを与えている。図1に横軸に動作周波数,縦軸に電力容量をとったときのシリコン(Silicon:Si),
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電気を所望の電力形態に効率よく変換するパワーコンバータは持続可能な開発目標(SDGs)の達成に必要不可欠であり,その性能指標である単位体積当たりの出力電力量(以下,電力密度)は主にSi半導体デバイスの進化によって向上してきた。その理由はSi半導体デバイスがパ
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パワーコンバータに使用されるパワー半導体デバイスには長年Si系のものが用いられてきたが,最近は化合物半導体デバイス(SiC, GaN, Ga2O3など)の利用が可能になってきており,高速スイッチング・低損失化といった面で著しい特性改善が進められている。これらパワー半導体デバ
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トランスは,電力系統に使用されている商用周波数トランスからスイッチング周波数が数十kHz~数十MHzまでのスイッチング電源や通信用電源など幅広い動作周波数とアプリケーションで使用されている。高周波化によってトランスの小型化が可能であるが,実際には巻線やコア材の
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アルミニウム電解コンデンサ(以下,Al電解コンデンサ)は安価・大容量という特長を有し,小容量のスイッチング電源から低圧のインバータまで広く利用されている(1)。他の種類のコンデンサに比べ低寿命で損失も大きいと指摘されることがあるが,近年の技術開発によりこれら
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パワーコンバータに用いられるコンデンサやインダクタなどの受動部品は,SiCやGaNなどのワイドバンドギャップパワー半導体の性能向上により大幅な特性改善が望まれている。ワイドバンドギャップパワー半導体の特長は,高周波スイッチング・低損失・高耐熱である。したがって,
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MLCC(Multi-Layer Ceramic Capacitor)には電気的性能が大きく異なる複数の温度特性のものが商品化されており,それぞれに適する回路が存在する。ここでは,これらの商品の電気的性能の違いと適用範囲について述べ,それぞれの特徴を活かした適用事例について解説する。
1.はじめに
スイッチング電源に代表されるコンバータ回路は,エネルギー蓄積/放出を担うインダクタやコンデンサの働きを理解し,安全な回路動作を保証する回路設計に基づいて構築される。さらに,電源回路の小型化や高効率化を図るためには,電気回路素子の材料物性の精査,素子形状の最適
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プラズマは極めて多数の荷電粒子から構成されており,これらの粒子は電磁気力により相互作用しながら非常に速く動くため,全体として極めて複雑な振る舞いをする。プラズマ・核融合研究においては,このプラズマの振る舞いを解明するためにスーパーコンピュータを活用したシミュ
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年末の大掃除のとき,繊維ゴミがびっしりついたエアコンのフィルタを見て,天井近くまで,よくも舞い上がっているものだと感心する。カーテンの隙間からの線条外光で空気中を高低の差なく舞っている繊維ゴミをしばしば見るので不思議でもないのだが,直径10μmの球形粒子は速
私の専門は美術史,主たる研究対象は仏像である。日本では,仏像といえば木造という印象が強いかもしれない。しかし,アジア各地の仏像を見渡してみると石で作られたものが圧倒的に多く,土やブロンズがそれに次ぐ。
仏像は言うまでもなく信仰の対象である。しかし,近代
1.はじめに
新型コロナウイルス感染症の流行下で,動画教材撮影をリモートで行う現場をリモートで取材するという稀有な体験をした。その体験を記事にする過程で,電気学会が新しく取り組んでいる社会との連携活動を知ることもできた。その概要を紹介する。
1.「デジタルの日」の創設
2021年より,「デジタルの日」が創設されることになりました。「誰一人取り残さない,人に優しいデジタル化」を実現するために,デジタルについて振り返り,体験し,見直すための定期的な機会としての記念日です。「デジタルの日」のホームページも開設されています(https://