種々の貴金属を担持したCo
3(PO
4)
2についてCH
4を用いたNOの選択還元反応を検討し,Ptを担持したCo
3(PO
4)
2はCH
4によるNO選択還元に高い活性を示すことを見出した.N0転化率はPt担持量とともに増加し,1wt%Pt担持で最大となった.同一条件ではN0の還元活性は常にNO
2還元活性より高くなった.これは反応がNO
2やNO
3−を中間体とするのではなく,NO直接分解から開始することを示唆している.酸素分圧の低下とともにNO転化率は向上し,酸素の非共存下では50%程度の高いNO転化率が最高SVまで維持されることがわかった.昇温脱離法による吸着種の反応性,およびNO,O
2,CH
4分圧依存性を検討したところ,Pt担持はNOの解離吸着を促進し,O
2の吸着を弱めることがわかった.Pt/Co
3(PO
4)
2上ではNOが解離的に吸着し,直接分解でN
2を生成し,触媒上に残った酸素をメタンによって除去する機構でNoの還元反応が進行していると推定された.本研究によりPt/Co
3(PO
4)
2はCH
4によるNO還元に高い活性を有する触媒であることがわかった.
抄録全体を表示