ハニカムロータを用いた温度スイング吸着(TSA)式CO
2分離回収システムに関する実験的研究を行った.まず,さまざまな吸着材を担持したハニカムコアを調製,CO
2破過曲線と298 Kおよび453 Kにおける吸着等温線を測定し,良好なCO
2吸着特性を示した13X, Li-LSXおよびNa-LSX型ゼオライトをハニカムロータ化の候補として選定した.次に,これらの吸着材を担持したハニカムロータを用いて,CO
2分離回収実験を行い,回収CO
2濃度とCO
2回収率を測定した.ゼオライト13Xの担持率を高めたハニカムロータでは,298 K, CO
2濃度10%の模擬排ガスから濃度90%,回収率22%でCO
2が分離回収できた.なお,回収濃度を80%に留めれば,回収率は50%程度にまで上昇する.また,298 Kと453 Kにおける平衡吸着量差,すなわち有効CO
2吸着量Δ
qが大きいものほどCO
2分離回収性能がよいことから,本システムにおいては,有効吸着量Δ
qが主要な吸着推進力であり,吸着材選定のための指標となることがわかった.
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