化学工学論文集
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20 巻, 1 号
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  • 設楽 英夫, 菊地 基和, 渡辺 良三
    1994 年 20 巻 1 号 p. 1-7
    発行日: 1994/01/15
    公開日: 2009/11/12
    ジャーナル フリー
    食品の多様化に伴い様々な液状食品をプレート式熱交換器を用いて加熱殺菌する機会が増大している.しかし食品の一部分は熱変性等などにより加熱伝熱面に付着し易いため操作上重要な技術的問題となっている.そこで多様な食品の長時間連続加熱殺菌操作の基礎研究としてプレート式殺菌装置でこれらの食品を実際に加熱し, 伝熱面に発生した付着物について重量の測定と組成分析, 物性測定を行い流速の影響などを検討した.特に乳食品の代表として牛乳について実験を行い, 他食品との比較の対象とした.この結果, 付着を最小限とするための流速選定指針を各食品別に示し, また比較対象とした牛乳の長時間連続加熱殺菌を行い, スケール付着の経時変化と総括伝熱係数, 圧力損失に与える影響などを検討した.
  • 橋本 順義
    1994 年 20 巻 1 号 p. 8-13
    発行日: 1994/01/15
    公開日: 2009/11/12
    ジャーナル フリー
    pH>12の条件下において, 硫酸第一鉄と苛性ソーダと空気中の酸素から生成する針状α-FeOOH微粒子を, プレコマーシャル規模で製造する実験を回分方式で行った.
    微粒子中の金属成分として, a) Feのみの場合, b) Feに少量のNiまたはCrを添加した場合, c) Feに少量のCrおよびZnを添加した場合, について実験した.
    いずれの場合も, 微粒子の比表面積は酸化終了時間によって精度よく相関でき, 二つの実験的定数からなる簡便な実験式を与えることができた.
    この実験式は所定の比表面積からなる針状α-FeOOH微粒子を制御して製造する際に極めて有用である.
  • 橋本 順義, 大野 辰彌, 三上 純司, 北川 淳
    1994 年 20 巻 1 号 p. 14-20
    発行日: 1994/01/15
    公開日: 2009/11/12
    ジャーナル フリー
    針状α-FeOOH微粒子を製造するプレコマーシャル規模の実験を, 気泡塔型反応器を用いて回分方式で行った.
    電子顕微鏡写真を用いて, 製品粒子の長軸方向長さlおよび短軸方向長さdの粒度分布を測定した.その測定値から長軸方向長さの個数平均値la, 短軸方向長さの個数平均値da, 軸比la/da, 長軸方向長さの変動係数σl/laを算出した.そして, 粒子の比表面積Seとla, la/da, da, σl/laのそれぞれとの関係を調べた.
    さらに, lの粒度分布の均一性を, 粒度分布図を用いて検討した.
  • 野田 勝嗣, 内田 重男, 中村 真二, 岩本 慎二, 前沢 昭礼, 鈴木 孝典
    1994 年 20 巻 1 号 p. 21-25
    発行日: 1994/01/15
    公開日: 2009/11/12
    ジャーナル フリー
    粒子にプラズマ処理を施す基礎として, フエライトのような密度の大きい粒子について, 減圧下における粒子の流動状態を調べた.その結果, これらの粒子は100Pa位で流動化できることが解る.また最小流動化速度と流動層上部の圧力との関係を調べ, 減圧下での最小流動化速度は, 大気圧下での粘性項にKnudsen項を加えた式で相関できる.
    フェライト粒子に水素ガス, アクリル酸等のモノマーでプラズマ処理させると, 帯電率を変化させることが出来る.その正負への変化は帯電系列を参考にすればその方向が判る.
  • 橋本 昌也, 片岡 邦夫
    1994 年 20 巻 1 号 p. 26-33
    発行日: 1994/01/15
    公開日: 2009/11/12
    ジャーナル フリー
    前報で, コークス移動床での灰化粒子の溶融を考慮した3次元3相流モデルを構築し報告した.本研究では, このモデルを用いて, 商業化した汚泥溶融炉の最適操業条件を探索するための数値実験を実施した.この数値実験結果から, ash/cokeの供給比で定義した溶融効率の改善は, 溶融領域の位置に大きく依存しており, この溶融領域を化学反応によってコークス消費が最も激しく生じている領域に近づけるのが, より効率的であることが解った.即ち, 操作条件としては, 溶融する灰分量と空気量を増加し, 且つ, 予熱空気温度を上げることが, 溶融効率の改善に効果的である.しかし, 溶融効率のピーク点が存在することが解った.この数値実験で予測した最大溶融効率は約2.4であり, 標準操業条件の約2.9倍となった.実炉を使用して限界溶融能力を確認することは困難であるが, 解析対象とした商業化汚泥溶融炉の実炉負荷実験では, 溶融効率が標準操業条件の約2.2倍で汚泥溶融が可能であることが確認されている.
  • 加藤 恒一, 村上 正, 吉岡 進
    1994 年 20 巻 1 号 p. 34-40
    発行日: 1994/01/15
    公開日: 2009/11/12
    ジャーナル フリー
    流動層内にスクリーン等の内挿物を設けると, 流動粒子の混合は抑制され, 層内に熱流が存在する場合, 仕切られた段間において温度勾配が生じる.即ち流動層反応器において, 上部と下部で反応温度の異なる複数の反応を行うため, ある一定の温度分布の確保が必要とされる場合, 内挿物の設計を工夫することによりこれが可能となる.
    上記目的のために, 多孔板インターナルによって上下に仕切られた小型二段流動層装置を製作し, 酸化鉄触媒粒子について, 仕切り上下間の粒子混合速度と空塔ガス速度および多孔板開孔率との関係を測定した.
    さらにその結果を基に, 水素を併産する重質油分解プロセスの大型パイロットプラント分解反応塔 (上部において重質油分解, 下部においてスチームアイアン反応を行う) をスケールアップした.研究運転において目標に近い温度分布を得て, 流動層の二層化を実現した.さらに重質油分解およびスチームアイアン反応の成績を確認することにより本方式の有効性を実証した.
  • ツイストテープとスタティックミキサー
    石川 徹, 紙屋 保
    1994 年 20 巻 1 号 p. 41-46
    発行日: 1994/01/15
    公開日: 2009/11/12
    ジャーナル フリー
    同一ポンプ動力の条件で, 伝熱促進体が装備された流れの伝熱係数が円管内の流れの伝熱係数と比較された.前者の後者に対する伝熱係数比が得られた.伝熱係数比が1以上となるレイノルズ数の範囲を伝熱促進体の有効使用の目安として図示した.ツイストテープとスタティックミキサーは300から550のレイノルズ数で最大伝熱係数比2.1から3.2を示した.スタティックミキサーは1から50の特に低いレイノルズ数においても1.8から2.1の高い伝熱係数比を示した.
  • 佐橋 裕子, 石塚 浩敏, 日比野 健
    1994 年 20 巻 1 号 p. 47-53
    発行日: 1994/01/15
    公開日: 2009/11/12
    ジャーナル フリー
    多価アミノ基を含有する非対称性キャピラリー膜の多孔質層に, グルタルアルデヒドを介して, 共有結合法によりグルコアミラーゼを固定化した.基質としてマルトースを用い, 反応は強制透過法により連続的に行った.酵素固定化膜の諸特性を調べた結果, 単位膜面積 (cm2) 当りmg量の高密度な固定化が可能で, 活性収率は20%であった.固定化による酵素の至適pHや至適温度の変化はみられなかった.KmおよびKi値は遊離酵素に比べ, 低固定化量の時低下し, 固定化量の増加と共にこれらの値は増加した.活性は600時間の運転中安定に保持され, またこの間透過液は95%以上のグルコース純度を示し, 透過流束もほぼ一定であった.また30 (w/v) %マルトース溶液による反応では, 短時間反応を繰り返し2段階で行った結果, 透過液中のグルコース純度96%ではイソマルトースの生成はみられず, 97.5%でも0.2%に抑えることができた.従って, 逆反応を抑え高純度な生成物が得られた.
  • 山田 泰司, 笠井 千江, 久保井 亮一, 駒沢 勲
    1994 年 20 巻 1 号 p. 54-60
    発行日: 1994/01/15
    公開日: 2009/11/12
    ジャーナル フリー
    レシチンは有機溶媒中でオルガノゲルを形成するが, これにcosurfactantとしてコレステロール, あるいはカプリル酸を添加することによりゲル化を抑制し, バルク水相と接触可能な逆相ミセル溶液を調製することができた.Cosurfactantの添加量の増加と共にレシチン系逆相ミセルの界面流動性は高くなるが, AOT系と比較してミセルの合一速度は非常に遅い.水相と二相分配を行うと有機相含水率Wo (= [水] / [レシチン]) は水相塩濃度の減少とともに増加し, 10から20までの範囲で変化した.二相分配法による各種タンパク質のレシチン-コレステロール系混合逆相ミセル相への抽出率はいずれも10%以下と低いが, cholesterol oxidaseはコレステロールとのアフィニティ作用により選択的に抽出された.またレシチン系逆相ミセルに溶解したcholesterol oxidaseは従来のAOT系と比較して優れた安定性をもつことが明らかになった.
  • 栗延 俊太郎
    1994 年 20 巻 1 号 p. 61-67
    発行日: 1994/01/15
    公開日: 2009/11/12
    ジャーナル フリー
    本研究では並流型大こう配磁気フィルタを作製し, 二酸化珪素を磁気シード法を用いて回収した際の, 磁性フロックの回収率とたい積面積の時間変化を測定した.磁性フロックは二酸化珪素と磁気シード剤のマグネタイトを硫酸アルミニウムを凝集剤として凝集させたものである. pH7.4で硫酸アルミニウム濃度を増加させても, 回収率は余り上がらないが, pHを5.0に下げると回収率が100%になり, 磁性フロックの回収に非常に効果的であることがわかった.
    またフィルタ方程式を数値計算により解き, フィルタ方程式のパラメータを実験結果に合う値にすることで, すべての実験に対して, フィルタ方程式でフィルタの性能の時間変化を表すことが可能であることを示した.このことは得られたフィルタ方程式でフィルタ性能の様々な特性を表すことができることを示している.
  • 大谷 敏郎, 名和 義彦, 中嶋 光敏, 斉藤 司
    1994 年 20 巻 1 号 p. 68-73
    発行日: 1994/01/15
    公開日: 2009/11/12
    ジャーナル フリー
    粒径0.03μmから0.2μmのジルコニウム超微粒子懸濁液を濾過することによって, 多孔質支持体上にダイナミック限外濾過膜を形成することができた.本膜の膜性能は, ジルコニウム超微粒子の粒径と堆積層の厚さに依存した.流速2m・s-1以下, 圧力0.5MPa以上の条件で, 超微粒子は支持体上に十分堆積し, 限外濾過膜としての性能が得られた.最適膜形成条件は, 25℃において流速1m・s-1, 圧力0.5MPaであった.Ruthのケーク濾過理論で解析したところ, 最適条件で膜を形成した場合の透過流束の変化を良好に予測することができた.
  • 椎崎 伸二, 山本 協子, 亀山 秀雄
    1994 年 20 巻 1 号 p. 74-80
    発行日: 1994/01/15
    公開日: 2009/11/12
    ジャーナル フリー
    UT-3熱化学水素製造サイクルの鉄系反応に用いる反応固体について, 繰り返し反応による反応速度の変化を解析した.反応固体は, ZrSiO4を担体として調製した.まず, 調製直後の反応固体を用いて反応速度解析を行い, 次のように反応速度式を決定した.
    臭素化 : r [mol・m-3・s-1] =-dCFe3O4/dt= 1.5×10-3CHBr1.5CH2O-0.5CFe3O4
    加水分解 : r [mol・m-3・s-1] =-dCFeBr2/dt = 0.018 CH2OCFeBr20.5
    この反応固体を用いて臭素化, 加水分解反応を繰り返し行ったところ, (1) 加水分解中にFeBr2が昇華することによりペレット中の固体濃度が減少する, (2) 両反応ともに反応速度定数は20サイクル目では1サイクル目の約1.4倍に大きくなる, (3) 1サイクル目には1μm程度の細孔に存在した固体反応物が, 20サイクル後には新たに生じた10μm付近の細孔に移動したり, 反応界面の表面積が約2倍に増加するなど, 反応速度定数変化の原因となるような反応固体の構造変化が生じていることが分かった.
  • ラグランジェ法とオイラー法の比較
    古畑 朋彦, 丹野 庄二, 三浦 隆利
    1994 年 20 巻 1 号 p. 81-88
    発行日: 1994/01/15
    公開日: 2009/11/12
    ジャーナル フリー
    本論文では燃焼器内噴霧燃焼特性を把握するための噴霧燃焼シミュレーション開発の基礎として, ラグランジェ法とオイラー法という二つの噴霧流解析手法を用いて, 円筒炉における噴霧燃焼を想定した円筒ダクト内に噴出する旋回および非旋回固気二相噴流のシミュレーションを行うと共に, LDVを用いた固相粒子速度の測定も行い, シミュレーション結果と測定結果を比較検討した.計算時間および計算安定性についても検討を加えた.その結果, 大きな粒子を含む噴流に対してはラグランジェ法, 小さな粒子を含む場合にはオイラー法による解析結果が測定値と良好に一致したが, オイラー法はラグランジェ法と比較して中心軸付近の粒子軸方向速度を大きく予測した.また計算時間についてはオイラー法の方が短いが, 旋回噴流や大きな粒子を含む噴流に対しては計算収束性が悪化し, ラグランジェ法との計算時間の差は小さくなることが明らかとなった.
  • 青木 秀之, 上野 明則, 三浦 隆利
    1994 年 20 巻 1 号 p. 89-96
    発行日: 1994/01/15
    公開日: 2009/11/12
    ジャーナル フリー
    コークス炉内熱および物質移動現象の解明を目的として, 室炉内石炭充填層の熱応力解析を行った.本研究ではガス流れを考慮していない従来のモデルに加えて熱分解ガス流動モデルを提案し, 石炭乾留時におけるガス流動場の温度場および応力場に及ぼす影響を検討した.また, コークス塊を想定したガラスビーズ充填層内の水流可視化実験を行い, 解析結果と流れ場を比較検討した.その結果, ガス流れ解析モデルにより熱分解ガスの塊内流れ挙動を良好に再現可能であることが示された.さらに熱分解ガスは主亀裂面から主に流出し, 気固間対流伝熱によって主亀裂面と塊内部の温度差が小さくなることが示された.このため主亀裂表面に発生する微小亀裂の発生を予測することはできなかった.しかしガス流れの有無による応力場への影響は微小であることから, 熱分解ガス排出法を検討することによるコークス品質の向上と省エネルギー乾留の同時達成の可能性が示唆された.
  • 鈴木 建, 田中 喜衡, 加藤 覚, 長浜 邦雄
    1994 年 20 巻 1 号 p. 97-104
    発行日: 1994/01/15
    公開日: 2009/11/12
    ジャーナル フリー
    超臨界エタン, エチレンを用いた硝酸銀水溶液中の高度不飽和脂肪酸エチルエステル (PUFA-Et) の抽出実験を行い, 抽出溶媒の違いによる抽出挙動の変化について前報の超臨界二酸化炭素による抽出結果と併せて検討した.超臨界エタンを用いた場合, PUFA-Etは超臨界二酸化炭素を用いた場合よりも速く抽出された.また, 抽出時のPUFA-Et組成の変化については二酸化炭素の場合と同様の結果が得られ, DHA-Etについて有効な分離が行われた.超臨界エチレンは, 3つの流体の中で最も抽出速度の速い溶媒であったが, 抽出物の組成の時間的変化はほとんどなかった.これは, エチレンと銀イオンとの錯体形成反応がエステルと銀イオンとの反応と競合したためと考えられる.
    簡単な物質収支式を用いた半回分式抽出過程のモデル化を行った.みかけの平衡定数Kを最適化により決定し, それにより実験で求めた抽出曲線を良好に再現することができた.
  • 吉田 英人, 網 浩之, 今井 清, 横道 豊
    1994 年 20 巻 1 号 p. 105-112
    発行日: 1994/01/15
    公開日: 2009/11/12
    ジャーナル フリー
    50%分離径が可変となる改良型サイクロンを用いて, フライアッシュ微粒子を分級し, また未燃炭素に関して実験的検討を行なった.サイクロン下部に設置した円錐体高さを可変にすることで, 50%分離径を0.9~2.3μmの広い範囲で簡便に変化させることができた.また円錐体頂角を小さくすると, 円錐体上壁での粒子沈着量が減少し, 高精度の分級が可能となる.
    50%分離径が1μm以下と小さくなると, 微粉収率が低下し, また微粉中の未燃炭素量も増加した.未燃炭素量が増加したのは, 分散器内で粗粒子が破砕し内部の未燃微粒子が分散したために生じたと考えられる.
    50%分離径が小さくなると, 粗粉中の未燃炭素量はほぼ一定値を示すが, 微粉中の未燃炭素量は増加傾向にある.実験値は未燃炭素の物質収支を考慮した計算値とほぼ一致した.
  • 鈴木 睦
    1994 年 20 巻 1 号 p. 113-120
    発行日: 1994/01/15
    公開日: 2009/11/12
    ジャーナル フリー
    円板間に張られた液橋の安定性を変分問題として解析し, 体積不変の摂動に対する安定性と圧力一定の条件のみを課した場合の安定性の2種類の安定限界が存在することを明らかにし, それぞれについての臨界安定摂動の形を求めた.この摂動は液体橋が破断にいたる初期の乱れとなるので, その後の破断形式が対称か非対称か余滴を生成するかなどを決定する因子の一つになっていると思われる.
  • 大垣 一成, 高野 清光, 守時 正入
    1994 年 20 巻 1 号 p. 121-123
    発行日: 1994/01/15
    公開日: 2009/11/12
    ジャーナル フリー
    最近天然ガスをめぐる議論が活発に行われるようになってきた.天然ガスはエネルギー供給源として息が長いだけではなく, 比較的クリーンな点が注目される要因のひとつである.とりわけH2OのCH4との包接化合物であるCH4 hydrateは, 非在来型天然ガス資源として開発の期待が高い.本研究では, 最近その存在が明らかにされた四国沖南海トラフ海底のCH4 hydrate fieldに限定し, CH4の採掘と同時にCO2流体貯蔵-エネルギー資源問題と地球温暖化問題とのリンケージーの可能性について, 熱力学的物性の側面から検討する.
  • 国眼 孝雄, 高田 鉄也, 清水 賢
    1994 年 20 巻 1 号 p. 124-127
    発行日: 1994/01/15
    公開日: 2009/11/12
    ジャーナル フリー
    Structural isomers o-, m-and p-nitrophenols (NPs) were separated by applying selective inclusion binding of cyclodextorin (CD) and selective permeability of ultrafiltration (UF) membrane. Three-component systems are composed of two guest molecules (NPs) and one host molecule (CD). Two-component systems are composed of one guest molecule and one host molecule. UF experiments were carried out for the two systems and the following conclusions were obtained.
    1. The molecule with stronger inclusion binding in the two-component system have larger relative rejection in three-component systems.
    2. This means that the separation ability in three-component systems is greater than the one calculated from two-component systems.
    3. The rise ratio of rejection (η) becomes higher when pH becomes higher, but the selectivity (Si/j) defined by ηij is nearly constant with pH or both two-and three-component systems.
  • 田谷 正仁, 白石 浩之, 東稔 節治
    1994 年 20 巻 1 号 p. 127-131
    発行日: 1994/01/15
    公開日: 2009/11/12
    ジャーナル フリー
    The solubilization of pyritic sulfur by Thiobacillus ferrooxidans Y5-9 was inhibited by SO42- (product resulting from the solubilization process) above its concentration of 150 mol/m3. In the repeated batch culture of T. ferrooxidans Y5-9 with a membrane-type bioreactor, the SO42- level in filtrate was kept less than about 150 mol/m3 by electrodialysis with SO42- removal. As a result, the solubilization activity of the bacterium was maintained throughout a culture of 600 h, and the values of average sulfate fromation rate in three times-repeated batch cultures during 600 h were 0.71 (the first batch), 0.42 (the second batch) and 0.38 (the third batch) mol/ (m3·h).
  • 有機系ケミカルヒートポンプ用触媒
    長沢 徹, 神谷 幸雄, 山本 協子, 亀山 秀雄
    1994 年 20 巻 1 号 p. 131-133
    発行日: 1994/01/15
    公開日: 2009/11/12
    ジャーナル フリー
    A Ni ultrafine-particle (UFP) catalyst electrodeposited on anodized porous alumina film supported on aluminum plate was prepared to provide high thermal conductivity and low pressure drop when installed in organic chemical heat-pump reactors. The effects of the electrophoresis voltage were investigated. Ni UFP deposited at a constant voltage of 140V was stable on the alumina film. The catalyst obtained was 400 times more reactive per Ni weight in acetone hydrogenation than was the Ni UFP catalyst supported on activated charcoal previously investigated. The reactivity per apparent surface area was twice as high as that of a commercial Ni catalyst supported on granular alumina.
  • 廣藤 祐史, 井上 太郎, 長瀬 洋一
    1994 年 20 巻 1 号 p. 134-137
    発行日: 1994/01/15
    公開日: 2009/11/12
    ジャーナル フリー
    著者らは前報で回分式乱流撹拌槽内の局所混合を計測する目的で電気伝導度法を検討した.これを補完するために, 本報では瞬間反応を利用する混合の一つの計測法を提示する.反応を利用するので分子レベルでの混合 (ミクロ混合) が起こった結果が検出されるが, 撹拌槽内のような複雑な乱流場ではミクロ混合をミクロに計測すると情報量が多すぎることがある.ミクロ混合結果をある程度の大きさの空間について平均的にとらえる方が考察が容易になり, 同時に計測システムも安価にできる.空間を槽全体に取った場合は既に多くの提案があるが (滞留時間分布測定, 逐次競合反応を利用する方法, ヨード澱粉液の脱色反応, 指示薬による発色法など), これでは槽平均でしかないので, 測定空間を縮小するために光ファイバーを用い, なおかつ検出感度を大幅に向上することを目的とした.
  • 上平 正道, 荻野 倫明, 竹内 寛
    1994 年 20 巻 1 号 p. 137-140
    発行日: 1994/01/15
    公開日: 2009/11/12
    ジャーナル フリー
    Perfluorocarbon (PFC) droplets containing proteins were prepared by using perfluorobenzoyl chloride (PFBC) as a modifier. Two procedures for introducing proteins to PFC phase were examined. One was that proteins were directly modified with PFBC to partition the protein to PFC phase (direct method). The other was that dextran was first introduced to PFC droplets by the direct method and then proteins were immobilized through the dextran by using a NaIO4 oxidization method (dextran-mediated method). In the direct method, there was an optimal concentration of PFBC to obtain maximal activity of the protein introduced. PFC droplets introduced concanavalin A were used for adsorption and separation of horseradish peroxidase (POD). The PFC droplets could adsorb 60% of POD added and 50% of POD adsorbed was recovered from the PFC phase. Moreover, the PFC droplets could be repeatedly used for adsorption and elution of POD.
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