症例は17歳の女性.38°C台の発熱に続き意識障害が出現し,他院に入院後髄膜炎が疑われ,当科に転院となった.頭部MRI拡散強調画像で脳梁膨大部に高信号を認め,血小板減少のため髄液検査を施行しなかったが,細菌性髄膜炎を疑い,抗生剤による加療を開始した.その後心雑音を聴取し,心臓超音波検査で感染性心内膜炎を認めた.発症16日目の頭部MRI画像で脳梁病変は消失し,clinically mild encephalitis/encephalopathy with a reversible splenial lesion(MERS)と診断した.感染性心内膜炎に伴うMERSの報告は希少なため報告する.