臨床神経学
Online ISSN : 1882-0654
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64 巻, 1 号
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依頼総説
  • 桑原 基
    2024 年 64 巻 1 号 p. 1-7
    発行日: 2024年
    公開日: 2024/01/20
    [早期公開] 公開日: 2023/12/08
    ジャーナル オープンアクセス HTML

    免疫介在性ニューロパチーでは副腎皮質ステロイド,血漿浄化療法,経静脈的免疫グロブリン療法が長らく治療の中心となっている.しかしながら,これらの治療においても治療抵抗例が一定数存在し,さらにmyelin associated glycoprotein(MAG)抗体関連ニューロパチーは未だ有効な治療が確立していない.近年,病態機序に直接関わる分子を標的とした新規治療の開発がすすんでいる.免疫性神経疾患において新規治療薬の臨床での使用が可能となりつつあり,免疫性介在性ニューロパチーでもこれらの分子標的薬を用いた複数の臨床試験が進行中である.本総説では,免疫介在性ニューロパチーにおける治療の現状と新規治療の今後の展望について概説する.

総説
  • 安田 真紀子
    2024 年 64 巻 1 号 p. 8-16
    発行日: 2024年
    公開日: 2024/01/20
    [早期公開] 公開日: 2023/12/14
    ジャーナル オープンアクセス HTML

    ヘムはほぼ全ての生物にとって必須の鉄含有分子であるが,ヘム過多は細胞毒性を起こすため,ヘムの細胞内濃度は厳密に制御されている.急性肝性ポルフィリン症(acute hepatic porphyrias,以下AHPと略記)はヘム生合成酵素のいずれかの活性低下により発症する稀少遺伝性疾患であり,様々な誘因により急性神経発作を呈する.AHPの急性発作の症状は非特異的であるため,他疾患と誤診されることが多い.AHP患者における急性発作の発現機序やヘム生合成経路の異常を理解することは,AHPの正確かつ迅速な診断や適切な治療の実施につながる.そこで本総説ではAHPの急性発作時の分子および生化学的な変化に焦点を当て,急性発作の病態生理について現時点で明らかになっていることを概説する.

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会告
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