臨床神経学
Online ISSN : 1882-0654
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60 巻, 12 号
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総説
  • 下 泰司, 服部 信孝
    2020 年 60 巻 12 号 p. 815-821
    発行日: 2020年
    公開日: 2020/12/26
    [早期公開] 公開日: 2020/11/20
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    パーキンソン病(Parkinson’s disease,以下PDと略記)を診断する際には,様々な手法で他の疾患を除外する必要があるが,臨床症状からだけでは鑑別が困難であることが知られており,画像検査や,薬物に対する反応を見ることでようやく診断がつくことが多い.しかし,近年,特に,PD,進行性核上性麻痺,多系統萎縮症の鑑別に役立つさまざまな神経症候が報告されてきている.丁寧に神経学的診察を行うことで,これらの症候を観察すれば,ある程度疾患の鑑別が可能である.現在は画像診断も発展しており,さらに今後AIを用いた診断も検討されているが,今後も系統的な神経学的診察が,これらの疾患を診断するうえでは重要である.

  • 和田 邦泰, 橋本 洋一郎, 中島 誠, 植田 光晴
    2020 年 60 巻 12 号 p. 822-839
    発行日: 2020年
    公開日: 2020/12/26
    [早期公開] 公開日: 2020/11/20
    ジャーナル フリー HTML

    新型コロナウイルス感染症(corona virus disease 2019,以下COVID-19と略記)の流行により,脳卒中診療は大きく変貌しており,受診数減少,受診遅延,recombinant tissue plasminogen activator静注療法や機械的血栓回収療法の施行数減少などが報告されている.既報告ではCOVID-19患者の1.1(0.4~8.6)%程度に脳卒中が合併している.特徴は,虚血性脳卒中,特に潜因性脳梗塞や大血管病変合併例が多く,D-ダイマー高値例が多く,心血管危険因子を持つ患者での発症が多く,転帰不良例が多いことなどである.また本疾患では動脈血栓塞栓症より静脈血栓塞栓症が多く,急性冠症候群より脳卒中発症が多い.安全で有効かつ迅速な治療を完全な感染対策下で行うprotected code strokeが提案されている.

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