47歳女性.視神経脊髄炎スペクトラム障害に対して長期ステロイド使用中に右大腿骨頭壊死症を発症した.サトラリズマブ投与後も右股関節痛が続くため,人工股関節全置換術を行った.術後感染なく経過した.タクロリムス3 mg/日とプレドニゾロン11 mg/日,アセトアミノフェン2,275 mg/日内服下の術後体温は38°C未満で,術後2日間程度の短期間で正常化し,採血データで炎症所見の悪化は認めなかった.サトラリズマブ投与中は炎症所見が出なくても感染は否定できないが,37°C台の微熱が続く場合や白血球の軽度高値が続く場合は特に感染の兆候がないか注意し画像検査などで積極的に感染の有無を精査することが必要と思われる.
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