日本外科系連合学会誌
Online ISSN : 1882-9112
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32 巻, 2 号
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原著
  • 白鳥 昌利
    2007 年 32 巻 2 号 p. 111-117
    発行日: 2007/04/30
    公開日: 2008/10/03
    ジャーナル フリー
    胃癌における微小リンパ節転移の臨床的意義を明らかにする目的で, 縮小手術の対象となり得る深達度が漿膜に達しない胃癌158症例を対象とし, 郭清リンパ節6,205個にHematoxylin and Eosin (HE) 染色と免疫組織化学的 (immunohistochemical ; IHC) 染色を施行し, リンパ節転移を検討した。HE染色で転移を認めず, IHC染色で転移がみられる場合を微小転移陽性と定義した。その結果, HE染色で陰性108例中微小転移陽性は4例 (3.7%) あり, HE染色陰性のリンパ節5,946個中34個 (0.57%) に微小転移を認めた。本研究では, 微小転移陽性例は少数で予後との有意な関連は見いだせなかったが, 微小転移によって転移陽性リンパ節群が変化し, 進行度も変化した症例が7例みられた。したがって, 微小転移の検索は予後の予測や術後補助化学療法の適応決定に有用である可能性が示唆された。
  • ―血清VEGFの予後判定への有用性について―
    坂川 公一
    2007 年 32 巻 2 号 p. 118-124
    発行日: 2007/04/30
    公開日: 2008/10/03
    ジャーナル フリー
    大腸癌手術症例70例 (肝転移群35例, 対照群35例) を対象に, 癌組織と血清中の血管内皮増殖因子 (VEGF) および癌組織の微小血管量を測定し, 肝転移との関連性ならびに予後予測因子としての有用性を検討した。その結果肝転移群は対照群に比べて組織中VEGFは有意に高発現であり, 血清VEGF濃度も有意に高値を示し, その関連性が示唆された。組織中での発現が強い症例では血清濃度も高い傾向を認めた。予後との関連性に関して, 血清VEGF濃度の高値群は低値群に比べて生存率は有意に低下し, さらに多変量解析の結果から血清VEGF濃度は独立した予後因子と判定された。一方, 組織VEGF発現度では生存率に差が認められなかった。また微小血管量は肝転移群, 対照群で差を認めず, VEGF発現度との相関もみられず, 生存率とも関連しなかった。大腸癌予後予測因子として, 血清VEGFの有用性が示唆された。
  • 石橋 敬一郎, 傍島 潤, 大澤 智徳, 横山 勝, 石塚 直樹, 三橋 敏武, 宮崎 達也, 中田 博, 権田 剛, 石田 秀行
    2007 年 32 巻 2 号 p. 125-130
    発行日: 2007/04/30
    公開日: 2008/10/03
    ジャーナル フリー
    mFOLFOX6療法はFOLFOX4療法よりも投与法が簡便で, 外来化学療法の普及に伴い, 本邦では切除不能・再発大腸癌に対してもっとも汎用されるレジメンになりつつある。しかし, その治療成績と副作用について, 十分に検討された報告は少ない。今回, 2次治療以降に行った切除不能・再発大腸癌27例を対象に, その治療効果と副作用について検討した。投与回数1-17 (中央値4) 回, relative dose intensity 50-100 (中央値75) %。2次治療16例, 3次治療6例, 4次治療以降5例であった。評価可能であった18例の奏効率は17% (PR3例), 50%生存期間は13.1カ月, 50%無増悪期間は5.8カ月であった。主な副作用は末梢神経障害grade13例, grade25例, grade31例, 白血球・好中球減少grade11例, grade29例, grade32例であった。以上より, 2次治療以降に行ったmFOLFOX6療法の治療成績, 副作用は, 欧米の2次治療としてのFOLFOX療法の報告の同等と考えられる。
  • Takuzo HASHIMOTO, Michiro ITABASHI, Koichi SOYAMA, Hideki TANI, Tomomi ...
    2007 年 32 巻 2 号 p. 131-137
    発行日: 2007/04/30
    公開日: 2008/10/03
    ジャーナル フリー
    Diffusion-weighted magnetic resonance imaging (DWI) has been reported to provide good contrast between lesions with increased cellular density, such as neoplasms, and the surrounding tissue. The DWI data is quantified by measuring the apparent diffusion coefficient (ADC) in tissue, and ADC is predicted that correspond to the nature and behavior of neoplasms. To test this prediction, we investigated the relationship between clinicopathological factors in colorectal cancer and ADC values in the primary lesions. ADC values were obtained in a total of 24 of 25 primary lesions, and they tended to be higher in colorectal cancers with distant metastasis, lymphatic invasion, and vascular invasion. On the other hand, there were no significant correlations between ADC values and tumor size, histopathological classification, depth of tumor invasion, or whether lymph node metastasis was present. The results suggest that the ADC reflects some of the characteristics of colorectal cancers.
  • 東野 健, 加納 寿之, 門田 卓士
    2007 年 32 巻 2 号 p. 138-142
    発行日: 2007/04/30
    公開日: 2008/10/03
    ジャーナル フリー
    肝細胞癌に対する展開型電極針 (LeVeen needle) を用いた経皮的ラジオ波焼灼療法 (PRFA) において, 穿刺後に展開した針先の位置をCTで3次元的に把握し, 必要に応じて修正を加えた上で焼灼する方法 (CT補助下PRFA : CT-PRFA, n=27) の有用性を通常の方法 (US-PRFA, n=17) と比較した。穿刺が容易な症例では両群間で明らかな差を認めなかったが, 腫瘍が穿刺困難な部位にある症例ではCT-PRFA群の方がUS-PRFA群より完全焼灼率が有意に良好であった (84% vs 33%, p=0.0460)。局所再発率では有意差を認めなかった (4% vs 12%, p=0.5495)。CT-PRFA群ではCTでの評価後に基づいて針先の修正を行った上で焼灼を行っており, それによって好成績がもたらされたと考えられた。CT-PRFAは特別な装置を必要としない簡便な方法で, 展開型電極針を用いたPRFAを安全かつ確実に施行するために有用である。
症例
  • 櫻井 健一, 天野 定雄, 榎本 克久, 松尾 定憲, 北島 晃, 根本 則道
    2007 年 32 巻 2 号 p. 143-145
    発行日: 2007/04/30
    公開日: 2008/10/03
    ジャーナル フリー
    症例は66歳, 女性。主訴は左乳房腫瘤触知。既往歴として33歳時に右乳癌の診断で胸筋合併乳房切除術を受けている。1カ月前に左乳房に腫瘤を触知し, 近医受診。細胞診で悪性の診断を得たため, 当科紹介受診となった。触診上, 左乳房C領域に可動性のある直径2.0cmの平滑な腫瘤を触知した。マンモグラフィ検査では境界不明瞭で中心高濃度な腫瘤として描出され, Category IVと診断された。超音波検査では左乳房C領域に直径1.6cmのlow echoic massとして描出された。腋窩リンパ節の腫大は認めなかった。左乳癌 (T1N0M0=Stage I) の診断で乳房円状部分切除術+腋窩リンパ節郭清術を施行した。病理組織検査では髄様癌の診断であり, 腋窩リンパ節はlevel I (0/10), level II (0/3), ER (-), PgR (-), HER-2 Score 1であった。術後経過は良好であり, 第5病日に退院した。術後5年6カ月目の現在, 再発の徴候は認めていない。
  • 狩俣 弘幸, 桑原 史郎, 山崎 俊幸, 片柳 憲雄, 松原 洋孝, 小林 和明, 横山 直行, 大谷 哲也, 斉藤 英樹, 西巻 正
    2007 年 32 巻 2 号 p. 146-149
    発行日: 2007/04/30
    公開日: 2008/10/03
    ジャーナル フリー
    食道癌と直腸癌の同時性重複癌に対し, 二期的に鏡視下手術を施行し, 低侵襲で早期退院が可能であった症例を経験したので報告する。症例は71歳, 男性。平成18年8月, 便潜血陽性にて当院を紹介受診。上部消化管内視鏡にて門歯より38cmの食道に1/3周にわたる3cm大の2型の腫瘍を認め, 生検にて扁平上皮癌と診断された。また下部消化管内視鏡にて直腸Rsの後壁に2cm大の隆起性病変を認め, 生検にて中分化腺癌と診断された。食道癌に対し, 胸腔鏡下食道切除術, 用手補助下腹腔鏡下胃管再建を施行し, 3カ月後に直腸癌に対して, 腹腔鏡補助下低位前方切除術を施行した。手術時間と出血量は, 食道癌手術が6時間30分, 320ml。直腸癌手術が3時間48分, 27mlであった。術後経過は良好で, 食道癌手術後17日で, 直腸癌手術後7日で退院となった。
  • Hisashi IWATA, Mansho ITOKAZU, Koyo SHIRAHASHI, Shinsuke MATSUMOTO, Ke ...
    2007 年 32 巻 2 号 p. 150-152
    発行日: 2007/04/30
    公開日: 2008/10/03
    ジャーナル フリー
    A 79-year-old woman was referred to our department with osteomyelitis of the first rib and sternum. She had previously undergone left radical mastectomy for breast cancer and partial resection of the left clavicle. Pus had been observed on the medial side of the residual clavicle. After debridement, an antibiotic-loaded porous hydroxyapatite block was placed to sterilize the wound. Although the wound was dehiscent, no positive results were obtained for bacterial culture. Because the patient's ipsilateral pectoralis major muscle had been removed during radical mastectomy, the wound was closed using sternocleidomastoid muscle and skin flaps. No evidence of wound dehiscence was apparent after 5 years. Antibiotic impregnated block placement may prove useful when local sterilization is required.
  • 新井 賢一郎, 鷲澤 尚宏, 大嶋 陽幸, 金子 弘真, 寺本 龍生
    2007 年 32 巻 2 号 p. 153-156
    発行日: 2007/04/30
    公開日: 2008/10/03
    ジャーナル フリー
    症例は92歳の男性。意識障害と下血にて入院。これらの症状は軽快したが嚥下障害および食欲低下がみられた。このため低栄養状態となり経皮内視鏡的胃瘻造設術 (以下PEGと略記) を考慮。しかし腹部CTにて胸水, 腹水の貯留がありPEGの適応がなく, かわりに経皮経食道胃管挿入術 (以下PTEGと略記) を施行。PTEGからの経管栄養と間接嚥下訓練などを進めたところ, 栄養状態は徐々に改善。しかし創部不快感から自己抜去を繰り返した。腹水の消失が確認できたためPEGへと変更した。PEGからの経管栄養と間接嚥下訓練を継続し, さらに義歯を作成したことなどから全粥きざみ食が全量摂取可能となり, quality of life (以下QOLと略記) の著しい向上が得られた。摂食嚥下障害のある高齢入院患者に対して, 摂食嚥下訓練と併行してPTEG, PEGの2種類の栄養ルートを段階的に選択するtwo step nutritional management planによって, 患者のQOLを維持し得た症例を経験したので報告する。
  • 川崎 篤史, 三松 謙司, 大井田 尚継, 久保井 洋一, 荒牧 修, 天野 定雄
    2007 年 32 巻 2 号 p. 157-161
    発行日: 2007/04/30
    公開日: 2008/10/03
    ジャーナル フリー
    症例は55歳, 男性。便臭を伴う嘔吐, 腹痛を主訴に来院し, 腹部単純X線写真で腸閉塞と診断され入院となった。入院当日にイレウス管を挿入し, 挿入後5日目に施行したイレウス管造影で, 横行結腸に全周性の狭窄を認め, 狭窄部付近から胃への造影剤の流入を認めた。上部消化管内視鏡検査では胃噴門直下から前庭部の小彎―後壁に3型の潰瘍性病変を認め潰瘍底付近に瘻孔が存在した。胃横行結腸瘻を伴う胃癌と診断し胃全摘術および横行結腸部分切除術を施行した。手術摘出標本では肉眼上, 腫瘍の形成する潰瘍底に横行結腸との瘻孔を認めた。術後経過は良好で術後16日目に退院となった。胃結腸瘻を形成した胃癌の報告例は少ない。胃癌による胃結腸瘻の症例に対して胃全摘術および横行結腸合併切除を施行した1例を経験したので報告する。
  • 北村 好史, 横尾 直樹
    2007 年 32 巻 2 号 p. 162-166
    発行日: 2007/04/30
    公開日: 2008/10/03
    ジャーナル フリー
    最近当科で開腹術を施行した胃切除術後長期を経て発症した急性輸入脚症候群の3症例を経験したので, 文献的考察を加え報告する。症例1は21年前に胃切除術の既往がある75歳, 男性。急性輸入脚症候群の診断で開腹術を施行したところ, 内ヘルニアが原因と判明, Braun吻合と空腸外瘻を造設した。症例2は25年前に胃切除術の既往がある65歳, 男性。腹腔内膿瘍を伴う急性腹症の診断で開腹術を施行したところ, 輸入脚穿孔による膿瘍と判明, ドレナージ術を施行した。症例3は8年前に胃切除術の既往がある87歳, 女性。輸入脚症候群の診断で開腹手術を施行したところ, 内ヘルニアを原因として輸入脚の一部が壊死に陥っていたため, 二期的にRoux-en Y吻合で再建した。いずれの症例も様々な術式を要し, 術後は長期間にわたる集中治療を要したが, 全例軽快退院した。3例とも胃切除術後長期を経た発症であり, 胃切除術後吻合に際しての本症発症予防を意識した吻合法の必要性が再認識された。
  • 櫻間 一史, 猶本 良夫, 平松 聡
    2007 年 32 巻 2 号 p. 167-170
    発行日: 2007/04/30
    公開日: 2008/10/03
    ジャーナル フリー
    62歳, 女性。主訴は体重減少と嘔吐。数年前からときどき嘔吐することがあった。平成18年10月の腹部CT検査, GFおよびCFで異常所見は認められなかったが, 11月中旬から嘔吐を繰り返すようになり, 12月18日来院し, 腹部CTで胃十二指腸の著明な拡張と, 空腸起始部付近に腫瘤影を認めた。明らかなリンパ節腫大は認められなかった。エコー上, 腫瘍辺縁に豊富な血流を有し, 小腸透視では立ち上がり急竣で辺縁スムースな隆起性病変を認めた。PET-CTでは腫瘍と腹膜播種巣にF18-FDGの高集積を認めた。術前にGISTと癌の鑑別が困難であったが, 腸閉塞のため手術施行した。切除標本で1型腫瘍を認め, 病理結果で空腸癌と診断された。空腸癌は比較的稀な疾患であり, 術前にGISTとの鑑別診断に苦慮した症例を経験したので文献的考察を加えて報告する。
  • 太田 竜
    2007 年 32 巻 2 号 p. 171-174
    発行日: 2007/04/30
    公開日: 2008/10/03
    ジャーナル フリー
    症例は45歳, 男性。突然の腹痛とともに下血が出現し入院となった。入院後, 大量下血とともに出血性ショックになった。腹部超音波検査および腹部CT検査では出血源の同定はできなかった。血管造影検査にて遠位回腸枝から分岐する卵黄動脈が描出され, 造影剤の血管外漏出を認めた。出血性Meckel憩室の診断にて緊急手術を行った。回腸末端より約90cm口側の回腸腸間膜反対側に7cm長のMeckel憩室が存在し憩室を楔状に切除した。切除標本では憩室内粘膜に10mm大の潰瘍が存在し露出血管を認めた。病理組織診にて憩室内に異所性胃粘膜が存在し, 回腸粘膜との移行部に潰瘍を形成していた。成人に発症した突然の大量下血には本症も念頭におく必要があると考えられた。
  • 伊藤 一成, 須藤 日出男, 片柳 創, 高木 融, 土田 明彦, 青木 達哉
    2007 年 32 巻 2 号 p. 175-179
    発行日: 2007/04/30
    公開日: 2008/10/03
    ジャーナル フリー
    慢性関節リウマチ (RA) は関節の炎症と痛みが次第に全身に広がり, 多彩な合併症を発症する。今回, われわれはRA治療中に発症した小腸穿孔を経験したので, 若干の文献的考察を加え報告する。症例は76歳, 女性。RAで治療中, 腹痛が発現し筋性防御を認めたため腹部CTを施行した。消化管穿孔と診断し手術を施行したところ, 小腸穿孔による腹膜炎で, 穿孔部を含めた小腸切除を行った。摘出標本にはアミロイドーシスや血管炎の所見はなく, NSAIDs服用者で穿孔部の特徴からNSAIDsによる小腸穿孔の可能性が高いと判断した。小腸穿孔による腹膜炎は理学的所見が乏しいことも多く, RA症例の腹痛は小腸穿孔を念頭に置いて早期診断のためのCT検査を考慮と考える。
  • 牧角 良二, 小野田 恵一郎, 民上 真也, 石井 利昌, 瀬田 真一, 住吉 賢, 花井 彰, 芦川 和広, 小森山 広幸, 大坪 毅人
    2007 年 32 巻 2 号 p. 180-183
    発行日: 2007/04/30
    公開日: 2008/10/03
    ジャーナル フリー
    症例は70歳代, 男性。上行結腸癌に対して腹腔鏡下回盲部切除術を施行された。術後経過は順調にて第7病日に下腹部のポート孔から挿入されていた腹腔内ドレーンの抜去を行った。抜去3時間後より腹痛を訴えたため, 腹部を診察するとドレーン抜去部より小腸の脱出を認めた。同日緊急手術を行い脱出腸管の還納と腹壁の閉鎖を行い, 第16病日に退院となった。近年, 腹腔鏡下手術の普及に伴い様々な早期・晩期合併症が報告されている。その中でポートサイトヘルニアの頻度は文献的に約1%と報告されており, 比較的稀な合併症と考えられる。しかし合併症を生じた場合, 再手術の負担・入院期間の延長など患者にとって不利益となる。原因を検討しポート挿入部位や閉創の手技の工夫により, その頻度は低下されると考えられる。今回術後早期にポート孔からの腸管脱出を生じた1例を経験したので, 文献的考察を加え報告する。
  • 川野 勧, 西川 勝則, 鈴木 英之, 羽生 信義, 岩渕 秀一
    2007 年 32 巻 2 号 p. 184-188
    発行日: 2007/04/30
    公開日: 2008/10/03
    ジャーナル フリー
    症例は49歳, 女性。腹部腫瘍に対して平成15年6月に手術を施行し, 腹膜播種を伴う空腸原発のGISTと診断された。その後, 平成16年7月のCTにて多発性肝転移と腹腔内再発が認められたため, メシル酸イマチニブを400mg/dayで開始したが, 2週間後に紅斑型の薬疹が認められたため投薬を一旦中止した。1カ月後のCTでは縮小率50%のPRであった。その後, 抗ヒスタミン剤, ステロイドを併用しつつ200mg/dayにて再開したところ, 薬疹の再燃なく約1年7カ月にわたりNCを維持することができた。その後右下腹部の新病変に対して平成18年12月に摘出手術を行い, 現在はメシル酸イマチニブ300mg/dayにて経過観察中である。薬疹はメチル酸イマチニブ投与患者の約40%と高率に認められる副作用であるが, 休薬後に低容量から再開することで, 薬疹の再燃なく良好な予後が得られる可能性が示唆された。
  • 伊藤 元博, 國枝 克行, 八幡 和憲, 井川 愛子, 松橋 延壽, 加藤 浩樹, 河合 雅彦
    2007 年 32 巻 2 号 p. 189-192
    発行日: 2007/04/30
    公開日: 2008/10/03
    ジャーナル フリー
    症例は61歳, 女性。2005年7月右下腹部痛, 右下腹部腫瘤を自覚し, 近医を受診した。腹部エコーにて5cm大の腫瘤を指摘され, 当院に精査目的にて入院となった。右下腹部に軽度可動性をもつ5cm大の腫瘤を認めた。造影CTにて十二指腸尾側, 下大静脈, 右腸腰筋, 右尿管の腹側に4cm大の境界比較的明瞭, 内部が不均一に造影される4cm大の腫瘤を認め, この腫瘤の栄養血管はSMAの分枝であった。腸間膜あるいは後腹膜腫瘍の診断で手術を施行した。開腹すると上行結腸の間膜に6.5×4.5cmの腫瘍が存在し, 栄養血管はSMAの分枝と右卵巣動脈で, 腫瘍摘出術を施行した。病理組織学的検査で腫瘍は紡錘形の異型細胞が充実性に増殖し, 免疫染色でα-SMA (+), desmin (+), c-kit (-), CD34 (-), S-100 (-) で平滑筋肉腫と診断した。術後1年7カ月の現在再発を認めていない。
  • 木下 淳, 服部 俊弘, 服部 晃典, 横溝 肇, 吉松 和彦, 勝部 隆男, 成高 義彦, 小川 健治
    2007 年 32 巻 2 号 p. 193-196
    発行日: 2007/04/30
    公開日: 2008/10/03
    ジャーナル フリー
    症例は46歳の女性, 排便時に肛門から鶏卵大の腫瘤が脱出, 自己還納していたが2週間後に腹痛と下血が出現, 緊急入院した。腹部超音波, CT, MRI検査で下腹部に90×60mm程度の境界明瞭な腫瘤がみられ, 大腸内視鏡および注腸検査で直腸またはS状結腸の巨大脂肪腫による腸重積症を疑い, 開腹手術を施行した。腹膜翻転部から約20cm口側のS状結腸に重積を認め, 重積先進部は腹膜翻転部の肛門側にみられた。肛門側より用手的に腫瘤を口側に誘導して重積を整復し, S状結腸部分切除術を施行した。病理組織学的には, 粘膜下層を主体とする脂肪腫で, 異型性は認めなかった。S状結腸脂肪腫による腸重積症で腫瘤脱様の症状を呈した症例は稀であり, 若干の文献的考察を加えて報告した。
  • 鈴木 幸正, 中川 国利, 村上 泰介
    2007 年 32 巻 2 号 p. 197-200
    発行日: 2007/04/30
    公開日: 2008/10/03
    ジャーナル フリー
    虫垂杯細胞カルチノイドの1例を経験したので報告する。症例は51歳の男性で, 右下腹部痛を主訴として来院した。急性虫垂炎と術前診断し, 虫垂切除術を緊急に施行した。切除標本では著明な炎症所見を認めたが, 腫瘤は指摘できなかった。しかし, 術後の病理組織学的検討で, 虫垂杯細胞カルチノイドと診断された。腫瘍細胞の漿膜表面にまで浸潤を認めたため, 術後30日目にリンパ節郭清を伴う回盲部切除術を追加施行した。術後の病理組織学的検討では, 腫瘍の遺残は認めなかった。術後1年4カ月を経過したが, 再発所見は認めていない。杯細胞カルチノイドはカルチノイド腫瘍の一亜型とされ, 生物学的悪性度が高く予後不良とされている。急性虫垂炎例においても, 切除標本の病理組織学的検査を必ず行う必要がある。
  • 田代 浄, 梅村 彰尚, 竹村 信行, 南村 圭亮, 堀 孝吏, 菊一 雅弘, 平田 泰, 坂本 昌義
    2007 年 32 巻 2 号 p. 201-204
    発行日: 2007/04/30
    公開日: 2008/10/03
    ジャーナル フリー
    診断技術の進歩や高齢化社会といった背景に伴い重複癌が発見される機会は増加している。今回われわれは, 同時期に切除しえた直腸癌, 肝細胞癌, 膀胱癌の3重複癌の1例を経験したので報告する。症例は74歳, 男性。主訴は便潜血。大腸内視鏡検査にて直腸S状部に2型進行癌を認めた。また腹部CT検査にて肝S2に2.5cm大の腫瘤を認め肝細胞癌と診断した。骨盤CT検査では膀胱内に3.5cm大の腫瘍を認め, 直腸癌, 肝細胞癌, 膀胱癌の3重複癌と診断した。同時期に切除可能と判断し, 膀胱癌に対し経尿道的切除術を施行し, その第13病日に直腸前方切除術D2郭清, 肝外側区域切除術を施行した。病理組織学的にも3重複癌であった。直腸癌と肝細胞癌の同時性重複癌の頻度は少なく, 更に膀胱癌を加えた3重複癌は稀である。いずれにも根治切除が行われれば予後は良好とされており, 適切な術前評価のもと治療法を判断することが望ましいと考えられた。
  • 寿美 哲生, 澁谷 誠, 勝又 健次, 尾形 高士, 安田 祥浩, 鈴木 芳明, 青木 利明, 土田 明彦, 島津 元秀, 青木 達哉
    2007 年 32 巻 2 号 p. 205-210
    発行日: 2007/04/30
    公開日: 2008/10/03
    ジャーナル フリー
    症例1は71歳の男性で, 下血を主訴に当院を受診し, 精査の結果, 直腸癌と診断し, 術前の腹部CT検査で右腎腫瘍を認め, 一期的に低位前方切除術と右腎摘出術を行った。症例2は63歳の男性で, 心筋梗塞治療中に貧血と便潜血反応陽性を指摘され, 精査の結果, 直腸癌と診断し, 術前の腹部CT検査で左腎腫瘍を認め, 一期的に低位前方切除術と左腎部分切除術を行った。症例1は術後7年3カ月, 症例2は術後9カ月を経過したが直腸癌, 腎癌ともに再発徴候を認めず生存中である。直腸癌の術前画像検査において重複癌も見落とさぬよう注意すべきで, 根治が得られれば予後も期待できるため, 積極的な治療が必要と考えられた。
  • 櫻井 丈, 嶋田 仁, 諏訪 敏之, 片山 真史, 青木 一浩, 榎本 武治, 須田 直史, 吉田 和彦, 嶋田 久, 大坪 毅人
    2007 年 32 巻 2 号 p. 211-214
    発行日: 2007/04/30
    公開日: 2008/10/03
    ジャーナル フリー
    直腸癌が原因と考えられた孤立性化膿性肝膿瘍の1例を経験したので報告する。症例は60歳代の男性。10日前から右季肋部痛と発熱を認め, 次第に増強するため平成14年2月に来院した。来院時に炎症反応高値と肝機能障害を呈しており, CTで肝右葉に肝膿瘍を認め, 経皮経肝膿瘍ドレナージ (PTAD) を行った。膿瘍の細菌検査でグラム陰性桿菌が検出された。細胞診では悪性細胞を認めなかった。大腸内視鏡検査で直腸Rsに3/4周性の2型腫瘍を認め, 同部位の生検は中分化型腺癌であった。入院後第21病日にD3リンパ節郭清と膀胱部分切除を伴う前方切除術を施行した。術後経過は良好で術後第20病日に退院した。術後3年1カ月に腹膜再発で永眠された。大腸癌が肝膿瘍の原因となりうることを念頭に置いて, 検査を行うことが必要であると考えられた。
  • 平松 有紀, 塩澤 俊一, 土屋 玲, 金 達浩, 碓井 健文, 猪瀬 悟史, 吉松 和彦, 勝部 隆男, 成高 義彦, 小川 健治
    2007 年 32 巻 2 号 p. 215-219
    発行日: 2007/04/30
    公開日: 2008/10/03
    ジャーナル フリー
    症例は76歳, 男性。平成18年2月突然の腹痛と嘔気を自覚し近医に入院, 腹部CT検査で肝腫瘍が疑われ, 3月当科に入院した。血液生化学検査では軽度の貧血を認めたが肝機能は正常であった。腹部USおよびCT検査では肝S4から肝外に突出する径5cm大の腫瘍と腫瘍内および被膜下出血が疑われた。腹部症状に乏しく全身状態が安定していたため, 肝予備能の評価後に待機的に手術を施行した。腫瘍は肝S4から大きく肝外性に突出し被膜下血腫を伴っていたが, 腹腔内出血, 腹膜播種はなく, 肝S4部分切除術を施行した。病理組織学的所見では, 腫瘍は被膜を有する単純結節型のHCCで内部に強い出血性壊死を伴っていた。自験例は腹腔内出血には至らず, 待機的に手術を施行し良好な結果を得た。しかし, 肝外に突出するHCCは径の大小に関わらず腹腔内出血からショックに至る可能性があり, 臨機応変な治療が必要である。
  • 境 雄大
    2007 年 32 巻 2 号 p. 220-225
    発行日: 2007/04/30
    公開日: 2008/10/03
    ジャーナル フリー
    症例は16歳の男性で, 嘔吐と腹痛を主訴に当院を受診した。腹部CTで絞扼性イレウスと診断し, 緊急開腹術を行った。上腸間膜動脈右側前面で横行結腸間膜からLadd靭帯で固定された上行結腸間膜にヘルニア門を有し, 結腸背側に大量の小腸が陥入していた。内ヘルニアによる絞扼性イレウスと診断した。小腸広範囲切除術, ヘルニア嚢切除, ヘルニア門閉鎖, Ladd靭帯切離, 右側結腸の固定, 予防的虫垂切除を行った。術後, 胃管からの排液が増量・遷延した。胃X線検査で胃排出障害を認め, 腹部造影CTで拡張した左側胆嚢と膵臓の間で胃の狭窄が疑われた。保存的治療を継続し, 術後53日目に胃X線検査で改善傾向を認めた。術後68日目から食事を開始し, 術後84日目に退院した。退院前のCTで胆嚢と膵臓との間での胃の狭窄は軽快していた。本症例の胃排出障害では術後の急性胃拡張に加え, 腫大した左側胆嚢による胃の圧排が関与した可能性がある。
  • 奥野 厚志, 越川 尚男
    2007 年 32 巻 2 号 p. 226-229
    発行日: 2007/04/30
    公開日: 2008/10/03
    ジャーナル フリー
    今回われわれは, 習慣性飲酒に起因する慢性膵炎急性増悪のために, 長年にわたり入退院を繰り返していた患者に対して膵管空腸側々吻合術を行い, 非常に良好な結果を得ることができた。症例は58歳, 男性で, 約10年前に出血性巨大胃潰瘍穿孔のために, 幽門側胃切除術 (Billroth-I法再建) を受けた。その後も飲酒・喫煙の習慣を断つことができず, 慢性膵炎急性増悪のために毎年数回の入院, 保存的治療を受けていたが, 今回は手術治療を選択するに至った。術後3年を経過したが, この間以前と変わらない生活態度であるにもかからわず疼痛の発症はなく, しかも時間の経過とともにCT画像上では遺残膵石の減少および膵嚢胞の消退を認めるという非常に良好な結果となっている。
  • 竹林 正孝, 若月 俊郎, 谷田 理
    2007 年 32 巻 2 号 p. 230-233
    発行日: 2007/04/30
    公開日: 2008/10/03
    ジャーナル フリー
    症例は54歳, 男性。既往歴として慢性膵炎がある。2004年5月人間ドックで膵尾部の腫瘤を指摘され当院を受診, 精査で膵尾部後面の仮性嚢胞が疑われた。2カ月後の腹部CT検査で嚢胞は増大し, 確定診断のためCTガイド下嚢胞穿刺術を施行した。穿刺液の膵型アミラーゼ, リパーゼの異常高値, 蛋白高値にて膵仮性嚢胞と診断した。穿刺1カ月後に咳と呼吸苦を自覚し, CTおよび胸部X線検査で左胸水貯留が確認された。胸水は穿刺にて膵型アミラーゼ, リパーゼ, 蛋白が高値で膵性胸水と診断した。胸水は保存的治療に抵抗性で, 膵体尾部切除術, 摘脾術を施行した。術後経過は良好で現在無症状, 無再発である。CTガイド下穿刺ドレナージは低侵襲で正確な処置が可能とされるが, 本症例のように医原性と考えられる合併症もあり, 穿刺には十分な注意が必要である。
  • 片桐 敏雄, 岡本 康介, 小池 淳一, 大塚 由一郎, 田村 晃, 船橋 公彦, 金子 弘真, 寺本 龍生, 渋谷 和俊, 高橋 敬二
    2007 年 32 巻 2 号 p. 234-237
    発行日: 2007/04/30
    公開日: 2008/10/03
    ジャーナル フリー
    尿管S状結腸吻合術24年後に発症した吻合部腺癌の1例を経験した。症例は90歳, 男性, 24年前膀胱癌にて膀胱全摘出術および尿管S状結腸吻合術を施行された。血便を主訴に当院を受診した。大腸内視鏡検査を行ったところS状結腸の左尿管吻合部と右尿管吻合部付近にそれぞれ腫瘍を1カ所ずつ認めた。悪性腫瘍を疑い生検を行ったがそれぞれGroup 3, Group 4であった。大腸内視鏡の肉眼所見では癌の可能性も否定できず, 遺残尿管を含むS状結腸切除術を施行した。病理組織診断では, 左尿管吻合部腫瘍は腺癌, 右尿管吻合部腫瘍は腺腫の診断であった。尿管S状結腸吻合術後は長期予後において癌の発生する頻度が高いといわれており, 本術式の既往のある症例には腸管の精査が必要であると思われた。
  • 松浦 一生, 河野 博光, 山口 佳之
    2007 年 32 巻 2 号 p. 238-241
    発行日: 2007/04/30
    公開日: 2008/10/03
    ジャーナル フリー
    大腸内視鏡 (CF) 検査後, 広範な後腹膜気腫・縦隔気腫・皮下気腫を呈し, 急性腹症として開腹手術を施行した1症例を経験した。症例は93歳, 女性。他院にてCF検査後, 腹痛を訴え, 皮下気腫を認めたため, 大腸穿孔を疑われ当院紹介入院となった。入院時腹腔内にfree air, 腹水を認めず, 全身状態が安定していたため, 保存的治療をしていた。入院後3日目に腹痛を強く訴え, 左側腹部に筋性防御を認めたため, S状結腸穿孔による腹膜炎の悪化を疑い, 緊急手術を施行した。開腹時に腹水貯留はなく, 下垂した横行結腸脾彎曲側の大網付着部に裂傷を認めたが, 漿膜には裂傷が及んでおらず, 大網および横行結腸間膜を経由して後腹膜, 皮下に気腫性の変化を生じていた。腹腔内ドレナージをして手術終了し, 術後14日目に, 特に合併症なく軽快退院した。
  • 中川 国利, 村上 泰介, 遠藤 公人, 鈴木 幸正
    2007 年 32 巻 2 号 p. 242-245
    発行日: 2007/04/30
    公開日: 2008/10/03
    ジャーナル フリー
    鼠径ヘルニア術後の遅発性感染にて, メッシュ摘出を要した2例を経験したので報告する。症例1は52歳の女性で, 右鼠径ヘルニアにて他施設でメッシュを用いた修復術を施行された。6年4カ月後に右鼠径部に膿瘍が生じたため, 5カ月間にわたり切開ドレナージ, 生理食塩水による洗浄, 抗生剤投与などの保存的治療を行った。感染が治癒しないため, メッシュを摘出した。再手術後1年3カ月が経過したが, 感染やヘルニア再発は認めていない。症例2は70歳の男性で, 左鼠径ヘルニアにて当院で修復術を施行された。7年10カ月後に左鼠径部に膿瘍が生じたため, 2カ月間にわたり保存的治療を行った。感染が治癒しないため, メッシュを摘出した。再手術後1カ月が経過したが, 感染やヘルニア再発は認めていない。鼠径ヘルニア修復後の遅発性感染例では保存的療法に固執することなく, 患者の同意の下に感染源であるメッシュの摘出を考慮すべきである。
  • 伊藤 元博, 國枝 克行, 八幡 和憲, 井川 愛子, 松橋 延壽, 加藤 浩樹, 長尾 育子, 河合 雅彦
    2007 年 32 巻 2 号 p. 246-249
    発行日: 2007/04/30
    公開日: 2008/10/03
    ジャーナル フリー
    症例は59歳, 男性。幼少時より時に右鼠径部腫脹が出現し, 自分で用手的に還納していた。2006年5月より突然右鼠径部有痛性腫脹が出現し, 疼痛が増大するため, 翌日当院を受診した。用手的還納を試みるも整復できず, 緊急手術を施行した。横行結腸が鼠径輪に嵌頓しており, ヘルニア門の開放にて腸管の血流障害は改善され, 横行結腸を腹腔内に還納後, Mesh-plug法にて修復した。術後経過は良好で術後10日目に退院した。鼠径ヘルニア嵌頓は日常よく遭遇する疾患であるが, 横行結腸が嵌頓する場合は稀で, 本邦報告例の臨床的特徴をあわせて報告する。
  • 田代 浄, 梅村 彰尚, 竹村 信行, 南村 圭亮, 堀 孝吏, 菊一 雅弘, 平田 泰, 坂本 昌義
    2007 年 32 巻 2 号 p. 250-253
    発行日: 2007/04/30
    公開日: 2008/10/03
    ジャーナル フリー
    持続携行式腹膜透析は, 透析液を腹腔内に長時間貯留させることによる在宅腹膜透析である。合併症の1つに鼠径ヘルニアがあり, 今回われわれは周術期透析管理, 術式選択を含めて報告する。 (症例1) CAPD導入後, 約4年で右鼠径ヘルニアが出現。周術期血液透析を導入し外科治療施行。第8病日よりCAPD再開。 (症例2) CAPD導入後, 約2年で右鼠径ヘルニアが出現。周術期血液透析を導入し外科治療施行。第9病日よりCAPD再開。 (症例3) CAPD導入後, 約2年で両側鼠径ヘルニアが出現。周術期血液透析を導入し外科治療施行。第9病日よりCAPD再開。 (症例4) 初回透析液注入後に左鼠径ヘルニアが出現。外科治療施行。術後に右鼠径ヘルニアが出現し外科治療施行。右側術後第8病日よりCAPD導入。全てにmesh repairが行われたが合併症は認めず, また当院では術後8日目以降にCAPD再開しているが再発はみられていない。
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