種晶の表面にガラス棒を衝突させ, その時発生する2次核の数および粒度に対するエネルギー (370, 1110, 1700および2230
erg), 衝突回数 (5, 10, 20, 30および40回), 衝突間隔 (1, 5, 10, 30および60sec) の影響を実験的に調べた.衝突1回当たりの2次核数は, 衝突エネルギーの大きさには無関係であったが, 繰り返し回数の増加にしたがい増加した.また, 衝突間隔が約20秒以下では, 2次核数 (衝突1回当たり) は10
2オーダーであるが, 30秒以上になると, 10
3オーダーに増加した.破損した結晶表面が, 2次核をより多く発生しやすい状態になるには時間が必要であることが示された.また, 同一条件でも, 2次核数のバラツキは大きく, このバラツキは, 種晶自身の特性 (表面の荒れ, 脆さ) の違いによるものであろうことが種晶表面の観察から推察された.本実験条件下では, 2次核の大きさは, 数μm~約20μmのものが大半をしめていた.
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