日本応用動物昆虫学会誌
Online ISSN : 1347-6068
Print ISSN : 0021-4914
ISSN-L : 0021-4914
9 巻, 2 号
選択された号の論文の17件中1~17を表示しています
  • 森本 尚武
    1965 年 9 巻 2 号 p. 73-78
    発行日: 1965/06/25
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
    ニジュウヤホシテントウとオオニジュウヤホシテントウの卵塊性集団の生態的な性質を比較して,卵塊産卵性昆虫の示す集合性の意義を明らかにしようと試み,次の諸点を明らかにした。
    以上の2種のちがいの主なものは,1卵塊中の卵のかたまり方の程度によっているものと考えられる。
  • 1. 繁殖について
    大津 正英
    1965 年 9 巻 2 号 p. 79-82
    発行日: 1965/06/25
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
    1962年5月から1964年9月までトウホクノウサギを野外で採集するとともに,飼育実験を行ない生殖時期,胎児数,産児数および卵巣重量などを調べた。その例数は幼獣捕獲回数86,雌の成獣解剖50で計136例であり,調査結果はつぎのごとくであった。
    1. 懐妊時期は2∼7月であり,出産は4∼8月である。また出産の最盛期は5∼6月で平均産児数もこの時期が最も多い。雌は生後約10ヵ月で成熟し,生れた年の翌年に生殖をいとなむ。出産の回数は3回以下で,普通1∼2回である。
    2. 12個体の平均胎児数は1.58個体であり,その最大が3個体である。幼獣の捕獲数から得た産児数は最大が4頭で平均が1.86頭である。平均産児数の最大は5月の2.50頭である。
    3. 左および右側の卵巣重量には,ほとんど差はなく胎児のある子宮角側とない側にも差はほとんどない。卵巣重量が急激に増加し,400mg以上になるのは,2月で,妊娠しているものの最小卵巣重量は470mgであった。
  • 大島 格
    1965 年 9 巻 2 号 p. 83-88
    発行日: 1965/06/25
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
    Theoretical consideration was made to make an economical and rational method of samplinginspection for pébrine control by making use of the characteristic of early eclosion of silkworm moths diseased with pébrine of a lot, and the description was made on the five factors of investigations which are considered to be indispensable and sufficient for establishing a new sampling inspection method:-
    1. Infection formula of pébrine disease.2. Relationship between eclosion dates and percentage of diseased moths of a lot.
    In this item, there include experiments which are performed in all cases which have from the case of heavily infected moths with high, diseased percentage to the case of the very lightly infected, and in an unhealthy lot.
    3. Comparison of descending grade of percentages of diseased moths among heavily to lightly infected moths accrding to the retardation of eclosion dates by the results of experiments 2.
    4. Comparison between weights of healthy undried cocoon, its silk layer and those of the diseased respectively.
    5. Investigation on the hereditary transportation of parasites into silkworm eggs.
    5A. The case of hibernating eggs.
    5B. Comparison between common acid treated eggs and those of the chilled and the acid treated.
    In order to perform above experiments, it is necessary to make moths with various desired percentages of diseased ones infected with pébrine at ones discretion. Therefore, the results of experiment on the numerical infection of spores to a silkworm larva per os which gave satisfactory answer were described. By this and the other correlated experiments, it became easy to obtain moths, apparently healthy despite infected with pébrine, and those with any desired disease percentages by oral infection at any instar.
  • 第4報 同系交配(Inbreeding)と循環交配(Rotational breeding)について
    釜野 静也, 深谷 昌次
    1965 年 9 巻 2 号 p. 89-93
    発行日: 1965/06/25
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
    ニカメイチュウを人工飼料を用いて無菌的に累代飼育を行ない,同系交配と環循交配における幼虫の生育,蛹化,羽化,産卵およびふ化を調べた。
    その結果同系交配では,第2世代,第3世代で幼虫の生育が遅れ,蛹化率,産卵数,ふ化率が低下した。第4世代まではかろうじて飼育継続が可能であったが,第5世代ではふ化する卵はなく,飼育は中絶してしまった。
    これに反し循環交配を続ける場合には10世代以上にわたって飼育を続けることができた。なおその間幼虫の生育,蛹化,羽化,産卵およびふ化にほとんど変化は見られなかった。
    以上のことから,ニカメイチュウを累代的に飼育するため現段階では交配方法に留意する必要がある。
  • 長沢 純夫, 岸野 見知子
    1965 年 9 巻 2 号 p. 94-98
    発行日: 1965/06/25
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
    イエバエの蛹期間についてえられた実験成績に,PRADHANによって提唱された温度と発育速度の関係をしめす理論式の適用をこころみた結果,大体において実験値と理論値が一致することをしりえた。この理論式にはなお若干の問題点があるが,充分検討しておこなわれた実験成績であるならば,昆虫の発育と温度の関係を関数としてとりあつかおうとして提唱された他の式よりもより高い適合性を期待することが可能であろう。
  • 佐藤 安夫
    1965 年 9 巻 2 号 p. 99-106_1
    発行日: 1965/06/25
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
    昆虫の誘引物質に関する実験,殺虫剤のスクリーニング試験などに使用する供試昆虫としては,性あるいはステージのそろった大量の昆虫が要求される。寄生植物によって大量の昆虫を飼育することは色々な点において困難であるが,人工飼料によれば容易である。
    本実験ではハスモンヨトウおよびアワヨトウの人工飼料に適する飼料を見出す実験を行なった。人工飼料として,ふすま,ふすまに少量のアスコルビン酸ナトリウムを加えたもの,ふすまに化学物質を混合した飼料を,ふ化後3日目の若令幼虫に摂食させ飼育を行なった。
    両種とも,ふすまにアスコルビン酸(ふすま100g当り50mg∼5g)を加えた飼料およびアスコルビン酸を含んだ化学物質混合物をふすまに重量で10対1の割合で混合した飼料においては生存率,蛹化率,羽化率および産卵数が寄生植物で飼育した個体とほぼ同じ結果になった。しかし,ふすまおよびアスコルビン酸のみを含まない化学物質をふすまに混合した飼料の場合は中令幼虫期頃までは幼虫は正常に発育するが老令幼虫期頃から幼虫の摂食量がアスコルビン酸を加えた飼料で飼育した幼虫に比較して減少し,発育が少し遅れた。
    また,前蛹および蛹の平均体重も軽くなった。さらに前蛹から正常に脱皮して蛹になる個体は1頭も得られずすべて個体は前蛹期間において死亡するかあるいは脱皮の途中で中止し奇形の蛹を形成し羽化できずに死亡した。
    これらの結果から人工飼料中のアスコルビン酸は老令幼虫の摂食活動を盛んにする作用と同時に昆虫体内の蛹化の生理活性に対し重要な作用を有することが明らかになった。
    なお,ハスモンヨトウおよびアワヨトウではふすま100g当りアスコルビン酸ナトリウムを500mg加えた人工飼料で累代飼育が行なわれている。
  • 三橋 淳
    1965 年 9 巻 2 号 p. 107-114_4
    発行日: 1965/06/25
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
    ツマグロヨコバイ胚子の組織をin vitroで4か月以上培養することができた。移植した胚子の組織片から9種の異なった型の細胞が周囲へ移住し増殖した。上皮細胞はcell sheetを形成し,繊維芽細胞は網状に広がった。また上皮細胞のcell sheetの外側では多数の遊離細胞が増殖した。生長するcell sheetの外縁では盛んに有糸分裂が行なわれた。正常の有糸分裂のほか,しばしば多極有糸分裂がみられた。一方移植片自体も培養中かなりの形態的変化を示した。移植片は中空で球状の組織を形成し,それは初期においては単一細胞層からなっていた。移植片は培養全期間を通じて収縮運動を続けた。
  • 特にisozymeに関連して
    吉武 成美, 秋山 昌子
    1965 年 9 巻 2 号 p. 115-120
    発行日: 1965/06/25
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
    カイコの多くの系統を用いて幼虫体液のホスファターゼ(基質:α-naphtyl phosphate, pH 4.4)についてagar-gel electrophoresisによって解析を行なった結果,A, B, CおよびD isozymeを有するものと全く活性帯のない合計5種の基本型の存在することが判明した。これらのisozymeは同一座に座位するBphA, BphB BphC, BphDおよびBphO遺伝子に支配されている(YOSHITAKE and AKIYAMA, 1964)。
    上記5種の型についてp-nitrophenyl phosphate (NPP), glucose-1-phosphate (G-1-P), β-glycero phosphate (β-GP)などを基質として,定量的に基質特異性の差異を検討した。その結果β-GPに対してはいずれの型もほとんどその活性が認められないが,NPPおよびG-1-Pに対しては高い活性を示す。しかしOO型は他の型に比し全体的に活性が低く,特にα-naphtyl phosphate (α-NP)に対する活性がCCあるいはDD型のそれの約1/5であった。α-NPのNPPに対する活性の比をみると,OO型では約0.3, AA型では0.4∼0.6, CCおよびDD型では約0.8で型によって異なる。このような差異は同一型でも幼虫期,熟蚕期あるいは蛹期などの時期の相違によっても認められ,α-NP/NPPの値は次第に減少する。
    NPPを基質としてagar-gel electrophoresisによって酸性ホスファターゼの検出を行なうと,α-NPを基質としたときに見出される活性帯(仮にα-NP-aseとよぶ)以外に,NPPに特異的に作用する活性帯(仮にNPP-aseとよぶ)が存在することが明らかになった。従ってα-NP/NPPの比はα-NP-ase/α-NP-ase+NPP-aseで示されることになり,OO型のようにα-NP-aseの活性が非常に低いものではα-NP/NPPの比が小さな値を示すものと考えられる。一方,発育に伴ってα-NP/NPPの比が低下するのは,α-NP-aseとNPP-aseの化蛹に伴なう活性の低下が一致しておこらず,α-NP-aseの方がその活性が早く低下するためであろうと考えられる。
  • 笹川 満広, 福原 楢男
    1965 年 9 巻 2 号 p. 121-124
    発行日: 1965/06/25
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
    桑の害虫,クワハモグリバエは秋田,岩手,山形,福島,長野,岐阜の各県および東京都から記録されているが,学名は不詳であった。筆者らは新潟および長野両県から得られた標本によって,新種として記載した。
  • 森本 尚武
    1965 年 9 巻 2 号 p. 125-126
    発行日: 1965/06/25
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
  • 殺虫剤の生物試験に関する研究 第52報
    長沢 純夫, 柴 三千代
    1965 年 9 巻 2 号 p. 127-129
    発行日: 1965/06/25
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
  • 小浜 礼孝, 松沢 寛
    1965 年 9 巻 2 号 p. 129-131
    発行日: 1965/06/25
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
  • 三井 英三
    1965 年 9 巻 2 号 p. 132-133
    発行日: 1965/06/25
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
  • 釜野 静也
    1965 年 9 巻 2 号 p. 133-135
    発行日: 1965/06/25
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
  • 寒川 一成
    1965 年 9 巻 2 号 p. 135-137
    発行日: 1965/06/25
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
  • 三橋 淳
    1965 年 9 巻 2 号 p. 137-141
    発行日: 1965/06/25
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
  • 内藤 篤
    1965 年 9 巻 2 号 p. 142-144
    発行日: 1965/06/25
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
feedback
Top