日本応用動物昆虫学会誌
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33 巻 , 2 号
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  • 清水 進, 加藤 正人, 松本 継男, 栗栖 弌彦
    1989 年 33 巻 2 号 p. 47-50
    発行日: 1989/05/25
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
    赤きょう病菌Paecilomyces fumosoroseusのプロトプラストの分離,再生および復帰におよぼす諸条件を検討し,つぎのことを明らかにした。
    1) 各種の酵素を用いてプロトプラストを分離した結果,driselase (10mg/ml)処理区において最もよい結果を得た。2) プロトプラスト分離における浸透圧調整剤を検討したが,0.7M KClにおいて良好な結果を得た。
    3) プロトプラストの有核率は75.9%であり,そのうちの73.4%のは1核であった。
    4) プロトプラストの再生,復帰における浸透圧調整剤は集落の形成率および集落の生育速度より,0.7Mグルコースが適当であると考えられた。
  • 八谷 和彦
    1989 年 33 巻 2 号 p. 51-56
    発行日: 1989/05/25
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
    北海道において水稲の幼穂形成期以前に発生する初期害虫による被害を,切葉処理法によって解析した。処理区は,{第4∼9葉,第4, 5葉,第6, 7葉,第8, 9葉}×{主稈のみ,全茎}×{葉身の1/2,葉身全体}の切除を組み合わせた15区とし,1984, 85年に行った。葉身の切除によって,草丈の抑制,生育の遅延,茎数と穂数の減少が認められ,イネクビボソハムシなどで報告されている従来の知見とほぼ一致したほか,以下の知見が得られた。
    1) 減収の主要因は,穂数の減少であると考えられた。
    2) 補償作用として,年次により有効茎歩合,稔実歩合および千粒重の増加が認められた。補償作用の発現程度は気象条件に左右され,平年を上回る気温が続いたときに現れるが,平年並みの気温では発現は弱いものと考えられた。
    3) 全茎の最上位葉の葉身全体を2葉連続して失うと減収が起こると考えられた。また,低温年にはこれ以下の被害量でも減収が起こることが予想された。
  • 片山 順, 佐野 康二
    1989 年 33 巻 2 号 p. 57-62
    発行日: 1989/05/25
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
    1) ハスモンヨトウ幼虫の加害がアズキの収量および品質に与える影響を,摘葉試験と飼育幼虫のアズキ葉摂食量から検討し,被害許容水準を推定した。
    2) アズキの莢数および収量は摘葉程度が大きくなるほど減少した。この傾向は摘葉時期が遅くなるほど顕著であった。早期の摘葉では莢数および子実肥大は確保されたが,晩期の摘葉では着莢数,多粒莢率および100粒重が減少した。
    3) 幼虫1頭当りの平均摂食葉面積は203.9cm2で,全体の82%を終齢期に摂食した。摂食面積と収量指数との関係から被害許容水準を株当り老齢幼虫数では約2頭と推定した。
    4) 9月前半期は幼虫による葉の摂食が旺盛で,分散後に花や子実への加害が認められ,開花盛期から莢伸長期と重なるため,この時期の防除はとくに重要である。
  • 河口 豊, 伴野 豊, 土井良 宏, 藤井 博
    1989 年 33 巻 2 号 p. 63-68
    発行日: 1989/05/25
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
    正常卵産生性カイコ雌蛹に20-ハイドロキシエクダイソンを投与すると大型卵が誘発されることを確認し,その性状を調べた。
    1) 卵の大型化の程度はED投与量が50μg以上でみられ,100μg投与の場合で長径が16.8%,短径が19.9%増大した。卵の大型化は卵重の増大をもたらしたが,これはおもに卵黄タンパク質量の増加によるものであった。
    2) 卵黄タンパク質の成分組成に変化はみられなかった。
    3) 卵の大型化現象は特定の発育時期にある卵位のものに限られた。
    4) 卵の大型化に伴って造卵数が減少した。
    5) 誘発された大型卵の性状は,Ge突然変異体に類似し,Geの表形模写とみることができる。
  • 小島 研一, 八木 繁実
    1989 年 33 巻 2 号 p. 69-75
    発行日: 1989/05/25
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
    アワヨトウおよびクサシロヨトウを用いて,相変異に伴う幼虫体色の黒化における幼若ホルモンの役割を明らかにするため,JHAの局所施用や内分泌器官の摘出・移植実験を行い以下の結果を得た。
    1) アワヨトウ集合飼育幼虫では側心体・アラタ体連合体の摘出により体色黒化が抑制されたのに対し,摘出後JHAを施用した場合にはかなりの黒化が認められた。また集合飼育幼虫の遊離腹部に食道下神経節を移植しさらにJHAを施用することによって,食道下神経節の移植のみの場合より強い黒化が誘起された。しかし,食道下神経節を移植せずJHAのみを施用した場合には,体色は淡いままであった。
    2) クサシロヨトウの集合飼育幼虫の場合も側心体・アラタ体連合体の摘出およびJHAの施用によってアワヨトウと同様な結果が得られた。しかしクサシロヨトウの場合,より高い濃度のJHAの施用によって黒化が抑制され,とくに頭蓋部で顕著であった。この黒色化抑制作用は脱皮4時間前の処理でも観察された。またアワヨトウ集合飼育幼虫の食道下神経節をクサシロヨトウ集合飼育幼虫に移植した場合にもJHAによる黒化の抑制が認められた。
  • 市岡 孝朗, 井上 民二
    1989 年 33 巻 2 号 p. 76-81
    発行日: 1989/05/25
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
    和歌山県下の省農薬で栽培されている15年生温州ミカン園において,ヤノネカイガラムシ,Unaspis yanonensis (KUWANA),ツノロウムシ,Ceroplastes ceriferus (FABRICIUS),ルビーロウムシ,C. rubens MASKELLの密度推定を4段階のグレイド法で実施し,グレイドごとの平均密度を推定するため,樹・枝の2段ランダム抽出(2段目はKUNO (1976)による2回抽出)を行った。ヤノネカイガラムシの雌成虫は葉と小枝ともに,ツノロウムシ,ルビーロウムシの雌成虫はほとんど小枝に付着していた。樹ごとの空間分布をm-*m法によって分析すると,3種ともコロニーを単位とする集中分布を示した。コロニーサイズ(α)はルビーロウムシがもっとも高く,集合度係数(β)はツノロウムシがもっとも高かった。3種のいずれにおいても,各グレイド間の平均密度には有意差が検出され,95%信頼限界に重なりはなかった。この結果,グレイド法は密度の範囲を推定する方法として有効であることが判明した。
    温州ミカン園での調査の際には和歌山県海草郡下津町大窪の松本武氏,仲田芳樹氏に便宜をはかっていただいた。石田紀郎博士(京都大学農学部)をはじめとする京都大学農薬ゼミのメンバーには調査の実施にご協力いただいた。推定法については久野英二教授(京都大学農学部)にご教示いただいた。以上の皆様全員に心から感謝する。
  • 金子 順一, 喜多 孝一, 丹野 皓三
    1989 年 33 巻 2 号 p. 82-91
    発行日: 1989/05/25
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
    1) コナガ野外個体またはアブラナ苗飼育個体をダイコン(Raphanus sativus L. var. acanthiformis MAKINO)発芽種子(2葉期)で飼育し,蛹のステージで,5°C 5日間の予冷を行うと蛹の過冷却点が上昇する現象が見いだされた。この現象は,キャベツの若苗やダイコンの成長苗で飼育したときにはみられず,コナガをダイコンの発芽種子で飼育したときに起きる特有の現象と考えられた。
    2) その原因を調べるため,昆虫のSCP決定に関与する要因と一般に考えられている,水分や糖の含量について予冷の有無による違いを調べたが,予冷によるSCPの上昇を説明するほどの差は見られなかった。
    3) 血液のSCPを測定したところ,予冷によってその値は有意な変化を示さずつねに低かった。血液採取に際して脂肪体がしばしば混入してくるため,脂肪体も予冷によるSCPの上昇を引き起こしているとは考えられなかった。
    4) 予冷した蛹をSCP測定に供試した後,80∼90°Cの熱湯に5分間浸漬する処理を行い,再びSCPを測定したところ,最初の測定で-5∼-12°Cと高いSCP値を示した個体のSCPは,熱湯処理後例外なく低くなり,原因が熱変性する物質であることが示唆された。血液についても同じ処理を行ったが,処理前後で差がなかった。
    5) ダイコンの発芽種子で飼育した蛹の消化管内細菌の検出を試みたところPseudomonas spp., Erwinia spp.である可能性をもった種々のグラム陰性菌が見られた。
    6) ダイコンの発芽種子による無菌飼育を試みたところ,得られた無菌蛹37個体のうちで,予冷の後でも高いSCP値を示す個体は一つもなかった。
    7) 以上の結果は,ダイコンの発芽種子で飼育したコナガの蛹の消化管内に氷核活性細菌が増加する可能性を強く示している。グラム陰性菌に属する氷核活性細菌Pseudomonas syringaeErwinia herbicolaがそれぞれ2°C, 5°Cの予冷で氷晶核として活性化される現象がすでに報告されており,これと本種の蛹でみられた予冷の結果は,蛹のSCPの上昇に氷核活性細菌が関与している可能性をさらに強く支持している。
  • 清水 進, 加藤 正人, 松本 継男, 栗栖 弌彦
    1989 年 33 巻 2 号 p. 92-94
    発行日: 1989/05/25
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
  • 宮竹 貴久, 岩橋 統, 日比野 由敬
    1989 年 33 巻 2 号 p. 94-96
    発行日: 1989/05/25
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
    Oviposition behavior in non-irradiated and irradiated melon fly, Dacus cucurbitae COQUILLETT, was studiedunder laboratory conditions. A few irradiated female melon flies inserted their ovipositors into slices of host fruits (melon and watermelon) and artificial oviposition devices. The quantity and frequency of ovipositional “acts” for irradiated flies was much lower than that of the non-irradiated ones. “Number” indicates the quantity of females which engaged in oviposition behavior per 1, 000 females per 15min. “Frequency” indicates the total number of acts in varying behavioral modes per 1, 000 females per 15min.
  • 岸本 良一, 桑原 宏成, 保原 充
    1989 年 33 巻 2 号 p. 96-98
    発行日: 1989/05/25
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
    Effective radius of the tow net used for the collection of migrating insects on the East China Sea was measured at various wind speeds generated by a wind tunnel. A linear equation Y=69.4+1.22X was obtained in which Y indicates the collecting efficiency (%) transformed from the effective radius and X the wind speed (m/s) in a range of wind speeds of 4.9m/s to 13.1m/s. Aerial densities per 103m3 of the whitebacked planthopper, Sogatella furcifera HORVÁTH, the brown planthopper, Nilaparvata lugens STÅL and the small brown planthopper, Laodelphax striatellus FALLÉN, were estimated based on surveys conducted in 1977, 1979 and 1980 on the East China Sea.
  • 棚原 朗, 桐原 成元
    1989 年 33 巻 2 号 p. 99-101
    発行日: 1989/05/25
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
    To establish the method for transportation of sterilized adults of the melon fly, Dacus cucurbitae COQUILLETT, recovery speed of adult flies anesthetized by chilling and various gases were investigated. Adult flies anesthetized by chilling recovered in a short time after transfer to normal temperatures, regardless of duration chilling period. A much longer time was needed for recovery from anesthetization with CO2 and N2, depending on the period of exposure. The flight ability of adults anesthetized with CO2 gas was retarded more severely than that of adults which were anesthetized with N2 gas or chilled.
  • 増田 俊雄, 前田 正孝
    1989 年 33 巻 2 号 p. 101-104
    発行日: 1989/05/25
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
  • 八谷 和彦, 秋山 安義
    1989 年 33 巻 2 号 p. 104-105
    発行日: 1989/05/25
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
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