日本応用動物昆虫学会誌
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10 巻 , 1 号
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  • 橋口 勉, 吉武 成美
    1966 年 10 巻 1 号 p. 1-6
    発行日: 1966/03/25
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
    黒蛹ホルモンによる黒蛹形質の制御機構を解明するため,黒蛹発現時における血液および皮膚のフェノールオキシダーゼ活性の消長について研究を行なった。
    1. 上蔟期後における皮膚のフェノールオキシダーゼ作用力の消長は,正常系統では吐糸20∼30%頃にピークがあり,以後化蛹期にかけて作用力は減少するが,黒蛹系統では吐糸終了期後から黒蛹ホルモンの臨界期前後にもう一つの特異的なピークがみられた。
    一方黒蛹系統の血液のフェノールオキシダーゼ作用力は,吐糸終了前頃から増大して吐糸終了後頃最大となり以後化蛹にいたり徐々に減少するが,正常系統では吐糸終了前頃から増加し,以後化蛹にいたるまで減少しない。
    2. 吐糸終了期直前に腹部第3環節の後方で結紮した個体について,黒蛹ホルモンの分泌臨界期後に結紮前半部と後半部の血液と皮膚のフェノールオキシダーゼ作用力を調べた。その結果黒蛹系統の血液では結紮前半部より後半部の方が活性が大であるが,正常系統では逆に前半部が大である傾向が認められた。他方黒蛹系統の皮膚においては結紮前半部が後半部よりフェノールオキシダーゼ活性が大で正常系統では逆に後半部の方が活性が大であり,このような点からもこの時期における皮膚のフェノールオキシダーゼ活性と黒蛹色素形成とは密接な関係があることが明らかになった。
    3. カイコの血液中のフェノールオキシダーゼ作用力は,血液を保護することによって高まり,生体内ではプロエンチームとして存在していることが確かめられ,さらにこの血液のプロエンチームを活性化する物質が皮膚中にも存在することが明らかになった。
    4. 黒蛹色が発現するための必要条件としては,前胸腺ホルモン,黒蛹ホルモン,黒蛹遺伝子(bp),血液および皮膚におけるフェノールオキシダーゼ活性,血液のプロフェノールオキシダーゼ活性化物質並びに上蔟期以後における低温保護といった少なくとも6つの要因が考えられる。これらの相互関連の全ぼうはまだ不明であるが,黒蛹遺伝子は黒蛹ホルモンの存在において吐糸終了期後における皮膚のフェノールオキシダーゼ活性の増加に直接あるいは間接に関与しているものと考えられる。
  • 大串 竜一, 西野 敏勝
    1966 年 10 巻 1 号 p. 7-16
    発行日: 1966/03/25
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
    1. 長崎県大村市において,1963年∼1965年にわたる2回の冬の期間の,ヤノネカイガラムシの越冬期の死亡率を調査した。
    2. 個体マークにより生存虫数の減少状態を調査した結果では,1963年∼1964年には越冬に入った雌未熟成虫の97%,雌成虫の84%,雄蛹の92%が越冬中に死亡した。1964∼1965年の冬には同じくそれぞれ91.5%, 95.3%, 97.8%が死亡している。
    3. 機械油乳剤を散布した区では越冬期死亡率は更に高く,雌成虫の98∼99%が死亡した。
    4. ヤノネカイガラムシ着生葉と,健全葉とで冬季の落葉率にほとんど差がみとめられなかった。
    5. 越冬期間中のヤノネの令構成及び生存虫と死殻の比率の移りゆきを調べた所では,ヤノネは各令の幼虫,成虫が混って越冬に入るが,越冬中にだんだんと雌未熟成虫及び成虫,雄2令幼虫及び蛹を主とする構成に変ってゆく。又,生死虫比では雌成虫は越冬期間を通じてほぼ同じ比率を持続するが,その他の令のものは死殻の割合が次第に増してゆく。
    6. これまでに調査された各地の越冬期死亡率をまとめて論議を行なった。越冬期死亡率は調査場所や年次によって雌未熟成虫で50∼82%,雌成虫で10∼90%とかなり大きく変動するが,特に越冬個体群の大半を占め,翌年の発生源の主体をなす雌成虫の死亡率の変動に関する諸要因を,更に詳しく追求する必要がある。
  • 平田 貞雄
    1966 年 10 巻 1 号 p. 17-23
    発行日: 1966/03/25
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
    1. 1959年に弘前市の1枚の秋キャベツ畑で,本種の第2世代の個体群の時間的推移について,連日調査した。
    2. 18株について調べたが,そのうちの6株に対して7卵塊が異なる日に産下された。そのうちの2卵塊はふ化直後に消失した。5卵塊からの幼虫は寄生株からほとんど分散しなかったので,それらを別々に卵塊性幼虫集団として認知し得た。
    3. 幼虫の発育期間は,25°C恒温下で飼育したもの(既報)に比べると1.3倍以上を要し,遅く発生した集団のものほど長かった。また各幼虫集団ともに発育速度の個体変異は,虫令を経るごとに大きくなったが,虫令間での変異の増大比は,特に分散が激しく起きる時期の2令/1令と5令/4令で大きかった。
    4. ふ化した葉での集合生活は2令頃まで維持され,その後は次第に同じ株の他の葉へ分散したが,分散方向は常に上位葉に対してであり,5, 6令虫は結球内またはその近くまで潜入した。ほとんどの幼虫は常に葉の裏側にいた。
    5. どの卵塊性集団でも幼虫の生存率は虫令が経過するにつれて低下したが,低下の度合は遅く発生した集団ほど,また同一集団では後期になるほど弱かった。なお中間令では,摂食期よりも脱皮期の生存率の低下が激しい傾向であった。
  • 大島 格
    1966 年 10 巻 1 号 p. 24-38
    発行日: 1966/03/25
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
    Experimentation on the oral infection of pébrine was performed by the larvae from the 1st day of the 3rd instar to the 3rd day of the 5th instar. It was revealed that the larvae, the 4th instar just after molting, can produce cocoons and eclose, if they are slightly infected with spores less than about 2, 000 in number per larva, and that the larvae, the 3rd day of the 5th instar, even if they are infected with abundant spores, can make cocoons and eclose. Both of them apparently showed no symptom of disease. The number of spores contained in faeces discharged from diseased larvae, however, is generally very few, on an average 0.2 spores per field, when faeces are ground and observed. Therefore, the condition which brings about diseased silkworm moths may be explained as follows. Diseased silkworm mother moths with pébrine which lay hereditarily diseased eggs are derived from larvae slightly infected with spores per os during the larval stage from the 1st day of the 4th instar till ripening.
  • 内田 俊郎
    1966 年 10 巻 1 号 p. 39-43
    発行日: 1966/03/25
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
    Water content of adult body was measured on several kinds of bean weevil attacking stored beans, namely Bruchus rufimanus, Callosobruchus chinensis (two geographical strains), C. maculatus (three strains), C. analis, C. phaseoli, C. rhodesiensis?. and Zabrotes bifasciatus. The change in water content of the body with the lapse of adult life and its sexual difference were different with the species, but these were almost the same within the geographic strains of a species. Among these species or the strains in each species, reciprocal relation was found between the body weight and the water content. Bruchus rufimanus which feeds on the succulent seed of growing plant in the larval stage was most heavy in its body weight and lowest percentage of water content, while the relation turned vice versa in Zabrotes bifasciatus whose larva feeds mainly on dryed seed under stored condition. Five species of genus Callosobruchus took their intermediate situation between these two extremes.
  • 山田 隆保, 戸塚 邦子
    1966 年 10 巻 1 号 p. 44-46
    発行日: 1966/03/25
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
  • 玉木 佳男
    1966 年 10 巻 1 号 p. 46-48
    発行日: 1966/03/25
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
  • 長沢 純夫, 中山 勇
    1966 年 10 巻 1 号 p. 48-49
    発行日: 1966/03/25
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
  • 林 晃史, 廿日出 正美
    1966 年 10 巻 1 号 p. 49-51
    発行日: 1966/03/25
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
    Tolueneとkeroseneの連合作用を概観すれば,synergismを呈し,混用する有効成分によってはantagonismが認められる。また,施用方法および混用有効成分によって異なり一般的傾向はなく,連合作用は一般に高いsynergismからantagonismが観察された。これらのことは殺虫製剤にあって効果的処方を得るために,溶剤組成は重要な意義をもつことを示す。
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