日本応用動物昆虫学会誌
Online ISSN : 1347-6068
Print ISSN : 0021-4914
ISSN-L : 0021-4914
16 巻 , 1 号
選択された号の論文の10件中1~10を表示しています
  • 寒川 一成
    1972 年 16 巻 1 号 p. 1-7
    発行日: 1972/03/25
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
    1) トビイロウンカの吸汁活動におよぼす各種アミノ酸,糖,および核酸有機塩基化合物の効果を調べた。
    2) 各種供試化合物の効果は吸汁指数,すなわち各種化合物の水溶液をパラフィルムをとおしてウンカに吸汁させた場合の口針挿入1回当り排出される甘露小滴数の平均値を統計処理し比較検討した。
    3) 供試した19種類のアミノ酸のうち,L-アスパラギン酸とL-グルタミン酸が最も強い吸汁促進効果を有することが判明した。ついでD-アスパラギン酸,L-アラニン,L-アスパラギン,およびL-バリンがかなり強い吸汁効果を示した。一般にこれらのアミノ酸溶液を吸汁させた場合,口針挿入頻度が低下し,甘露排出量が増加する傾向があった。
    4) 庶糖を含む7種類の糖類の吸汁促進作用はいずれも弱かった。しかし庶糖と吸汁促進効果を有するL-アスパラギン酸,L-グルタミン酸,L-アラニン,およびL-アスパラギンとを混用した場合,有意に高い吸汁指数を与え,両者間に相剰作用が認められた。
    5) アデニン他3種の有機塩基化合物にはほとんど吸汁刺激効果が認められなかった。
    6) 吸汁促進効果を示したL-アスパラギン酸,L-グルタミン酸,L-アラニン,L-アスパラギン,およびL-バリンはいずれも水稲に存在する主要な遊離アミノ酸成分であることから,これらのアミノ酸がトビイロウンカの摂食行動に関与する味覚刺激要因として重要な役割をはたしていると考えられた。
  • 三橋 淳, 小山 健二
    1972 年 16 巻 1 号 p. 8-17
    発行日: 1972/03/25
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
    1) 化学的に既知な物質だけからなる人工飼料を用いて,ヒメトビウンカを継代飼育することができた。
    2) 人工飼育では,幼虫期間が長くなり,幼虫期死亡率が高かったが,これらの欠点は継代4代以後に,除々に改善されていった。
    3) 人工飼育でえられた成虫と,通常飼育の成虫の間には,違いが認められなかった。
    4) 人工継代飼育では増殖率が著しく低かったが,それは採卵法と卵の保存条件に問題があるからだと考えられた。
    5) 人工飼育では,孵化後5日以内の死亡率が特に高かったので,1令幼虫の飼育条件を検討した。その結果,容器は高さが低い方が良いこと,光源としては黄色,橙色,赤色など比較的長波長の光が良いこと,湿度は高く保つ方が良いこと,温度は比較的低温(15∼23°C)に保つ方が良いことが明らかになった。
  • 中村 好男
    1972 年 16 巻 1 号 p. 18-23
    発行日: 1972/03/25
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
    1965∼1969年にかけて,北海道内のいろいろな植生条件をもつ91地点でハンドソーテング法を用いて,ツリミミズ類の生態的分布を調査研究し次のような結果を得た。
    1) ツリミミズ科の次の種類が海岸から高山にかけて分布していた:サクラミミズAllolobophora japonica MICHAELSEN (A, B型),クロイロツリミミズA. caliginosa (SAVIGNY),バライロツリミミズA. rosea (SAVIGNY),キタフクロナシツリミミズBimastus tenuis (EISEN),シマミミズEisenia foetida (SAVIGNY),ムラサキツリミミズDendrobaena octaedra (SAVIGNY)。
    2) ツリミミズ科はしばしばフトミミズ科と混生していたが,土地が耕起された場合標高が高くてもフトミミズ科の個体数の割合が増大し,土地利用形態が2科の個体数の割合を決定する因子の一つであった。
    3) 各種類の生息地間の類似性(AGRELL指数)は,いろいろな植生と土壤型で採集されたサクラミミズA型とムラサキツリミミズの間にわずかに認められた以外は,ほとんどなかった。
    4) 調査地点は植生条件によって13の植生型に大別され,このうち次の2組の型間にツリミミズ群集の高い類似性がみられた(RENKONEN指数):広葉樹林-天然林破壊跡二次植生;原野-採草地。これらの4植生型ではサクラミミズA型とムラサキツリミミズが優勢であった。
  • 河野 義明, 小林 正彦
    1972 年 16 巻 1 号 p. 24-31
    発行日: 1972/03/25
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
    モンシロチョウにおいて,蛹休眠にはいるか否かが内分泌的に決定される時期,すなわち蛹化前後の個体の脳に存在する神経分泌細胞を電子顕微鏡で観察した。
    その結果,神経分泌細胞に含まれる分泌果粒の大きさによってI型からIV型までの4種の細胞が区別され,それぞれの細胞が特有の微細構造をもつことが明らかになった。
    さらに,脳間部背面にあって直径220∼240mμの分泌果粒を含む約10個のII型神経分泌細胞は蛹化後になると休眠個体と非休眠個体との間に分泌果粒の量,粗面小胞体やゴルジ体などの様相に差異を現わした。
  • 高瀬 巌, 津田 秀子
    1972 年 16 巻 1 号 p. 32-39
    発行日: 1972/03/25
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
    エチルチオメトンが一たんガス化して植物体に吸着され,浸透移行するということを,モデル実験および圃場試験を行ないガスクロマト法の分析手段より,化学的側面から検討を行なった。その結果
    1) エチルチオメトンはガス化して植物体に吸着され,その検出量は根などから浸透移行してきたものより少なくない。
    2) 植物体内でのエチルチオメトンとその酸化代謝物の分布割合は根より吸収,浸透移行した場合,エチルチオメトンはほとんど検出されず,酸化代謝物が大部分であるのに比し,ガス吸着ではエチルチオメトン(P=S, S)そのものが非常に多く,したがってその分布割合が非常に異なる。
    3) ガス吸着されたP=S, Sは植物体内で,時間の経過にともない,酸化されて酸化代謝物が多くなり,土壤中あるいは根,茎葉より浸透移行したときの分布割合とほぼ同様な比率となってくる。
    4) エチルチオメトンを圃場で地表処理した場合,ガス態となって植物に吸着され,地中処理よりも検出量が多く,コナガに対する殺虫効力も高かった。
    5) 蒸気化率を測定した結果,エチルチオメトンは蒸気化速度が早く,酸化代謝物であるエチルチオメトン・スルホキサイドなどは蒸気化率が低く,この物理化学的性質はガス効果発現と明らかな相関関係があった。しかし酸化体はいずれも水溶性が著しく高まり,植物の根,葉よりの浸透移行性が強まることを示している。
  • 宮崎 昭雄, 本多 八郎, 斎藤 哲夫, 宗像 桂
    1972 年 16 巻 1 号 p. 40-43
    発行日: 1972/03/25
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
    ブドウに存在する果実吸蛾類の誘引物質について検討した。ナイアガラ種ブドウをドラム缶につめ,通気し,揮発性成分を冷却トラップに捕集し,この凝集液をエーテルで抽出した。中性で非カルボニル部が誘引作用を示すことが判明した。珪酸クロマトグラフィーとガスクロマトグラフィーで有効成分の分離を行なったが,その本体は不明である。
  • 中島 誠
    1972 年 16 巻 1 号 p. 44-49
    発行日: 1972/03/25
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
    この研究は,カイコにBUまたはBUdRを添食した場合に,それらがDNAに取りこまれるか否かについて調べたものである。
    1) 第1・2令中BUを添食した幼虫から分離精製したDNA中にBrが検出された。またBUとともにBU-2-14Cを添食した場合には,抽出されたDNAに放射活性が認められ,さらにそのDNAの加水分解物のペーパークロマトグラフィーを行なった結果から,DNA中にBUが存在することが確認された。
    2) 第1令各時期に添食したBUdR-6-3Hの各種組織の細胞核への取りこみを,幼虫切片のオートラジオグラフィーによって調べた結果,その取りこみは,時期的にも量的にもほぼチミジン-6-3Hの場合と一致し,したがってDNA合成期に行なわれることが明らかにされた。
    3) 第1令のBUdR添食の時期によっての変異斑誘発頻度の違いは,添食時期による真皮細胞核へのBUdRの取りこみ量の違いに依存し,また添食時期による死亡率の違いは,添食時期による幼虫全組織の細胞核へのBUdRの取りこみ量の違いに依存する可能性のあることを示唆した。
  • 小山 健二
    1972 年 16 巻 1 号 p. 50-51
    発行日: 1972/03/25
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
  • 小野 知洋, 弥富 喜三, 斎藤 哲夫
    1972 年 16 巻 1 号 p. 51-53
    発行日: 1972/03/25
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
  • 上住 泰
    1972 年 16 巻 1 号 p. 53-55
    発行日: 1972/03/25
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
feedback
Top