コイ腎臓の造血組織の細胞を培養したところ, 多核巨細胞等からなる付着細胞層が形成され, これら付着層上に小型の細胞がコロニー状に増殖しているのが観察された. コロニーの細胞は活発に増殖し, 一部の細胞はコロニーを離れ浮遊するようになり, やがて, 多数の浮遊細胞が観察されるようになった. そのため, 培地の半量交換を1~5日間隔で繰り返したところ, 1ケ月以上, 浮遊細胞の増殖が維持された. これらの浮遊細胞は好塩基性の細胞質と円形の核を有する幼若な形態を示すものがほとんどであり, 分裂像もしばしば観察された.
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