5℃, 10℃, 20℃において6穴ウェルプレート内に置いたヒラメ鰓片に対するN.hirame孵化幼生の着定を24時間観察した。その結果, 水温と着定数には負の相関がみられ, 5℃では20℃の30%程度の着定数だった。また, 実験感染させたヒラメ稚魚を8℃と20℃で105日間飼育し, 環境水温別のN.hirameの発育と生残を観察した。その結果, 8℃では著しい成長の遅れがみられ, さらに多くの虫体が成熟前に死亡したと推察された。以上のことから, 水温が低水温地域でのN.hirame感染の阻害要因となっていることが示唆された。
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