陸上水槽で孵化, 養成したブリ人工種苗を6月20日から7月31日まで4回(4群)に分けて海面生簀に移した後, べこ病原因微胞子虫 Microsporidium seriolae の寄生率と発育を調べた。 寄生率は初めの3群(水温 21-27℃)でほぼ100%に達したが, 最後の群(水温 27-30℃)では顕著に低く, 後の群れほど早く寄生率のピークに達した。 また, 水温と魚体サイズの影響を調べた結果, 大小稚魚(平均体重0.3g および22g)とも同程度に発症したが, 飼育水温を20または25℃とすると, 25℃の方が発生して治癒に向かう一連の過程が速く進行した。
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