巻号一覧
38 巻 (2003)
- 4 号 p. 125-
- 3 号 p. 81-
- 2 号 p. 33-
- 1 号 p. 1-
38 巻, 4 号
選択された号の論文の10件中1～10を表示しています
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横山 博2003 年 38 巻 4 号 p. 125-136
発行日: 2003/12/15
公開日: 2009/10/26
ジャーナル フリーサケ科魚類の旋回病の原因となるMyxobolus cerebralisにおいて, 粘液胞子虫世代と放線胞子虫世代が交番する二相性生活環が発見されて以来, 魚類に寄生するミクソゾアの研究は飛躍的に進展した。分子系統解析によりミクソゾアは原生動物ではなく後生動物であることが解明され, 分類学が再整理されつつある。一方, 生物学的, 病理学的には未知の点も多いことが有効な感染防除対策の確立を困難にしている。最近の研究動向として, 耐病性系群の導入と貧毛類の制御法の開発が注目されている。抄録全体を表示PDF形式でダウンロード (6649K) -
樋田 史郎, 金井 欣也, 吉越 一馬2003 年 38 巻 4 号 p. 137-142
発行日: 2003/12/15
公開日: 2009/10/26
ジャーナル フリーマダイのEdwardsiella tarda実験感染において, 循環血中の白血球の動態と炎症巣における組織病理を経時的に調べた。菌を筋肉接種した翌日, 循環血リンパ球が減少し, 顆粒球は増加した。単球は接種4日後に減少し, それ以後増加した。炎症巣には, まずリンパ球および顆粒球が遊走し, 単球はやや遅れて動員され, 既報の実験的炎症における経過と類似していた。接種部, 腎臓, 脾臓などに肉芽腫が形成され, 肉芽腫性炎の進展と循環血中の白血球の動態との間に関連が認められた。抄録全体を表示PDF形式でダウンロード (9952K) -
一色 正, 長野 泰三, 安部 昌明, 宮崎 照雄2003 年 38 巻 4 号 p. 143-149
発行日: 2003/12/15
公開日: 2009/10/26
ジャーナル フリー1989年以降に香川県下の種苗生産場のマコガレイ仔稚魚に, 眼球突出や腹部膨満を示す病魚がしばしば発生して問題となっている。病魚を病理組織学的に検討した結果, 最も特徴的な病変は肝臓, 尿細管上皮, 膵臓および腸管上皮における合胞体形成を伴った壊死であった。壊死した肝細胞の電子顕微鏡観察では, 結晶状に配列したウイルス様粒子を含む細胞質内封入体の形成が確認された。これらの結果から, 本疾病の発生にはウイルスの感染が関わっているのではないかと推察された。抄録全体を表示PDF形式でダウンロード (16400K) -
M.M. Rahman, T. Somsiri, 田島 研一, 絵面 良男2003 年 38 巻 4 号 p. 151-161
発行日: 2003/12/15
公開日: 2009/10/26
ジャーナル フリー新菌種 Aeromonas sp. T8 グループ 4菌株の病原性を調べた。代表菌株 T8 株の南方系3魚種の筋肉内接種によるLD50値は, 1.5～3.2×105CFU/尾であった。マウスの腹腔内および尾静脈内接種（3×107CFU/マウス）では, すべての株で病原性は見られなかった。また, 1株の細胞外産生物質（ECP）は, 魚類および哺乳類の株化細胞に対して細胞変性を引き起こした。4菌株のECPの溶血活性は, 哺乳類よりも魚類の赤血球細胞に対して高かった。抄録全体を表示PDF形式でダウンロード (4097K) -
伊藤 直樹, 尾田 正, 良永 知義, 小川 和夫2003 年 38 巻 4 号 p. 163-169
発行日: 2003/12/15
公開日: 2009/10/26
ジャーナル フリーマガキの卵巣肥大症原因寄生虫 Marteilioides chungmuensis のSSUrRNA遺伝子の塩基配列を解析した。それをもとに開発した nested-PCR による本虫の検出法は, 従来の肉眼または組織切片による方法よりも感度が良好であった。また, 以前に開発した in situ hybridization法と今回確立したPCR法は, 近縁のParamyxea門原虫2種と交差を示さず, 特異性の高さが確認された。抄録全体を表示PDF形式でダウンロード (1815K) -
M. Habibur Rahman, 乙竹 充, 中西 照幸2003 年 38 巻 4 号 p. 171-176
発行日: 2003/12/15
公開日: 2009/10/26
ジャーナル フリー3種類の市販水溶性アジュバント(Montanidae IMS-1311, IMS-1312 and IMS-2212)を用いて, アユ冷水病ホルマリン不活化ワクチンの有効性を検討した。ワクチン投与4週間後に攻撃実験を行ったところ, IMS-1311およびIMS-1312を添加したワクチン区は, アジュバント無添加ワクチン区に比べて累積死亡率が低く, オイルアジュバントに匹敵する添加効果が認められた。水溶性アジュバントはオイルアジュバントに比べて, 残留期間は短かったが, 25μL/尾(1.7g±0.5g)以上の投与では毒性が認められた。抄録全体を表示PDF形式でダウンロード (829K) -
Hui-Lan Hsia, Li-Li Chen, Shao-En Peng, Hon-Tsen Yu, Chu-Fang Lo, Guan ...2003 年 38 巻 4 号 p. 177-179
発行日: 2003/12/15
公開日: 2009/10/26
ジャーナル フリー台湾由来の3株, タイ, エクアドル由来各1株のIHHNVについて遺伝子配列を解読し既報のハワイおよびメキシコの各1株と比較した。IHHNVは全体としては互いに類似していたが, 台湾の1株はタイ由来の株により近かった。他の2株はハワイおよび中南米の3株と極めて近似し, 台湾には異なる地域型のウイルスが存在すると考えられた。台湾1株およびタイの株は東南アジアの地域型として進化しつつあるものと思われた。抄録全体を表示PDF形式でダウンロード (504K) -
湯浅 啓, Edy Barkat Kholidin, Novita Panigoro, 畑井 喜司雄2003 年 38 巻 4 号 p. 181-183
発行日: 2003/12/15
公開日: 2009/10/26
ジャーナル フリー2002年2月, インドネシア, スマトラ島の陸上素掘り池で飼育中の P.hypophthalmus (体重200-300g)に鰓褪色, 体表点状出血, 血腹水の貯留, 腎臓, 脾臓, 肝臓の腫大および小白班を症状とする大量死亡が発生した。瀕死魚の内臓からグラム陰性桿菌が分離され, E.ictaluriに同定された。感染実験により, 供試魚は自然発病魚と同じ病徴を示し死亡した。本菌は継代と長期の保存により, 病原性が低下した。抄録全体を表示PDF形式でダウンロード (1012K) -
Oncorhyncus masou virus(OMV)に対する不活化効果羽鳥 秀一, 本西 晃, 西澤 豊彦, 吉水 守2003 年 38 巻 4 号 p. 185-187
発行日: 2003/12/15
公開日: 2009/10/26
ジャーナル フリーポピドンヨード液, 次亜塩素酸ナトリウム液, 塩化ベンザルコニウム液, クレゾール石ケン液, ホルムアルデヒド液および過マンガン酸カリウム溶液のOMV不活化最少濃度は, 15℃・20分間の反応で各々40, 50, 100, 100, 3.500および16ppmであった。また, OMVのそれら薬剤に対する感受性は, IPNV, IHNV,HIRRVより高かった。従って, OMV感染症には, IPNやIHNに対する防除対策が有効であると考えられる。抄録全体を表示PDF形式でダウンロード (411K) -
高橋 幸則2003 年 38 巻 4 号 p. 189-197
発行日: 2003/12/15
公開日: 2009/10/26
ジャーナル フリーA symposium entitled “Progress in fish and shellfish immunology and contribution to the fisheries” was held by the Japanese Society of Fish Pathology in Shimonoseki on 4th October, 2003. This was aimed to have an overview of the progress in fish and crustaceans immunology and its contribution to the development of aquaculture. The symposium was composed of six categories: (1) Prevention of infectious diseases of crustaceans by activation of immunodefense system, (2) Current status and prospects in fish immunology, (3) Immune relevant genes and their functions in fish, (4) Prevention of infectious diseases in fish by inducing cytokines, (5) Current status and prospects of development of fish vaccines, and (6) Potential application of recombinant cytokines and new gene ration vaccine for the control of infectious diseases in domestic animals.
Outbreaks of infectious diseases, causing serious damage to cultured fish and shrimp, have been occurring in Japan. The advanced knowledge in fish and shellfish immunology will contribute to the control of infectious diseases in aquaculture.抄録全体を表示PDF形式でダウンロード (1263K)
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