加圧流動層ボイラから排出するNOxを低減するために,圧力788 kPa,反応温度650–850°Cの高温高圧条件下において,NH
3注入による無触媒脱硝性能を評価した.基礎試験では流通型反応装置を用いてNOx還元率を評価し,結果から導いた予測式から,NH
3/NOモル比2では,反応温度855°C以上,滞留時間1.4 sで,NOx還元率55%以上が可能と評価した.2MWth試験装置でのNH
3注入試験において,NH
3注入部ガス温度840°C以上,NH
3/NOモル比2で,煙突入口NOx濃度を70 ppm以下,リークNH
3濃度を5 ppm以下に低減できた.加圧流動層ボイラ内の空気比,および流動層内のガス滞留時間を用いて算出されるNOx濃度と実際に火炉から排出されるNOx濃度は±20%以内の精度で一致することを確認した.2MWth試験装置でのNH
3注入試験において,予測制御による自動注入を実施し,負荷変化時においても良好にNOxを低減できることを確認できた.
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