水の内部氣化熱及比熱をρ,
c;飽和水蒸氣の定容の下の比熱,比容及内部勢力を
cv,
s, U;絶對温度を〓とすれば熱力學に依つて,小なる項を省略して(1)を得る。Aは熱の仕事當量の逆數である。
この式を用ひて
cvの平均の値を求むるにはなる式に依ればよい。(U
s0-U
s1)
s1は補正の項であつて飽和蒸氣の定性式に依つて定まる。
(1)とクラペイロンの式を組合せて氷の昇華熱Lは温度に殆んど無關係であるといふ結果を得た。この結果を用ひて氷上の蒸氣壓をミリバ〓ルで表す公式を誘導すればとなる。logは常用對數を表す。
又水上の蒸氣壓を水の氣化熱は温度の一次式で與へられるものとして出せばとなる。單位はミリバ〓ルであつて、これは0°と120°Cの間で使用する事が出來る。これ以上の温度になると水の氣化熱が温度の一次式として與へられるといふ假定が當はまらなくなる。
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