電氣學會雜誌
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51 巻, 520 号
選択された号の論文の10件中1~10を表示しています
  • 石山 龍雄
    1931 年 51 巻 520 号 p. 119-142
    発行日: 1931/11/10
    公開日: 2008/11/20
    ジャーナル フリー
    本篇は電氣昇降機の設備,構造及理論の大要を最近の文献,著書,並びに篇者の奉職する明電舎が,日本エレベーター製造株式會社と協力して實施,研究せる材料に基き,次の順序に從つて記述してある。現今に於ける電氣昇降機發達の趨勢と將來の進歩の歸向を讀者に示すことに努めた。
  • 宇田 新太郎, 池内 淳一
    1931 年 51 巻 520 号 p. 715-718
    発行日: 1931/11/10
    公開日: 2008/11/20
    ジャーナル フリー
    本文は東北帝國大學内に於て筆者等に依つて組立てられた超短波無線電話送信機に就いて,構造,接續,變調方法其他二三の性質について記載したものである。
  • 森田 清
    1931 年 51 巻 520 号 p. 719-726
    発行日: 1931/11/10
    公開日: 2008/11/20
    ジャーナル フリー
    二極眞空管,三極眞空管,及びマグネトロンに於ける電子振動の一般的特性を述べたもので,其の主眼とする所は管の構造,外部回路の有無等によつて振動強度が如何に左右せらるゝかを調べた點にある。三極管の場合,陽補兩極の直徑の比を如何に選む事によつて振動強度最大となるかの點,殘留瓦斯によつて高調波の強力なるものを得られる點についての記述,並びに發振機構に就いての基礎實驗は從來の文献にない點の様に思はれる。
  • 佐藤 芳夫
    1931 年 51 巻 520 号 p. 726-737
    発行日: 1931/11/10
    公開日: 2008/11/20
    ジャーナル フリー
    交流のコロナを發生してゐる導體の周圍に生ずる空間電荷は電場に依り運動して一部は對極に到着して中利せられ,一部は中途で引返して母線に歸り或は次の半週期のコロナに依る電荷と複合する。コロナ電流,コロナ損失は此の二種の電荷に依つて生じその運動,分布の有様に依つて定まる。
    此の實驗に於ては50サイクルのコロナを發生してゐる導體の周圍に存在する空間電荷の状態を,電位測定法に依り,又直接電荷密度を測定する方法に依り求め,兩者の結果を比較して其状態が導線の種類,電壓の大さにより如何に變化するかを調べた。
    次に正負コロナの極性の差に基く電場各所の定方向電位がコロナ發達の過程に於て變化する有様を求めた。
  • 篠原 卯吉
    1931 年 51 巻 520 号 p. 738-750
    発行日: 1931/11/10
    公開日: 2008/11/20
    ジャーナル フリー
    本報告は衝撃コロナの廷びる速さ,並に遲れを測定したものである。
    此の測定方法は,Pedersenの方法を改良したに過ぎないものである。それで,大氣中に出る衝撃コロナ或は絶縁板上に沿ふて走る衝撃コロナ,及び其の絶縁板の下の状態を色々變へた場合の延びる速さと,遲れの關係を求めた。
  • 渡邊 寧, 大内 三千三
    1931 年 51 巻 520 号 p. 750-759
    発行日: 1931/11/10
    公開日: 2008/11/20
    ジャーナル フリー
    二つの梱等しき三相誘導電動機の一次を並列となし,夫等の二次を電氣的に縦續し,而も廻轉子は何等の機械的連結をなさざるParallel concatenationの一種に於て,一次二次の相廻轉がすべて同一なる場合には,廻轉子は電氣角にてπなる相差をもつ位置に於て静止すべし。之によつて位置傳逹が可能である。次に一方の廻轉子に外部より機械力を加へて之を廻轉する時は他方の廻轉子は之と同一の速度を以て廻轉する。即ち同期機械勢力が電氣的聯結のみによつて傳達し得。今之を便宜のためSelsyn Concatenationと稱す。
    本稿はこの縦續法に對する理論を考察せるものにして,まつ兩機の一次電流線圖が負荷の變化に對して簡單に圓線圖となる事を示し,次に誘導電動機への電氣的入力並に機械的入力が如何に分配され且つ出力として現れるかを論じずたり。而して機械的入力に對する最大値によつて負荷が制限され,之より大なる負荷に於ては同期廻轉を外れるが,この臨界値が廻轉速度並に誘導電動機容量と如何に關係するかを考察せり。
    實驗結果の若干を示し理論的考察を實證せり。
    Selsyn concatenation が單相二次多相誘導電動機或は單相誘導電動機による場合に就いては,之が理論は他の機會に譲ることとし,簡單なる一二の考察を加へたるのみなり。
    本稿は次の諸項に分つ。
    I. 緒言
    II. 並列縦續法の諸相
    III. 同期廻轉勢力の傳達
    IV. Polyphase selsyn concatenationの理論
    V. 同期運轉の安定と負荷の制限
    VI. 實驗結果と其吟味
    VII. 單相二次なるSelsyn concatenation
    VIII. 單相一次なるSelsyn concatenation
    IX. 結語
  • 後藤 以紀
    1931 年 51 巻 520 号 p. 759-771
    発行日: 1931/11/10
    公開日: 2008/11/20
    ジャーナル フリー
    先年東京電燈株式會社の猪苗代第二送電線及び甲信線に發生した特殊な電氣振動に關して筆者の研究した結果のうち,既に電氣試驗所研究報告第281號に發表したもの以外の部分について概要を述べている。先づ磁氣飽和を有する回路に於いて發電機が一定の速度で運轉しているとして,その電氣的平衡状態が安定なりゃ否やを判別する方法について論じ,電源測の特性曲線と負荷側の特性曲線との交又状況にて判別するときは往々にし過誤に陥るべきを指摘している。次に上記の特殊な電氣振動-以下之を不減衰電氣振動と稱す-及び電氣的不安定の範圍に論及している。又不減衰電氣振動の發生周波數と電源周波數との關係を論じ,前者の高調波と後渚の夫とが一致しなくても振動を發生し得ることを述べている。最後に不減衰振動に依つて吸収される勢力について論じている。磁氣飽和を考へないときにも發電機に蓄電器を接續すると増大する振動を發生することがあるが,其と鐵の磁氣飽和に基く不減衰振動とは勢力を吸収する様式が異ることも證明してある。
  • 西山 靜雄
    1931 年 51 巻 520 号 p. 772-777
    発行日: 1931/11/10
    公開日: 2008/11/20
    ジャーナル フリー
    平地に於ける懸垂碍子使用等張間送電線の斷線に際し,鐵塔腕に加はる不平均張力を直讀的に求むる事を主眼として研究を進めたもので,大體次の三段に分つて記述して居る。
    1. 日本電氣工藝委員會報告の架空送電線用硬銅撚線の中で切斷画積100平方粍以上の各線につき,氷雪多き地方に於ける最大荷重時の斷線に依る不平均張力を計算して曲線圖を晝き,以て張間及び碍子長を知る時は直に其値を讀み得る様にして居る。
    2. 更に上記電線の凡てに共通する實用曲線を作製し,且此曲線が上記以外の電線及地方にも適用出來る事を驗算して居る。
    3. 實用曲線の不等張間送電線への應用に就ても一言して居る。
  • 淺見 義弘
    1931 年 51 巻 520 号 p. 777-784
    発行日: 1931/11/10
    公開日: 2008/11/20
    ジャーナル フリー
    同一題目第二報告に於いてA型放電として分類したる放電に就いての其の後の研究報告である。強力なる高周波電源を用ひ,相當廣範圍に氣壓及び電極距離を加減して,低壓空氣放電を行ひ,A型發生の條件及び發生の機構等を充分に鮮明にしようと試みた。その結果,A型放電は,直流や低周波交流では發生せず,又氣壓高き時にも發生せず。相當低い氣壓に於いて,相當高周波を用ひたる場合にのみ發生することがわかつた。かかる條件に於いて,間隙に左右振動する電子が相當増加し,それ等が殆ど間隙に靜止せる正イオンの間を電場の作用によつて左右に振動する間に,イオン化衝突によりて新イオン及び電子を作り,失はれたるものを補給して自給自足の放電をなす。之がA型放電であつて,直流に於ける暈光放電とはその趣を異にし,それが必然的に具有せねばならぬ負極に於ける放電要素を缺いて居る。又たとへ高周波放電に於いて,間隙に左右振動する電子が相當増加したる場合に於いても,C型放電とは機構を異にして居る。A型放電の光りは,一般に,光柱の光と同様である。そして或半波に於いて負極附近に生ずる光りと,相隣る半波に於いて,同一電極が正極になつた場合その附近に生ずる光りとが,殆ど同様であつて,その二つが一般には重り合つて特別な形をなして居ることがわかつた。
    これ等を證明すべき實驗結果は寫眞又は圖を用ひて示してある。
  • 澁澤 元治
    1931 年 51 巻 520 号 p. 784-788
    発行日: 1931/11/10
    公開日: 2008/11/20
    ジャーナル フリー
    本講演はファラデー記念講演會當日の聽衆の多くが電氣學會員以外の方々及び一般學生であつたので,説明を極めて通俗的にしたゝめ,其概略を述ぶるを得たるに過ぎなかつた。然し余が此の記念日に本演題の下に電氣學會々員諸君に御話ししたいと思つた全部を次に記述することゝする。
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