新なる點弧方式として水銀溜陰極中に硝子樣の絶縁體薄膜を以て被はれたる點弧極を挿入し,この絶縁體隔壁を通じて約1kV程度の點弧電壓を印加し,以て火花放電を行はしめて點弧を誘發する方法に就て,數種の試作管による實驗的研究をなし,其の點弧電流は數ミリアムペア,瞬時的點弧電力は數ワット程度なることを確めた。本文は斯かる點弧方式を用ひた新放電管を提案し,その特色並に動作特性を論じたものである。
又陽極をも水銀溜となす事により可逆方向放電可能なる新放電管を提案し,その應用として電氣熔接用放電管,點弧位相調整による交流負荷電流の低損失調整方式,可逆整流方式を述べてゐる。
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