電氣學會雜誌
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49 巻, 486 号
選択された号の論文の11件中1~11を表示しています
  • 加藤 信義
    1929 年49 巻486 号 p. 7-28
    発行日: 1929年
    公開日: 2008/11/20
    ジャーナル フリー
    本報告は誘導型積算電力計に於て
    (假設第一) 廻轉圓板は極めて薄きものとす。
    (假設第二) 磁束は磁極の下に於てのみ分明し其の外側は到る處零なりとす。
    (假設第三) 磁極を圓形とし其の下の磁極密度は其の軸よりの距離の任意の凾數を以て表せられ其の徴角には全く無關係なりとす。
    なる三の假説の下に其の廻轉圓板に作用する平均トルクを算出し其の結果を既に發表せし報告の結果と比較研究せり。
  • 熊澤 尚文
    1929 年49 巻486 号 p. 29-41
    発行日: 1929年
    公開日: 2008/11/20
    ジャーナル フリー
    多相同期電動機に於て、各種の亂調による、流入電壓、電流渡形の歪の變り方並に其の相互間の關係を論ず。
  • 森田 清
    1929 年49 巻486 号 p. 42-49
    発行日: 1929年
    公開日: 2008/11/20
    ジャーナル フリー
    三極眞空管に於ける發振振幅をば其の静的特性曲線から圖式的に略算する方法を述べる。次に此の略算法を高周波振動にも適用せんとするには如何なる點を考慮にとるべきかを、波長150米乃至800米に亘る實驗を基礎として記述した。そして實際の振動回路内に發生せる電力と静約特性曲線かち求めた陽極負電力との比が高周波になるほど益々1より小になる事の主なる原因は、陽極補極兩交流電壓の位相差と陽極内部抵抗の高周波特性とにある事を指摘してゐる。
  • 大山 松次郎, 若井 三子雄
    1929 年49 巻486 号 p. 50-58
    発行日: 1929年
    公開日: 2008/11/20
    ジャーナル フリー
    火災報知機と言へば、火事に際して、現場より消防機關の所在地に急報する通信装置であるが、その中で自働火災報知機と呼ばれるものは、特に自働的に火事を檢出して通報するものを言ふのである。本文は其の自働的に火事を檢出する装置の一二に就いて、性能試驗を試みた結果と、それについて種々考へて見たことである。
  • 淺見 義弘
    1929 年49 巻486 号 p. 59-76
    発行日: 1929年
    公開日: 2008/11/20
    ジャーナル フリー
    低壓瓦斯放電回路を含む電氣回路に於て、電源が種々なる波形、種々なる周波數を有する場合の特性研究の第一着手である。市賣のネオンランプを用ゐた。先づ蓄電池を電源とし、高抵抗を通して蓄電器を充電する回路を用ひて間歇振動を起させ、その際蓄電器端子間即ちネオンランプ端子間に於ける最大及び最小電壓を眞空管電壓計を用ひて測定す。蓄電池の電壓、高抵抗、及び蓄電器の容量のうち、何れかの一つのみを變化することによりて間歇振動の周波數を種々に變化す。この際、ランプの直列抵抗が最大及び最小電壓及び振動の周波數に及ぼす影響につき實驗す。又周波數が丁度一定なる如くCとRとを相互に變化された場合、最大及び最小電壓を測定す。次に種々なる周波の交流を直流に重疊したる場合、ランプの點火電壓が如何に變化するかを檢す。次に、種々なるionizing agentがランプのstatical charaeteristicsに及ぼす影響を檢す。Ionizing agentとしては、アーク燈、水銀燈を用る、又高周波による無極放電を用ひて強力なる處をも檢す。結果は表又は圖にて示さる。最後に、これ等實驗の結果を、點火に際しては、time-lagとover-lappingとの考へ方により、消火に際しては、clear-upの考へ方によりて論ず。實驗に用ひたる周波數は數十回/秒乃至數千回/秒程度である。
  • 宮本 慶巳
    1929 年49 巻486 号 p. 77-102
    発行日: 1929年
    公開日: 2008/11/20
    ジャーナル フリー
    本論文は等角寫影の方法を應用して厚さある平面板電極,厚さなき彎曲面電極、厚さある彎曲板電極等が形成する電場を數理的に研究したるものにして、主として終端部の状態を明らかにし、終りに之等の中のあるものを陰極線オツシログラフの偏位用電極に應用して陰極線の振れの大いさ、感度、確度及び電場の不均一なる事にもとづく誤差等を述べ附録に於いてZeta函數に依る變換を解説したり。
  • 漆畑 松次郎, 山田 莊次郎
    1929 年49 巻486 号 p. 103-122
    発行日: 1929年
    公開日: 2008/11/20
    ジャーナル フリー
    通常の大容量交流發電機をこれと等價なる對稱三相交流發電機と考へて求めた短絡電流と實際の突發短絡電流とを比較したるに、實驗の方が幾分瞬時短絡電流が大きかつたが大體一致せる結果を得た。
    實驗の結果より過渡逆相イムピーダンス§2は定態逆相イムピダーンスZ2に殆ど等しく過渡正相イムピーダンス§1は其等より少しく小さかつた、併し乍ら何れの發電機に於ても§1はZ2の80%を降らなかつた、これは凸極界磁の影響ではないかと思はれる。
    計算からは§1,§2は殆どZ2に等しくなつて近似式と正しき計算値とは良く一致した。又三相短絡の際の最大電流値と線間短絡の際の最大電流値とは、計算並びに實驗共に、三根短絡の方が大きかつた。
    結論として斯くの如き凸極界磁の大容量交流發電機もこれと等價なる對稱三相交流發電機と考へて、實用上差支へない事が明かとなつた。
  • 別宮 貞俊
    1929 年49 巻486 号 p. 123-127
    発行日: 1929年
    公開日: 2008/11/20
    ジャーナル フリー
    圓筒型三相界磁捲線を持つた、三相交流機の徴分方程式は簡單に求め得られ、またこの解も多くの場合比較的簡單に求められる。理論的に求めた各種の短絡電流と實際の短絡電流とを比較すると大体に於ては一致するが、幾分の相違が凸極型三相交流機には現れて來る。故に圓筒型界磁を持つた三相交流機の徴分方程式を更正する目的で、凸極によつて各相の自已及び相互インダクタンスが二倍の周波數を以つて脉動すると云ふ考へを入れて少しく異る微分方程式を導き出した。
  • 岡部 金治郎
    1929 年49 巻486 号 p. 128-132
    発行日: 1929年
    公開日: 2008/11/20
    ジャーナル フリー
    本文には二極眞空管に依つて短波長及び超短波長電波を増幅及び檢波する事に關して述べてある。
  • 木村 介次
    1929 年49 巻486 号 p. 133-142
    発行日: 1929年
    公開日: 2008/11/20
    ジャーナル フリー
    誘電体損失の理論が不充分な爲めに、徒らに,種々な假説が出たり、無稽の説を生みつつある現状を不可とし、殊更にclassicalな理論に即し、誘電体損失と温度との關係を説明すべく試みてゐる。尚、電氣脉動が誘電体損失に對して見逃し難いことを述べ、誘電体損失の種類に對する概念の曖昧な點をも指摘してゐる。
  • 利根川 守三郎
    1929 年49 巻486 号 p. 143-146
    発行日: 1929年
    公開日: 2008/11/20
    ジャーナル フリー
    電氣工學ボケツトブツク編纂に關し、先づ委員諸氏勞を感謝し、進むで其の内容中の二點に就き左記意見を記述せり。
    一、 H型ケーブルの缺點として、該書に擧げられたる事項、即ちH型は普通型に較べると、導體と鉛被間の絶縁體の厚さが等しい時は、直徑が大となる、金屬化紙を纏捲するため特種の作業を要する、萬一金屬化紙の剥脱した部分があると其の害が著しい等は、現在實用せられつゝあるH型ケーブル及び、其の製造方法とは事實が遙かに相違して居るから、缺點として擧げることは正鵠を得てゐない。
    二、 重信ケーブルの撚り合せ長さに關しlong pair twist, short quad twist及びshort pair twist, long quad twistの兩方式中後者を舊式なりと該書に記載しあるも、靜電容量不平衡には、ケーブル製造機械の良否原料撰擇の精粗、及びケーブル製造上の巧拙が、大なる影響を及ぼすことを説き此等の點が適法に滿足せらるれば勿論、假りに多小の不滿足の點があつたとしても其の程度が僅少であれば、或る範圍内に於けるpach lengthの長短は、靜電容量不平衡も少なからしむる上に於て、殆んど顧慮する必要がない、此の事は現在實用せられつゝある長距離用重信ケーブルの實例に徴して明かである。從而short pair twist, long quad twistの方法を舊式なりと稱せるは穏當を缺くものである。
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