電氣學會雜誌

水銀整流器に依る脈動電壓と其の輕減方法に就て

高橋正一, 松浦二郎

1928 年48 巻474 号 p. 5-25
発行日: 1928年
公開日: 2008/11/20

DOIhttps://doi.org/10.11526/ieejjournal1888.48.5

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最近我國にても水銀蒸氣整流器が漸次使用せらるゝに就て、水銀整流器に依る脈動電壓の爲に弱電流線へ誘遵障害を惹起することが問題となつて來た。本論文は一般に整流器の端子電壓波は凡そ如何なる程度の脈動電壓を含むものかを負荷の有無に就て論じ其の大略の數値を學げた。次に其の脈動を輕減する方法を述べ
(1) 整流器の相數を増加する事
(2) 瀘波装置を施す事を主に擧げた。
(1)に對しては特殊變壓器を用ひ、相數の少き整流器より經濟的に運轉し得る方法を述べ、(2)に就ては整流回路の特殊理論を述べ、如何なる型式の瀘波器が、有効なるかを論じ、著者等の推擧する瀘波装置に就て記した。尚整流器回路の瀘波に關して、種々な型式のものをオツシログラムに依り實驗し、其の結果に就き詳記した。

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小型Hornが高聲器の特性に及ぼす影響

中井將一

1928 年48 巻474 号 p. 26-37
発行日: 1928年
公開日: 2008/11/20

DOIhttps://doi.org/10.11526/ieejjournal1888.48.26

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從來他の多くの著者に依つて、動イムピーダンスの測定其の他の方法に依り、高聲器の周波特性を試験した結果によればhornを附加した場合に、その高聲器はmulti-resonant systemとなり、それが波特性の改善の一助となるのが普通である。本論文で筆者は、動イムピーダンスの測定により、極めて小さなhornを有する、高聲器の周波特性を考究し、それがmulti-resonant systemとは異なりある、特別の周波數に於ける、共振が顯著に現れて起る以外にはhornを取り外した場合と、大差ないことを示した。hornが小さければ従って、その開きが急激になるのが普通てあるから、大きいhornを付けた場合に比しdampingの作用を減ずると共に、反射が著しくなり特性の改善に與る所は甚だ僅かになるのみならずhornの共振振動數が高くなり、振動板のそれに近づいた場合には、それに起因する特異な現象を生ずる事がある。

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三極眞空管を應用して微細な變位或は振動を測定する器械並に其應用數種

小幡重一

1928 年48 巻474 号 p. 38-52
発行日: 1928年
公開日: 2008/11/20

DOIhttps://doi.org/10.11526/ieejjournal1888.48.38

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筆者の考案せる三極眞管發振回路を利用して微細な變位又は振動を測定する器械の原理、構造及び其應用數種が述べてある。

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無線電話の變調に關する研究

千葉茂太郎

1928 年48 巻474 号 p. 53-69
発行日: 1928年
公開日: 2008/11/20

DOIhttps://doi.org/10.11526/ieejjournal1888.48.53

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本編は無線電信電話變調法に就いて著者の行つた實驗の大要の記録である。最初に變調法の諸方法を擧げ、其或物につき主要な特性を述べた。次にブラウン管により行つた試驗について記述し、所謂定電流法に關する著者の所見を書いた。また鐵心變調器の一例をも示した。グリツド變調法は多少發振制御法によるので時に變歪を伴ふものであるが、著者は高周波振動を同時に吸收する變調管に依るグリツド變調法を試驗した。此方法は廣い範圍に變歪を伴はぬのみならず交流繊條點火の時に用ひ得られ、また同時送受信の送話機に適してゐるものである。

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塵芥及び水分の變壓器油の絶縁破壞に及ぼす影響

鳥山四男

1928 年48 巻474 号 p. 70-78
発行日: 1928年
公開日: 2008/11/20

DOIhttps://doi.org/10.11526/ieejjournal1888.48.70

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著者は球形及び平圓板電極を用ひ變壓器油の絶縁破壞迄の電壓電流曲線を求めた。而して此等の曲線が塵芥及水分により非常に影響される事を述べて居る。
實際に用らるゝ變壓器油の中には塵芥及び水分を含むものである。而して良く乾燥した油の中には單に塵芥のみ存在する事が出來るが、普通實用されて居る油では水分のみ在で塵芥の無い事は不可能である。故に水分の影響を論ずるには塵芥の存在して居る事を考へねばならぬ。
著者は最後に小なる纎維性の塵芥を楕圓體と假定して均等電界に於ける水分及び塵芥の絶緑耐力に及ぼす影響を論じて居る。

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移相變成器の一考案

村田義人

1928 年48 巻474 号 p. 79-88
発行日: 1928年
公開日: 2008/11/20

DOIhttps://doi.org/10.11526/ieejjournal1888.48.79

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論文の前半に於ては普通用ひられてゐる、時間的記號式ヴェクトル法に、更に空間ヴェクトルとしての性質を賦與したる一種のヴェクトルの性質を論じ、其應用の例など示してゐる。後半にては此ヴェクトル法を用ひて、移相變成器の二次側より任意の負荷電流に對する一次電流の解法を述べてゐる。

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