砥粒加工学会誌
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49 巻, 12 号
DEC.
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論文
  • 第2報 : 噴射条件が加工表面のぬれ性に及ぼす影響
    皆木 一志, 北嶋 弘一, 皆木 和範, 伊澤 守康, 當舎 勝次
    2005 年 49 巻 12 号 p. 685-690
    発行日: 2005年
    公開日: 2006/08/11
    ジャーナル フリー
    現在, 金属材料の表面性状の改善, とくにメッキ法を含む諸工程においては, 発生する廃液の処理が地球環境保護の立場より問題となってきており, 近い将来その改善策が求められることは必至である. 本研究では, 金属材料のメッキ前処理およびメッキ工程において環境を配慮したドライブラスト加工法の適用を提案するものであり, まずマルテンサイト系ステンレス鋼 (SUS420J2) の表面性状の改善を行った. 前報においては, 噴射加工条件 (噴射圧力, 噴射量, 噴射時間, 噴射材質, 噴射材粒子径, 噴射角度) と加工表面粗さおよび光沢度の関係について明らかにした. 本報告では, それらの結果をもとにメッキ加工時における密着性を評価するために, 噴射条件が加工表面ぬれ性に及ぼす影響を実験的に検討した. その結果, カバレージの相違がぬれ性に対して大きな影響を与えることが明らかになった.
  • ―超音波振動による研削抵抗低減のメカニズム―
    野村 光由, 呉 勇波, 加藤 正名, 立花 亨, 厨川 常元
    2005 年 49 巻 12 号 p. 691-696
    発行日: 2005年
    公開日: 2006/08/11
    ジャーナル フリー
    自動車エンジン用インジェクタの内面など直径数mm程度の小径内面を精密に仕上げる加工法の一つとして超音波振動援用研削を試みている. これまでの研究により, 超音波振動を付加すると研削抵抗は70%前後低減することが明らかになった. 本報では, 超音波振動の付加による研削抵抗の低減のメカニズムについて検討する. まず超音波振動を付加した場合の砥粒の切削長さ (すなわち未変形切りくず長さ) を考慮した研削モデルを提案し, 超音波振動の振幅や周波数および砥石の回転速度などの加工パラメータと研削抵抗との関係を明らかにして, 砥石の超音波振動による研削抵抗の低減率を解析的に求めた. 次に研削実験を行い, 研削抵抗の測定と切りくずのSEM観察を行うことによって解析結果を検証した. その結果, 研削抵抗の低減が砥粒の切削長さの増大に伴う切りくずの断面積の減少によることが明らかになった. また振幅が大きいほど, 砥石の周速が低いほど, 研削抵抗の低減率が大きいこともわかった.
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