砥粒加工学会誌
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51 巻, 3 号
MAR.
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  • 原田 泰典, 小濱田 卓, 土田 紀之, 深浦 健三
    2007 年51 巻3 号 p. 161-166
    発行日: 2007/03/01
    公開日: 2009/05/18
    ジャーナル フリー
    高速度工具鋼は金属材料の高速度切削工具として多く用いられているが,その特性から冷鍛用や熱間金型用としても用いられている.一般の金型工具においては耐摩耗性や疲労強度などを高める方法の一つとして,ショットピーニングが採用されている.しかしながら,硬質な高速度工具鋼の場合はショットピーニングの適用はあまり行われていない.本研究では,微細な超硬合金製投射材を用いて高速度工具鋼の表面特性に及ぼすショットピーニングの影響について調べた.おもに,金属表面における表面粗さ,残留応力および硬度などの表面特性に及ぼす投射圧力や投射時間などの影響について調べた.ショットピーニング装置は空気式で,投射材は平均直径0.1mmの微細粉末である.表面粗さを低減した状態で高い硬さと圧縮残留応力を付与することが可能であることがわかった.また,温間での加工および2段ピーニング加工も行い,加工温度の影響についても調べた.超硬合金を用いた微細ショットピーニングは高速度工具鋼の表面特性向上に有効であることがわかった.
  • 伊藤 伸英, 長谷川 勇治, 根本 昭彦, 加藤 照子, 大森 整
    2007 年51 巻3 号 p. 167-170
    発行日: 2007/03/01
    公開日: 2009/05/18
    ジャーナル フリー
    効率的なELID研削加工技術の構築を目的として,ELID要素技術の開発・改善,専用加工機の研究開発などを進めている.本報告では,本研究の一環として繰返し圧延接合法によるアルミニウムボンド砥石の試作を行い,基礎的な特性の調査を行った.試作した砥石は,アルミニウム板(Al 2017)とWA砥粒(平均粒径28μm)を用い行い,試作した砥石の曲げ特性,摩擦摩耗特性,初期電解ドレッシング特性など基本的な特性を調査した.また,試作した砥石ペレットを用いて放射状砥石を試作し加工実験を行った結果,ELIDによる除去能力の維持効果があることを確認した.
  • -磁性粒子の性能評価-
    早川 寿一, 進村 武男
    2007 年51 巻3 号 p. 171-176
    発行日: 2007/03/01
    公開日: 2009/05/18
    ジャーナル フリー
     磁力線に沿って磁気連結により形成される粒子ブラシを活用した磁気援用加工法を提案した.本加工法は磁性粒子に特徴があり,磁性粒子の製作段階における磁化が粒子の加工性能に大きく関係することを明らかにした.本加工法を工業的に発展させるには,バリ取りと精密エッジ仕上げ用の磁性粒子の具備条件を明らかにする必要がある.本報では,SUS304材を用いた磁性粒子を各種の製作法により準備し,それぞれの磁性粒子の加工性能を実験的に調査し,磁性粒子の切断方法と加工特性の関係,さらに粒子の形状と磁力の関係を明確にした.
  • 片平 和俊, 秋濃 裕香子, 小茂鳥 潤, 水谷 正義, 大森 整
    2007 年51 巻3 号 p. 177-181
    発行日: 2007/03/01
    公開日: 2009/05/18
    ジャーナル フリー
    本研究では,人工骨頭用材料であるCo-Cr合金に対してELID研削を施し,加工特性および表面性状を評価した.その結果,#8000砥石による最終仕上げ加工によって,7nmRaという極めて良好な加工面粗さが得られた.さらに,アルミナ研磨材に比べてELID研削材は優れた表面硬さ,細胞毒性を示しており,その原因はELID研削がもたらすクロムの酸化現象および窒素の拡散現象であると示唆された.
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