砥粒加工学会誌
Online ISSN : 1880-7534
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59 巻, 1 号
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  • 水谷 正義, 益子 直人, 本多 遼, 村上 諒, 小茂鳥 潤, 厨川 常元
    2015 年 59 巻 1 号 p. 17-22
    発行日: 2015/01/01
    公開日: 2015/05/02
    ジャーナル フリー
    本研究では,人工歯根に対してレーザ照射を利用した表面改質を行うことにより,材料表面に骨との親和性を持たせ,人工歯根と歯槽骨とを早期に接着させる新たなプロセスの構築を行っている.とくに本報では,人工歯根の素材として広く利用されている純Tiに対して種々の条件でレーザを照射し,得られる形状や化学組成,結晶構造について分析を行った.また得られた表面の生体活性能を評価することにより本手法の有効性について検討した.その結果,レーザの照射条件を変化させることで,さまざまな形状を有する表面を創成可能であることを明らかにした.また,レーザを照射する過程でその表面にOH基を多く含む厚い酸化皮膜を生成可能であることを示し,その現象を利用してレーザ照射面に生体活性能を付与可能になることを明らかにした.
  • 城所 貴博, 閻 紀旺
    2015 年 59 巻 1 号 p. 23-26
    発行日: 2015/01/01
    公開日: 2015/05/02
    ジャーナル フリー
    近年,電気自動車などに使用されている大型蓄電池の普及に伴い,リチウムイオン電池の高容量化が求められている.本研究では,ダイヤモンドワイヤソーによるシリコンウエハ切断時に大量に排出される廃シリコン粉末を再利用し,高精度プレス焼結による低コスト・高容量リチウムイオン電池のシリコン負極の創製を試みた.負極の強度と導電性を付加するためポリアクリロニトリルをシリコン粉末に混合し,高温高圧の条件下で焼結実験を行った.また,気孔を形成させるために,スペーサとして塩化ナトリウムを混合し加圧焼結を行った.さまざまな混合方法や焼結条件で得られた複合膜の特性をレーザラマンなどにより評価を行った.その結果,本提案手法により多孔質複合厚膜のシリコン負極を創製する可能性が示された.
  • 第1報:切削油供給法と送り速度の最適化
    内山 光夫, 坂田 尚志
    2015 年 59 巻 1 号 p. 27-31
    発行日: 2015/01/01
    公開日: 2015/05/02
    ジャーナル フリー
    小径ドリルによる微細穴加工は,燃料噴射ノズルの噴孔など精密部品への需要が高い.本研究では,小径ドリルの高効率加工を追求し,ノンステップ送り加工での技術開発を進めている.切削油の供給方法の違いによる切削性能の比較と,工具送り量の最適化によるノンステップ送り加工の切削性能について検討をおこなった.その結果,切削油供給は点滴供給法が適しており,ドリルねじれ溝からの切りくず排出にともない,加工穴内部が負圧となり切削油が吸入される現象を確認することができた.また,工具送り量は切りくずを長ピッチ形に維持できる高送り条件が適していることが確認できた.
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