砥粒加工学会誌
Online ISSN : 1880-7534
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61 巻, 2 号
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  • ステンレス製カバーに対する衝突実験
    福井 拓哉, 佐藤 元宣, 山田 浩之, 北嶋 孝之, 小笠原 永久, 由井 明紀
    2017 年 61 巻 2 号 p. 93-98
    発行日: 2017/02/01
    公開日: 2017/05/25
    ジャーナル フリー
    研削加工では,高速回転中の砥石が破損すると,砥石片が高速で飛散する.そのため砥石片から作業者や工作機械を保護するための砥石カバーの安全性を考慮する必要がある.国内では研削盤等構造規格(昭和46年労働省告示8号)により,各種砥石カバー材料についての板厚が規定されている.一方,近年では優れた機械的強度および耐蝕性,そして装飾性を備えるステンレス材がカバー材として使用されているが,ステンレス材に対する構造規格は整備されていない.本研究では,ステンレス鋼板(SUS304)に円筒状の一般砥石(WA46O8V)を衝突させる実験を行い,飛翔体の衝突エネルギーとカバー材板厚の関係を検証するとともに,カバー材の破損メカニズムを明らかにする.さらに,実験結果および数値解析により,ステンレス製砥石カバーにおける最小板厚を明らかにし,構造規格提案のための資とする.
  • —ワイヤ工具表面の砥粒と加工特性の関係—
    諏訪部 仁, 久保田 拓也, 石川 憲一
    2017 年 61 巻 2 号 p. 99-104
    発行日: 2017/02/01
    公開日: 2017/05/25
    ジャーナル フリー
    結晶系シリコン太陽電池やLEDなどに代表される電子部品にはシリコンやサファイアなどの脆性材料が用いられている.これらの脆性材料のスライシング加工には,一度に大量のウェーハを高能率で製造できるメリットからダイヤモンドマルチワイヤソーが用いられている.本方式はピアノ線の表面にダイヤモンド砥粒をメッキなどの技術を利用して固着させたダイヤモンドワイヤ工具を用いる方法で,このワイヤ工具を高速で往復走行させ,水溶性の加工液を加工部に連続で供給し,工作物にワイヤ工具を押し当て,加工する.しかしながら,ダイヤモンドワイヤ工具表面の砥粒数などの表面状態が加工に与える影響については明らかになっていないため,現場作業者の経験などによって加工条件に適したワイヤ工具の選定が行われている.そこで,本研究では加工中にワイヤ工具表面の砥粒数が加工に与える影響などについて実験的に検討し,その結果を報告する.
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