砥粒加工学会誌
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52 巻, 4 号
APR.
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  • 後藤  隆司, 神 雅彦, 渡辺 健志, 小日向 工, 村川 正夫
    2008 年 52 巻 4 号 p. 209-213
    発行日: 2008/04/01
    公開日: 2009/10/31
    ジャーナル フリー
    本研究では,流体動圧軸受のへリングボーン溝などの複雑,微細および高精度のコイニングを行うためのパンチの製作法について検討した.その方法として,焼入ダイス鋼などのパンチ用材料をcBN製マイクロエンドミルを用いて直接仕上切削する方法を検討した.直径0.1mmのcBNスクエアエンドミルを試作し,へリングボーン溝の切削試験を行った.その結果,試作コイニングパンチは要求加工精度を満足し,加工時間は従来の放電加工に比べて短く,工具寿命は1本のコイニングパンチを加工できる程度の長さであり,検討した加工法が実用的であることを明らかにした.
  • -異なる磁性粒子の利用による角管内面及び隅(コ-ナ)部の平滑化促進効果-
    藤田 秀樹, 進村 武男
    2008 年 52 巻 4 号 p. 214-218
    発行日: 2008/04/01
    公開日: 2009/10/31
    ジャーナル フリー
    本研究は,磁極を固定して工作物角管を振動させて内面加工する軸方向振動方式内面磁気研磨法を扱っている.最初に,電解鉄粉およびSUS304磁性ピンの磁性粒子2種類による混合磁性砥粒を用いて,黄銅角管を工作物とした場合の内面磁気研磨実験を行い,研磨特性を求めた.その結果,SUS304磁性ピン混合磁性砥粒を用いたときの加工面粗さは加工前の0.045μm Ra から0.021μm Raに仕上げられること,電解鉄粉混合磁性砥粒を用いたときに比べて安定した良好な平滑面となり,SUS304磁性ピン混合磁性砥粒によって加工面の平滑化促進効果が得られることを明らかにした.そして,電解鉄粉およびSUS304磁性ピン混合磁性砥粒を用いた場合の角管隅(コーナ)部の研磨特性に及ぼす影響を実験的に調べた.
  • 第1報:窒化珪素セラミックスに対するヘリカルスキャン平面研削の効果
    白石 陽一, 二ノ宮 進一, 岩井 学, 植松 哲太郎, 鈴木 清
    2008 年 52 巻 4 号 p. 219-223
    発行日: 2008/04/01
    公開日: 2009/10/31
    ジャーナル フリー
    高い研削能率を保ちつつ,表面粗さを向上させることを目的に,研削速度方向に対しワーク送り方向を所定量だけ傾斜させて研削を行うヘリカルスキャン研削法について検討した.本研削法は,意図的に砥粒軌跡を傾斜させて制御することによって実質的な砥粒間隔が狭くなるため,粗粒砥石でも表面粗さを大幅に改善することができる特徴をもつ.本研究では,ヘリカルスキャン研削法をメタルボンドダイヤモンドホイールによる窒化珪素(Si3N4)の平面研削に適用し,表面粗さの改善効果を各種研削パラメータとの関係で調べて,検討した.その結果,粗粒砥石(SD170)を用いた場合,送り角を設けることで表面粗さが改善し,細粒砥石(SD600)による通常研削と同等の表面粗さの値を示した.また,本手法は,送り速度が大きい高能率条件でも表面粗さの改善効果が現れ,切込み深さについても,その大小にかかわらず,表面粗さが大幅に改善できることがわかった.
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