砥粒加工学会誌
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57 巻, 4 号
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  • 八尾 泰弘, 李 志, 中江 慶吾, 笹原 弘之
    2013 年57 巻4 号 p. 229-234
    発行日: 2013/04/01
    公開日: 2014/04/22
    ジャーナル フリー
    超砥粒電着砥石の台金に多数のスリットを設け砥石内部より研削液を供給する機構を開発し,加工点への研削液供給が可能であることを示した.CBN電着砥石に本機構を適用してS45Cを加工した場合,同じ粒度をもつWA砥石の場合に比べて比研削抵抗は約2割低減し,加工時の工作物表面温度も低下することを示した.また,研削液により台金自体も冷却されるため,台金の熱膨張が抑制され工作物の寸法精度向上につながることを示した.
  • 久森 紀之, 松川 達哉, 水谷 正義, 大森 整, 西村 直之, 綱島 義貴, 藏本 孝一, 江面 篤志
    2013 年57 巻4 号 p. 235-240
    発行日: 2013/04/01
    公開日: 2014/04/22
    ジャーナル フリー
    本研究では,関節摺動部材のCo-Cr合金に対してELID研削を施し,表面層を改質した後,擬似体液環境下で腐食と摩耗を同時に付与できるピンオンディスク法により耐腐食摩耗特性について評価した.その結果,ELID研削技術を積極に適用することで,加工面に安定な表面改質層が付与され,摩擦環境下における耐食性の向上が可能となることを明らかにした.
  • 畝田 道雄, 表 辰憲, 澁谷 和孝, 中村 由夫, 市川 大造, 石川 憲一
    2013 年57 巻4 号 p. 241-246
    発行日: 2013/04/01
    公開日: 2014/04/22
    ジャーナル フリー
    研磨加工においては,研磨性能の安定化を目的に,適宜,研磨パッドのコンディショニングが行われている.この際,パッドの表面性状に及ぼすコンディショニングの効果は,当然のことながら,その条件に依存する.一方,条件設定は技術者の経験に依存することが多く,条件設定に資する各種要素の定量化が求められている.本研究では,デジタル画像相関法(DIC法)を用いて,コンディショニングによるパッド表面の微小面内変位特性の非接触測定に基づく定量評価を行い,基礎的検討として,各種条件が当該特性に及ぼす影響を調査した.その結果,コンディショニングによってパッド表面は微小に面内変形することを示した.さらに,①コンディショナ粒度の増加に伴い,パッド表面の面内変位量は減少すること,②コンディショニング圧力及び時間の増加に伴い,パッド表面の面内変位量は増加することを明らかとした.
  • 第1報:超高速研削装置の開発とツルーイング特性
    山﨑 遼, 久保 公秀, 田中 景一朗, 太田 稔, 江頭 快, 山口 桂司, 秋田 恭伯, 鈴木 祥司
    2013 年57 巻4 号 p. 247-252
    発行日: 2013/04/01
    公開日: 2014/04/22
    ジャーナル フリー
    ラピッドローテーション鏡面研削は,従来より高能率に加工変質層の極めて少ない高品位な表面を創成できる可能性を有する手法である.本研究では,ラピッドローテーション鏡面研削を実現するために,超高速領域に対応した砥石軸,ワークスピンドル,ツルーイング装置を同時に搭載した超高速研削装置を新たに製作した.また,鏡面研削におけるツルーイング条件と工作物表面性状を相関づける因子の1つとして,砥粒切れ刃逃げ面に着目し,ツルーイングリードを小さくするほど,砥粒切れ刃逃げ面は平坦化され,微細な凹凸が多数形成されること,砥粒切れ刃逃げ面の算術平均粗さが小さくなることを明らかにした.
  • 第1報:研磨材投射速度と研磨時間が表面粗さに及ぼす影響
    高井 一輝, Mohd Nizar, 上村 正雄, 福本 昌宏
    2013 年57 巻4 号 p. 253-258
    発行日: 2013/04/01
    公開日: 2014/04/22
    ジャーナル フリー
    近年,金型や切削工具の表面性状改善策の一つとして,粘弾性体を核体とし,その表面に微細な硬質粒子を坦持させた研磨材を投射するブラスト研磨法が注目されている.しかし,研磨機構を詳細に解明した事例は少なく,処理条件の最適化および高能率化のための指針も明らかではない.そこで本研究では,加工面性状に影響する支配因子を明らかにし,研磨機構の解明を行う.本報では,超硬材表面の研磨性状に及ぼす研磨材投射速度と研磨時間の影響を調べた.その結果,本実験で設定した研磨時間内において,研磨材の平均投射速度が21.4m/s以上では,研磨開始時より急激に表面粗さが低下した後,ある時間で急速にある表面粗さへと収束する傾向が認められた.この収束値に至るまでの時間,および収束値は平均投射速度により異なり,平均投射速度が高いほど短時間で,より低い表面粗さ値に収束することが明らかとなった.
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