砥粒加工学会誌
Online ISSN : 1880-7534
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56 巻, 2 号
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  • -加工水からの混入物質の除去検討-
    西川 尚宏, 佐藤 佳則, 工藤 圭太, 村瀬 貴俊, 萩原 義裕, 吉原 信人, 加藤 大雅, 大川井 宏明, 刈田 清貴, 井山 俊郎, ...
    2012 年56 巻2 号 p. 102-107
    発行日: 2012/02/01
    公開日: 2012/09/19
    ジャーナル フリー
    これまで加工液に水のみを使用する電気防錆加工法システムを開発してきた.本システム内の水循環再生システムは水から極微細な粒子やイオンの除去が可能であり,各種用水(水溶性切削油剤用水,洗浄水など)として用いられる水に混入した他のさまざまな混入物質の除去も可能と考えられる.本研究ではこれを応用し,汚染物質と見立てたセシウム133Cs(1mg/L)が混入した水の浄化を検討した.その結果,99.6%以上のセシウム除去が示され,また,10.5L/minで連続的に浄化された再生水精製を達成した.さらに,逆浸透膜の濃縮水側において特異な付着物による吸着のためと考えられる96.43%の除去率が示された.
  • 片平 智博, 嶋田 慶太, 周 天豊, 閻 紀旺, 厨川 常元
    2012 年56 巻2 号 p. 108-111
    発行日: 2012/02/01
    公開日: 2012/09/19
    ジャーナル フリー
    近年,ガラス・セラミックスなどの硬質脆性材料を用いた小型・高機能製品が注目されている.超音波加工は硬脆材料に対するサブミリサイズの加工において最適な加工法である.しかし,超音波加工によりサブミリサイズの加工を行う場合,粒径が数ミクロンの砥粒を使用するため,加工の高能率化が課題となる.本研究では超音波加工の加工能率を向上させる指針を得るため,平滑化粒子法(SPH法)による超音波加工における材料除去メカニズムの解析を行った.その結果,加工に用いるスラリー中の砥粒の材質および形状が加工能率に大きく影響することを見出した.そして,アルミナビーズをスラリー中の砥粒に用いることにより高能率な超音波加工を実現した.
  • 鈴木 健太郎, 清水 利弘, 戸高 義一, 神志名 薫, 薬師寺 輝敏, 中村 裕紀, 中島 正貴
    2012 年56 巻2 号 p. 112-117
    発行日: 2012/02/01
    公開日: 2012/09/19
    ジャーナル フリー
    摩擦加工は工具を材料表面に押当て,微細化した結晶粒をもつ加工層を表面に形成させる表面改質法の一種である.摩擦加工により形成された加工層は非常に硬く,表面には高い圧縮残留応力が生起するため疲労強度の向上が期待できる.本研究では,摩擦加工を施したS45Cの硬さ,微視組織,残留応力を調べるとともに,回転曲げ疲労試験を実施して,疲労特性に及ぼす摩擦加工の影響を実験的に調べた.比較材として,電解研磨を施したS45Cの試験片についても同様の疲労試験を行い,疲労強度の比較・検討を行った.さらに,摩擦加工を施した試験片に対して応力漸増試験を行い,摩擦加工のコーキシング効果に及ぼす影響についても検討を加えた.その結果,摩擦加工により表層部にはサブミクロンサイズ(ナノオーダ)の結晶粒径を有する加工層が形成していることがわかった.また,硬さおよび圧縮残留応力については摩擦加工を施すことにより表層部で著しく上昇していた.疲労試験の結果,摩擦加工材の疲労限度は790MPa,未処理材では630MPaとなり,160MPaの上昇が認められた.応力漸増試験については,応力増分の階差が25MPaおよび50MPaで行い,各条件ともコーキシング効果が認められたが,応力階差値が25MPaの方がコーキシング効果が顕著に現れた.
  • 静 弘生, 奥田 孝一, 布引 雅之, 李 偉, 稲岡 孝信, 才木 常正, 内海 裕一
    2012 年56 巻2 号 p. 118-123
    発行日: 2012/02/01
    公開日: 2012/09/19
    ジャーナル フリー
    この論文では表面弾性波型マイクロポンプに用いられるニオブ酸リチウムを,直接切削により溝加工したときの切削特性について述べる.ニオブ酸リチウムは強い結晶方位依存性を持つ脆性材料であることから,切削方向を変化させると仕上げ面性状に大きな違いが見られたが,多くの切削方向において約5μm以下の切込みで延性モード切削が可能であることがわかった.また,エンドミルを用いたミーリング加工を行いニオブ酸リチウムの切削加工による微細溝加工が可能となった.さらに,切削加工溝によるSAWの粉体輸送実験を行い粉体の移動が確認された.
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