砥粒加工学会誌
Online ISSN : 1880-7534
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ISSN-L : 0914-2703
64 巻 , 11 号
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  • 水谷 秀行, 渡邉 幸一
    2020 年 64 巻 11 号 p. 569-573
    発行日: 2020/11/01
    公開日: 2021/05/08
    ジャーナル フリー

    材料表面の圧縮残留応力は,耐疲労性の向上につながるが,通常の切削面は弱い引張残留応力状態となり,高い圧縮残留応力の生成は期待できない.そこで,安全性の要求が厳しい部分に対しては耐疲労性の向上を目的として加工後にショットピ-ニングなど高い圧縮残留応力を付与する工程が加えられる.しかし,こうした工程の追加は生産性の低下を招くだけでなく,表面粗さの悪化につながる場合があるため,本研究は,切削によって直接加工面に高い圧縮残留応力を生成し,部材の耐疲労性の向上を実現する加工技術の開発を目的とした.本稿では,超音波振動切削面が圧縮応力型となる点に着目し,これに切れ刃形状の変化を適切に組合せることによって切削面に-1000MPaを超える高い圧縮残留応力が生成されることを見出した.また,圧縮残留応力値が高い切削面は表層硬さも硬く,これらの表面特性の向上が材料破断までの繰返し数を増大させ,部材の耐疲労性の向上に大きく寄与することを疲労試験によって実証した.

  • 山内 友貴, 村上 祐一, 木暮 尊志
    2020 年 64 巻 11 号 p. 574-579
    発行日: 2020/11/01
    公開日: 2021/05/08
    ジャーナル フリー

    Additive Manufacturingの主力技術である粉末床溶融結合は,比較的生産性が高く,強度および靭性が高くかつ複雑形状を造形できることから,トポロジ-最適化技術と合わせてマスカスタマイゼ-ションを実現する次世代のものづくり技術として期待されている.一方で部品表面の粗さが大きくなってしまうといった課題が残っている.この表面の粗さは,研磨などの後処理によって低減されているが,後処理では複雑形状に対応することができない.そのため,造形プロセス中に処理し平滑な面が得られることが重要である.粉末床溶融結合部品の表面が粗くなる要因には,原材料に粉末を使用することと,部品となる造形部分は液状でプロセスが進行することが想定される.しかし現状では,表面の粗さと造形時の溶融状態との関係が明らかとなっていないため,体系的に最適な状態とすることが困難である.本研究では,表面の溶融状態を再露光することによって変化させ,エネルギ-供給量および試料上面への粉末材料の供給と関連付けて調査した.その結果,部品上面に再露光することによって表面粗さを低減でき,それが部品強度にも影響を及ぼしているとの知見を得た.

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