水産増殖
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18 巻, 5-6 号
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  • 渡辺 佳一郎, 村松 高明, 西内 康浩
    1971 年 18 巻 5-6 号 p. 211-225
    発行日: 1971/03/30
    公開日: 2010/06/30
    ジャーナル フリー
    農薬原体38種類について, イシガニおよびミジンコに対する毒性試験を行ない, さらにイシガニについては化学薬品4種類についても実験を行った。
    1. 有機りん系殺虫剤に対しては両者ともに高い感受性を示したが, ジメトエートは例外であった。
    2. 有機塩素殺虫剤に対しては, イシガニはかなり高い感受性を示すが, ミジンコの感受性は低かった。
    3. イシガニ, ミジンコともにカーバメート系殺虫剤に対しては有機りん系殺虫剤ほどではないが高い感受性を示し, 両者のTLm値は近似していた。
    4. 殺ダニ剤に対しては両者ともに感受性は低かった。
    5. 本実験で供試した殺菌剤に対しては, 有機りん剤を除いて両者の感受性は低かった。
    6. 除草剤に対しては, PCP-Na塩をはじめ両者の感受性は一般に低い。甲殻類に対してはPCP-Na塩の毒性は魚類に比較してかなり感受性が低い。
    7. 農薬に対する感受性の高低の基準はコイに対するPCP-Na塩の毒性 (48時間後のTLm値≒0.1ppm) を参考とした。
    8. イシガニを用いて, 化学薬品 (CN-, Cr6+, Zn2+, Cu2+について) 4種類のTLm値を求めた。
  • 西内 康浩, 吉田 孝二, 橋本 康
    1971 年 18 巻 5-6 号 p. 227-235
    発行日: 1971/03/30
    公開日: 2010/06/30
    ジャーナル フリー
    1. ドジョウおよびコイ稚魚にたいする農薬の影響をしらべ, 農薬にたいするこれら供試生物問の感受性の差異について比較検討した。
    2. 結果は供試した53種類の農薬にたいしてコイおよびドジョウは以下のような多少の相違は認められたが概して近似した感受性を示した。
    ドジョウの方がコイよりも高い感受性を示す薬剤しとてはアルドリン, テロドリン, ヘプタクロル, ベンゾエピン, DEP (デイプテレックス), ダイアジノン, PMP (PMP. アッパ), CBA (ミノコール) およびEDDP (ヒノザン) 等があげられ, ダイアジノンがやや著るしい傾向が認められ, これとは逆に, コイの方がドジョウより多少高い傾向にあるものとしてはEPNおよびTPN (ダコニール) が上げられ, コイの方が高いものとしてはMCPCA (マピカ) が上げられる。
  • 浮遊幼生と沈着初期稚貝の成長について
    溝上 昭男, 堀田 正勝
    1971 年 18 巻 5-6 号 p. 237-246
    発行日: 1971/03/30
    公開日: 2010/06/30
    ジャーナル フリー
    ミルクイの浮遊幼生および沈着稚貝の成長ならびに潜入稚貝の生態について観察した。
    1) 産卵誘発は温度刺戟法によっても, 容易に行なえる。
    2) D型幼生から底生生活の移行するのに要する目数は投餌量や餌料の種類によって異なるが, 水温13.8-15.8℃で29日から46日であった。
    3) 沈着初期稚貝は沈着後45日で平均殻長1990±37.53μ (殻長範囲1200-2600μ) に成長した。
    4) 底生稚貝は殻長1.8mm以上ではすべての個体が砂中に潜入し, その最少型は殻長1.6mmであった。
    5) 沈着初期稚貝の海中における中間育成は歩留りが悪く著しく困難である。
  • 潜入稚貝の成長について
    溝上 昭男, 堀田 正勝
    1971 年 18 巻 5-6 号 p. 247-257
    発行日: 1971/03/30
    公開日: 2010/06/30
    ジャーナル フリー
    砂中に潜入するミルクイ稚貝を約10カ月の期間飼育を行ない, 成長・歩留および中間育成の方法等について検討した。
    1) 潜入稚貝は殻長30mm以下では殻質は白色を呈し, 殻長30mm以上になると殻縁辺部より黄色を呈し, 殻質の光沢は消失する。
    2) 海中垂下飼育による潜入稚貝の歩留りは殻長2.0mm以下では0%, 殻長2.1-2.9mmで19.5%, 殻長3.0-3.8mmで34.6%, 殻長4.0-5.1mmで82.3%を示し, 大型稚貝ほど良好な傾向を示した。
    3) ミルクイ稚貝の中間育成方法は3段階にわけられ, その過程は第6図に示した。
    4) ミルクイ稚貝の初期成長は, ふ化後満1年で平均殻長56.66±0.36mm, 殻高39.18±0.23mm, 総重量29.35±0.52gとなり, 天然貝の成長に著しく劣るとは考えられない。
    5) 潜入稚貝の殻長 (S. L) と殻高(S. H)・総重量 (Wg) の関係は次式で示させる。
    殻長範囲1.8-42mm:-
    S. H=0.6368S. L+0.176
    殻間範囲42-62mm:-
    S. H=0.7867S. L-5.838
    殻長範囲1.0-6.2cm:-
    W=0.0881S. L3.3040
  • 吉原 友吉
    1971 年 18 巻 5-6 号 p. 259-265
    発行日: 1971/03/30
    公開日: 2010/06/30
    ジャーナル フリー
  • 吉原 友吉
    1971 年 18 巻 5-6 号 p. 267-273
    発行日: 1971/03/30
    公開日: 2010/06/30
    ジャーナル フリー
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