本研究では, 合成界面活性剤 (C
14EO
14混合剤, C
18F
1EO
14混合剤, Tween80, C
14FA混合剤およびOlyel EO
20混合剤) を用い, 2種の赤潮生物とマダイ
C. majorに対する影響を調べた。シャトネラマリーナ
C. marinaおよびヘテロカプササーキュラリスカーマ
H. circularisquamaの培養液に, 各合成界面活性剤を1~50ppm添加して, 30分毎に遊泳, 静止および崩壊細胞を計数し, 2時間で全細胞数の約半数の細胞が静止および崩壊細胞になる最小有効濃度 (LC
50, 2h) を調べた。次に, 各合成界面活性剤の魚毒性をマダイ幼魚を用いて半数致死濃度 (LC
50, 24h) を算出した。
シャトネラマリーナ
C. marinaに対する最小有効濃度は, C
14EO
14混合剤, C
18F
1EO
14混合剤, Tween80では, それぞれ1ppm, 5ppm, 20ppm, C14FA混合剤およびOlyel EO
20混合剤では, 30ppmを示した。一方, ヘテロカプササーキュラリスカーマ
H. circularisquamaでは, 全ての薬剤で50ppmを添加しても30%前後の細胞しか変形しなかった。魚毒性 (LC
50, 24h) は, Tween80が55PPmと最も強く, 他の合成界面活性剤では, 125-150ppmであった。
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