水産増殖
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42 巻 , 3 号
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  • 山野目 健, 志田 修, 三星 亨, 徳島 暢礼, 大村 禮司, 都木 靖彰
    1994 年 42 巻 3 号 p. 389-396
    発行日: 1994/09/20
    公開日: 2010/03/09
    ジャーナル フリー
    ヒメマス, Oncorhynchus nerkaは, 0+魚, 1+魚とも春期に高い浸透圧調節能を示した。
    ヒメマスの海水移行後の浸透圧調節能に及ぼす50%海水馴致の効果を調べた結果, 海水適応能のあまり高くない時期においては浸透圧調節能を個体によっては助長するが, 海水適応能の高い春期においては, その効果は認められず, 50%海水馴致は必要としないことがわかった。
    ヒメマスにおいては, 海水移行後短期間の浸透圧ストレスの大小がその後の成長において大きな影響を及ぼし, その影響は長期にまで及ぶと考えられた。
  • 丹羽 信彰
    1994 年 42 巻 3 号 p. 397-401
    発行日: 1994/09/20
    公開日: 2010/03/09
    ジャーナル フリー
    淡水エビの行動を把握するために, 種々の標識の試みの中から生体染色剤による注射法に有効性を見いだした。ミナミヌマエビに対してTrypan Blue, Trypan Red (0.5%濃度, 0.005-0.05ml/個体) を第一もしくは, 二腹節側面中央部に注射し, 30日間の生残率や効果をみた。その結果, 両染色液とも, 染まり方に大きな差はなく, ほぼサイズや性別に関係なく, 注射後のショックを乗り切って2-3日生存した個体は, 30日までかなりの高率で生残することが判明した。
    注射後直ちに全身が色素で染まるが, 2-3日後から胸甲側部の鰓部分に特徴的な「くの字」の斑紋が現れる。この斑紋は天然のエビには見られず判別可能なので, 標識となり得る。これまでの観察で, 長いもので4カ月間生残し, しかも斑紋は消失していない。注射後2-3日して生残する個体は放流して, 標識として使える。
  • 村越 正慶
    1994 年 42 巻 3 号 p. 403-409
    発行日: 1994/09/20
    公開日: 2010/03/09
    ジャーナル フリー
    石垣島, 川平湾で, ヒメジャコTridacna croceaの成長量を天然貝と放流貝の穿穴長径値を用いて, 測定した。ヒメジャコの季節成長は, 高水温期に良く, 低水温期には悪く, 成長に及ぼす水温の強い影響が示された。また本種の成長は, 生息場所の深さや穿穴基質に大きく影響される。測定個体の中で, 良い成長を示したヒメジャコの生息場所は, 干潮時にも5~10cm程度保水される塊状ハマサンゴであった。また, その成長式は, SL=14.55 (1-e-0.0010-0.1635t) で表された。年成長は, 殻長5~6cm程度までは早く, その後は, 緩やかであった。
  • 村田 修, 家戸 敬太郎, 石橋 泰典, 宮下 盛, 那須 敏朗, 池田 静徳, 熊井 英水
    1994 年 42 巻 3 号 p. 411-418
    発行日: 1994/09/20
    公開日: 2010/03/09
    ジャーナル フリー
    平均体重約150gの通常発生二倍体イシダイ (2n) および三倍体イシダイ (3n) いずれも1歳魚をそれぞれの網いけすで3年5ヶ月間飼育し, その間の成長, 成熟, 体成分組成等を比較した結果, (1) 3nの成長に対する不妊化の影響は, 産卵期においてのみわずかにみられる程度であり, 2nと3nとの問には, 飼育期間を通じて成長の差はほとんど見られなかった。 (2) 産卵期における3n雌の生殖腺指数は, 4歳魚までほぼ一定の低い値であったが, 2nでは3歳魚まで年月の経過とともに増加した。一方, 3n雄では生殖腺指数は3n雌よりも高く, 二次性徴発現率も年々増加し, 搾ると放精する個体がみられた。 (3) 3歳魚および4歳魚の産卵期における可食部の体重比率は, 3nの方が2nよりも有意に高かった。 (4) 3nの不妊化にともなうエネルギーの蓄積は主として内臓およびその周辺の組織の脂質含量の増加となって現われることが分かった。 (5) 4歳魚産卵期における3n雌の背肉の粗タンパク質および粗脂質含量は, 2n雌のそれぞれに比べて高かった。また, 肉質官能検査の結果, 味およびテクスチャーともに3n雌の方が2n雌よりも高い評価を得た。
  • 萱野 泰久, 尾田 正
    1994 年 42 巻 3 号 p. 419-425
    発行日: 1994/09/20
    公開日: 2010/12/10
    ジャーナル フリー
    平均全長8.1cmのキジハタ人工種苗を1984年10月から'89年8月までの5年間にわたり, 配合飼料及び練り餌を投与して陸上水槽中で飼育し, その成長過程を明らかにするとともに, 自然産出卵を得た。
    1) 時期別の平均全長は, 1歳魚が14.5cm, 2歳魚が21.7cm, 3歳魚が29.3cm, 4歳魚では雌が31.0cm, 雄が32.6cm, 5歳魚では雌が32.4cm, 雄が34.5cmであった。年間成長率は年齢の増加とともに著しく減少した。
    2) キジハタの全長 (L, cm) と体重 (W, g) の関係はW=0.Ol452 L3.082と表せた。
    3) 8月から10月の平均全長から年齢 (t) と満年齢時の全長 (Lt, cm) との関係を雌雄別にBertalanffyの成長式で表すと次のように表された。
    雌: Lt=40.5 [1-exp {-0.2859 (t+0.875) } ] (t≧l)
    雄: Lt=48.1 [1-exp {-0.2186 (t+0.911) } ] (t≧4)
    4) 飼育条件下での産卵期間は, 年によって多少異なったが, ほぼ6月から8月の間であった。初産卵はふ化後1年10か月齢の6月下旬に見られ, その後年齢の増加とともに産卵量は増加した。
  • 韓 慶男, 吉松 隆夫, 松井 誠一, 古市 政幸, 北島 力
    1994 年 42 巻 3 号 p. 427-431
    発行日: 1994/09/20
    公開日: 2010/03/09
    ジャーナル フリー
    北洋魚粉とα-スターチを用いて飼料中のタンパク質含量を37-54%に調整した試験飼料で, 6ケ月令のコイチ (平均体重51.5g) を8週間飼育し, 成長, 飼料効率, タンパク質効率および体成分の変化を検討した。
    その結果, 平均増重率, 飼料効率, タンパク質効率のいずれにおいてもタンパク質含量49%の試験区が他区に勝った。タンパク質効率は高炭水化物飼料区でも上昇せず, 肉食性魚のコイチの場合炭水化物のエネルギー源としての利用能は低いと考えられた。魚体および肝臓の一般成分は飼料タンパク質含量の影響は大きく受けず, 従って, 本実験条件下におけるコイチの至適飼料タンパク質含量は49%程度と推定された。
  • 四元 忠博, 西岡 義晃, 山崎 繁久, 平田 八郎
    1994 年 42 巻 3 号 p. 433-438
    発行日: 1994/09/20
    公開日: 2010/03/09
    ジャーナル フリー
    1) 屋島産L型ワムシの温度順応特性を明らかにする目的で, 25℃の恒温室で3年以上継代培養していた群を対照区とし, そのワムシを別に設けた15℃の恒温室に移し, さらに360日間継代培養を試みた。温度順応特性は, 主に個体別飼育による純生産繁殖率と内的自然増加率, およびアイソザイム分析をもとに検討した。
    2) 個体別飼育実験における純生産繁殖率は, 15℃区の場合, 90日目には低い値となったがその後徐々に上昇した。それに対して25℃区の場合は日数の経過とともに徐々に低下した。内的自然増加率は15℃区の場合90日目に最低値を示したが, その後はほぼ一様な値となった。25℃区の場合には日数の経過とともに徐々に低下する傾向を示した。
    3) アイソザイム分析の結果では, 25℃対照区から15℃実験区に移し入れた場合, 180日経過区および360日経過区で対照区と実験区の間に異なるアイソザイムパターンが観察された。
  • 四方 崇文, 示野 貞夫, 宇川 正治
    1994 年 42 巻 3 号 p. 439-446
    発行日: 1994/09/20
    公開日: 2010/03/09
    ジャーナル フリー
    コイに無脂肪飼料, 3%のタラ肝油を添加した飼料, ならびに12%のタラ肝油, 大豆油および中鎖トリグリセリドをそれぞれ添加した飼料を30日間給与し, 体成分や肝膵臓酵素活性を測定した。血清のトリグリセリドとコレステロールの含量, 全魚体脂質含量および脂質蓄積率は大豆油添加区に比べてタラ肝油および中鎖トリグリセリド添加区に低かった。解糖および糖新生酵素の活性に著しい区間差はなかったが, リポゲニック酵素のG6PDHやNADP-MDHの活性は無脂肪飼料区に比べて各脂質添加飼料区に低く, 特にタラ肝油添加区で顕著に低かった。以上の結果から, 大豆油や中鎖トリグリセリドに比べてタラ肝油はコイ肝膵臓の脂質合成を顕著に抑制し, 血清トリグリセリドおよびコレステロールを低減させると推察された。
  • 内村 祐之, 平田 智法, 阿部 俊之助
    1994 年 42 巻 3 号 p. 447-452
    発行日: 1994/09/20
    公開日: 2010/03/09
    ジャーナル フリー
    第1成熟分裂の終了したアコヤガイ胚に, 第2成熟分裂前から約1.5分間隔でサイトカラシンB処理を施し, 処理を終了して処理胚を培養し, 処理の影響を検討した。その結果, 雌性及び雄性前核が形成される前に処理を終了した場合は, 胚は第2極体を放出して二倍体のまま発生するが, 前核が形成された後に処理を終了したものは三倍体となった。しかし, 前核が胞状になるまで処理を延した胚では, 多くがCBの副作用を受け, 蝶番が内側に湾曲する奇形幼生となることが明らかになった。
    したがって, 従来行われてきたように, 三倍体作出率にのみ配慮して十分長い処理を行ったのでは, 胚のほとんどすべてが副作用を受ける可能性が高く不適切であり, すべての胚が第2成熟分裂を終了した瞬間に, 処理を終了すべきであると判断した。
  • Fauzan ALI, 山崎 繁久, 平田 八郎
    1994 年 42 巻 3 号 p. 453-458
    発行日: 1994/09/20
    公開日: 2010/03/09
    ジャーナル フリー
    海藻類は, 生長過程での栄養塩類吸収等による環境水の浄化作用を有する。本実験では, アナアオサ (以下アオサと略称) とクルマエビ幼生の複合飼育を試み, アオサによる環境水の浄化作用がクルマエビ幼生の成長に及ぼす影響を調べた。クルマエビ幼生の飼育は, ノウプリウスVI期幼生を50l容のガラス製水槽に59個体/lの密度に収容して開始した。実験区は, アオサを収容し餌としてテトラセルミスとキートセロス, およびアルテミアを与えた区 (UTC区) , アオサは収容せずテトラセルミスとキートセロス, およびアルテミアを与えた区 (TC区) , それに, アオサを収容せずテトラセルミスおよびアルテミアを与えた区 (T区) の3区を設けた。アオサは, 飼育実験開始時に, 直径1.8mmの円形のものを1水槽あたり250枚収容した。植物プランクトンはゾエアI期からIII期幼生まで投与し, ミシスI期以降はアルテミア幼生のみ与えた。水槽は各実験区とも3個ずつ用意し, 室内の窓際に設置した。実験はクルマエビ幼生がポストラーバの10日目になったところで終了した。実験終了時の生残率は, UTC区, TC区, およびT区において, 平均値でそれぞれ49.5, 33.9, および11.0%, 体長は, それぞれ12.8, 12.1, および10.8mmと, UTC区が優れていた。また, 飼育中水のNH4-N濃度は, 実験終了時には, UTC区, TC区, およびT区でそれぞれ16.0, 67.2, および44.8μg-at/lを示した。さらに, UTC区では, 水槽底面の沈積物が全く認められず, また粒子状縣濁物も認められなかった。なお, 実験終了時にアオサは, 実験開始時の直径約3倍に達した。
  • 関 伸吾, 浅井 康弘, 佐藤 健人, 谷口 順彦
    1994 年 42 巻 3 号 p. 459-463
    発行日: 1994/09/20
    公開日: 2010/03/09
    ジャーナル フリー
    海産系, 湖産系, およびハイブリッドにおける受精卵の水温感受性について検討した。湖産系の発眼期の受精卵の生残率は26℃, 18.5℃, 15℃, 12℃でそれぞれ30.0%, 85.2%, 63.5%, 47.1%となり, 海産系の47.3%, 75.4%, 38.2%, 11.6%とは異なっていた。ハイブリッドはそれぞれ71.7%, 83.4%, 58.4%, 51.4%であった。ハイブリッドでは他の2系統に比べ, 分散が大きかった。卵の発生速度は海産系に比べ, 湖産系が速かった。以上の結果, 湖産系は海産系に比べ低水温型であることが示喫された。これらの違いは, 生理学的形質における遺伝的差異に起因するものと考えられた。
  • 川井 唯史, 浜野 龍夫, 松浦 修平
    1994 年 42 巻 3 号 p. 465-470
    発行日: 1994/09/20
    公開日: 2010/03/09
    ジャーナル フリー
    1) 北海道厚田地区の小川と鹿追地区の小湖で1991年と1992年にほぼ毎月1回調査を行い, ザリガニCambaroides japonicus (De Haan, 1841) の脱皮時期と繁殖周期を明らかにした。
    2) 脱皮は雌雄とも6月から10月の高水温期にみられた。
    3) 精包の付着や抱卵, 抱仔状況などから, 雌は頭胸甲長18mm以上の個体で繁殖に参加するものと考えられた。
    4) 雌雄の脱皮時期と雌の生物学的最小形, 繁殖周期は両地区とも, ほぼ同じであった。
    5) 雌が9月と10月に交接, 9月から11月にセメント腺が発達し, 翌年の4月と5月に産卵して2~3カ月間にわたり抱卵・抱仔したのち, 8月中には稚エビを放出すると推定された。
  • 土居 正典, 河野 博, 大野 淳, 多紀 保彦
    1994 年 42 巻 3 号 p. 471-476
    発行日: 1994/09/20
    公開日: 2010/03/09
    ジャーナル フリー
    人工飼育したゴマフエダイ仔魚について, 栄養転換期の形質の変化を形態学的に調べ, その結果を熱帯性海産魚類4種と比較した。ゴマフエダイ仔魚の摂餌開始時の全長と口径は各々2.77mmと0.220-0.232mmで, 比較した魚種のなかでは中間であった。フ化時の内部栄養量 (卵黄と油球; 1803×10-4mm3) も比較魚種のなかでは中間で, また開口時 (フ化後39時間) までは比較的ゆっくりと吸収された。しかし摂餌開始時 (フ化後66-70時間) の内部栄養量は最少で, フ化後114時間までに完全に消費された。すべての仔魚が摂餌を開始したのはフ化後210.5時間 (内部栄養の消失後96.5時間) であった。これらの結果から, ゴマフエダイ仔魚は栄養転換期の摂餌能力が低く, このことが初期飼育を困難にしている要因の一つであると考えられた。
  • 瀧川 由宇登, 森 勇人, 関 伸吾, 小松 章博, 谷口 順彦
    1994 年 42 巻 3 号 p. 477-483
    発行日: 1994/09/20
    公開日: 2010/03/09
    ジャーナル フリー
    マダイにおける第一卵割阻止型雌性発生二倍体 (mitotic-G2n) 誘導のための最適条件の検討を行った。染色体の倍数化は高水圧処理法を用いた。高水圧処理の媒精後処理開始時間, 処理水圧, 処理時間の組み合わせにより条件検討を行いそれぞれの試験区でビーカー試験により孵化率, 正常二倍体孵化率, および半数体孵化率を求めた。
    mitotic-G2nの誘導に最適と考えられる条件は高水圧処理の媒精後処理開始時間45分, 処理水圧700kg/cm2, 処理時間5分であり, この場合の孵化率は35.06%, 正常二倍体孵化率は53.41%, 半数体孵化率は46.59%であった。しかし, 異数体と思われる個体の出現が多く変態期は大量へい死もみられたことから, さらに最適条件の検討を重ねる必要性が示唆された。
  • Lila RUANGPAN, Rangsichai TABKAEW, Koolvara SANGRUNGRUANG
    1994 年 42 巻 3 号 p. 485-490
    発行日: 1994/09/20
    公開日: 2010/03/09
    ジャーナル フリー
    養成中のウシエビの月刊萃臓, 腸, 血リンパの細菌数を種苗放養後30日, 50日, 70日, 90日, 120日に調査した。ZB培地を用いて分離した細菌数は腸>肝膵臓>血リンパの順位であった。放養後90日までは腸, 肝膵臓の細菌相はPseudomanasが優占したが, 120日後にはVibrioが優勢となった。一方, 血リンパでは逆にVibrioが優勢であったが, 徐々にPseudomonasが優勢となった。全期間を通じて血リンパからPseudomonas, Vibrioが分離されたことは, これらの細菌が健康状態が悪化したエビで日和見感染の原因菌となる可能性を示唆している。
  • Apostolos MIHELAKAKIS, 吉松 隆夫, 北島 力
    1994 年 42 巻 3 号 p. 491-497
    発行日: 1994/09/20
    公開日: 2010/03/09
    ジャーナル フリー
    ふ化後10カ月令のヘダイを用いて環境水温 (17.0, 21.0, 23.5℃) が摂餌量, 成長, 餌量転換効率に与える影響について45日間室内実験を行った。ヘダイにはモイストペレットを1日2回充分量与えた。餌の消費量はすべての実験区画で日々変化した。餌の要求量, 成長率, 餌の消費量は23.5℃より17.0℃で飼育したほうが低かった。日間成長率は17.0℃で0.49%, 21.0℃で1.48%, 23.5℃で2.02%となった。実験区画21.0℃と23.5℃の間で平均肥満度には有意な差がみられなかったが, これらは17.0℃の区画より有意に高い値を示した。
  • 渡邉 武, ウイヤカーン , 青木 秀夫, 津田 平蔵, 坂本 浩志, 舞田 正志, 佐藤 秀一, 竹内 俊郎
    1994 年 42 巻 3 号 p. 499-506
    発行日: 1994/09/20
    公開日: 2010/03/09
    ジャーナル フリー
    本研究は, 新たに開発されたソフトドライペレット (SDP) を用いてブリ幼魚 (平均体重42.1g) および成魚 (平均体重458g) を40および64日間飼育し, 魚粉の代替タンパク質としての大豆油粕 (SBM) およびコーングルテンミール (CGM) の併用配合の有効性を成長・肉質および血液の生化学検査により評価した。その結果, 各飼料に対する魚の嗜好性はいずれも優れていた。成長や増肉係数は魚粉単用の対照区が最も優れていたが, SBMとCGMを31~41%の配合率 (魚粉代替率46~62%) で組み合わせた区の中では, 小割り網生簀および小型水槽試験ともに, 20% SBM+11% CGM区が若干優れていた。また, CGM添加区ではブリの特徴である側線の黄色色素が明瞭に見られた。レオロジー特性には各試験区間で特に大きな違いは見られなかった。本結果より, ブリ幼魚および成魚ともに, SDP中の魚粉を46%以上SBMとCGMの併用により代替できることが明らかになった。
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