日本原子力学会誌ATOMOΣ
Online ISSN : 2433-7285
Print ISSN : 1882-2606
51 巻, 8 号
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巻頭言
平成21年度副会長あいさつ,役員紹介
時論
シリーズ解説
解説
  • 保障措置上不可欠な核物質標準をいかに確保するか
    鈴木 徹, 久野 祐輔
    2009 年 51 巻 8 号 p. 606-610
    発行日: 2009年
    公開日: 2019/06/17
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     核燃料サイクル施設の長期的安定運転には,保障措置上の要求を満たすことが不可欠であるが,そのためには的確な計量管理が基礎をなす。そこでは,核物質の計量管理(保障措置)のための「分析」が非常に重要な役割を担っている。特にIAEAとの協定下で要求されている「国際標準レベルでの測定による報告」を実行していくためには,分析を高い品質で維持していくことが必須となる。そこでキーとなるのが「核物質標準」である。しかし,一部の核物質標準は近年,海外からの入手が極めて困難な状況に陥っており,その国内調達の必要性がクローズアップされてきた。本稿では,計量・保障措置分析における核物質標準の役割,国際的動向,国内調達に向けた動き等について解説する。

  • スイスを通して日本を学ぶエネルギー環境教育情報
    杉山 憲一郎
    2009 年 51 巻 8 号 p. 611-615
    発行日: 2009年
    公開日: 2019/06/17
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     20世紀のキーワード「成長」は,21世紀初頭に「持続可能」に取って代わられた。高品質大量生産で世界的に注目された日本型成長モデルは過去の物語となり,日本は原子力・省エネを含めたエネルギー技術と環境保全技術の国際競争力で少子高齢化時代の課題を克服していかなければならない。この観点から,次代を担う学校教育世代が,関連する学習単元を通して原子力を含めた持続可能な近未来世界を総合的にイメージできるように,専門家が適切な情報を提供していく必要がある。日本人が好感を持つスイスの原子力発電・地層処分を含めたエネルギー環境情報は,教師と児童・生徒にとって日本の現状を客観的に知る効果的なエネルギー環境教材になり得る。

  • 西脇 由弘
    2009 年 51 巻 8 号 p. 616-619
    発行日: 2009年
    公開日: 2019/06/17
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     2006年12月に投稿した和文論文「原子力発電施設の課題と考察(以下「課題と考察」と略)が,このほど,日本原子力学会賞論文賞という大変名誉ある賞を頂いたことに感謝いたします。

     受賞に対し皆様から寄せられた言葉の中に,「数式を用いない論文賞は初めてではないか」というご指摘があったところ,確かに技術を法の枠組みから見る論文に対しては,原子力学会では論文賞は初めてであり,論文賞以外の賞でも受賞の例がない。原子力は,潜在的な危険性を内包する技術であり,法の枠組みなくしては社会で活用され得ない。我が国の原子力法規制は,技術に関して法の骨格に係る改正は約半世紀行われていないが,今後,種々の側面から原子力法制に関する論文が投稿されることにより,法制面での考察が深まり,在るべき法制の実現へ動き出すことを期待する。

     論文「課題と考察」は,規制や訴訟の実務を通じて得た経験から,原子力法制について課題を提示し考察を加えた。本稿では,最初に同論文の紹介を行った後に,2007年3月に発足した東京大学の「原子力法制研究会」の「技術と法の構造分科会」の議論を踏まえ,原子力発電所を念頭に原子力の法規制の在るべき姿についての最新の検討について紹介する。

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