原子力発電所で即戦力となる技術者育成について,地元の高等専門学校(高専)の果たす役割は大きく,近年では,就職希望者の約1割が原子力関係に就職している。高専では正式カリキュラムとして原子力関係講座を持たないが,卒業生の地元関連企業採用ニーズに対応し,原子力人材育成ネットワークを通じた原子力系大学,産業界等との連携により,原子力教育を実施している。
高専独自に教育カリキュラムを開発し,講義,実験,施設見学等を授業に組み込んで実施しているほか,高専の全国ネットワークを活用して,共通テキストの作成・利用,学内放射線量測定結果の持ち寄り等により,教育効果の向上を図っている。平成22年度からは文部科学省国際原子力人材育成イニシアティブ事業に取り組んでおり,その内容について報告する。また連携先である長岡技術科学大学における取組も紹介する。
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