日本原子力学会誌ATOMOΣ
Online ISSN : 2433-7285
Print ISSN : 1882-2606
最新号
選択された号の論文の22件中1~22を表示しています
巻頭言
時論
Perspective
Focus
特集
  • 1.燃料デブリの性状把握・推定に関する技術開発の概要
    中野 純一, 加藤 和之
    2024 年 66 巻 2 号 p. 67-69
    発行日: 2024年
    公開日: 2024/02/10
    解説誌・一般情報誌 認証あり

     東京電力ホールディングス(株)福島第一原子力発電所の事故に伴い,原子力損害賠償・廃炉等支援機構が設立されている。業務の一つに廃炉の主要な課題に関する技術的支援,研究開発の企画・進捗管理,廃炉に関する情報の提供等への取り組みがある。政府の中長期ロードマップでは,事故により生じた放射線のリスクを低減する取り組みの一つとして,燃料デブリを安全に取り出し,容器に収納・保管することを示している。そのときの安全評価および安全対策を適切に行うため,燃料デブリの性状把握・推定をすることは重要であり,それに向けて実施している技術開発の概要を紹介する。

  • 2.事故調査中長期計画と採取サンプルの分析状況
    溝上 暢人, 溝上 伸也
    2024 年 66 巻 2 号 p. 70-73
    発行日: 2024年
    公開日: 2024/02/10
    解説誌・一般情報誌 認証あり

     福島第一原子力発電所1~3号機の原子炉・格納容器内の状態推定や事故分析を進めるに当たっては,現場から取得される情報が重要である。当社では廃炉作業を円滑に進めつつ,必要な情報を取りこぼさないことを目的に事故調査中長期計画を作成した。また,現場で取得される汚染物サンプルにはα汚染を含むものがあり,燃料成分であるウランを含む粒子が検出され,事故時の原子炉・格納容器内の状況を推定する上でのヒントとなり得る。本稿では,燃料デブリの性状把握・推定技術に関する取り組みとして,事故調査中長期計画と採取サンプルの分析状況について述べる。

  • 3.燃料デブリの分析精度向上に向けた取り組み
    池内 宏知, 小山 真一
    2024 年 66 巻 2 号 p. 74-78
    発行日: 2024年
    公開日: 2024/02/10
    解説誌・一般情報誌 認証あり

     性状が不明,かつ分析が容易ではない燃料デブリについて,東京電力福島第一原子力発電所(1F)からの着実な取出しに向け,わが国の総力をあげてその特徴を評価できる分析技術・体制の構築が喫緊の課題となっている。未知試料を対象とした分析・評価技術の基盤整備に向けた取り組みとして,性状既知のサンプル(模擬燃料デブリ)を用いた分析試験と専門家間の議論を通じて,分析結果の妥当性や誤差をもたらす要因など,分析精度の現状の到達レベルを知るとともに,その影響因子の把握と改善に向けた検討が進められている。

  • 4.燃料デブリの経年変化特性の推定状況
    鈴木 晶大, 三浦 祐典, 川野 昌平
    2024 年 66 巻 2 号 p. 79-82
    発行日: 2024年
    公開日: 2024/02/10
    解説誌・一般情報誌 認証あり

     福島第一原子力発電所(1F)の廃炉作業では,チョルノービリの燃料デブリで見られる微粒子発生の知見等を踏まえ,燃料デブリの取り出し時や取り出し後の保管時における長期間の経年変化の把握が重要である。本研究では,1F燃料デブリのおかれる環境が,現在窒素封入している格納容器内から酸素分圧の高い環境に変化することに着目し,1Fで想定される各種模擬燃料デブリを作製して空気中および空気平衡水中での加速試験による微粒子発生の有無を評価した。その結果,わずかな微粒子を発生する燃料デブリの材料条件と環境条件の組合せを確認した。

  • 5.燃料デブリと放射性廃棄物の仕分けのための非破壊計測技術の開発状況
    鎌田 正輝, 吉田 拓真, 杉田 宰, 奥村 啓介
    2024 年 66 巻 2 号 p. 83-86
    発行日: 2024年
    公開日: 2024/02/10
    解説誌・一般情報誌 認証あり

     日本原子力学会2023年春の年会でバックエンド部会が開催した企画セッション「燃料デブリ性状把握・推定技術の開発状況と今後の課題」において,「燃料デブリと放射性廃棄物の仕分けのための非破壊計測技術の開発状況」について,技術研究組合 国際廃炉研究開発機構(以下「IRID」という)における2021年度までの研究開発成果に基づき報告させていただいた。ここで,学会誌「アトモス」で上記企画セッションと同テーマの特集に寄稿する機会をいただいたため,上記企画セッションにおける報告内容を踏まえ,2022年度までの研究開発成果の一部を加え,燃料デブリと放射性廃棄物の仕分けのための非破壊計測技術の開発状況について述べる。

解説
  • パネルディスカッション-保管の在り方・必要なことは何か
    福島第一原子力発電所廃炉検討委員会 廃棄物検討分科会
    2024 年 66 巻 2 号 p. 87-91
    発行日: 2024年
    公開日: 2024/02/10
    解説誌・一般情報誌 認証あり

     福島第一原子力発電所廃炉検討委員会では,1Fの廃炉において直面する課題を共有し,解決策を提案するとともに,広く意見を募るための公開シンポジウムを毎年開催している。今年で第7回目となるシンポジウムでは,廃棄物検討分科会が中心となり,活動の中間報告として2020年に取りまとめた「国際標準から見た廃棄物管理」の内容を基に,これからの社会を支える若い世代の方々によるパネルディスカッションを行った。

報告
  • (1)経年劣化事象に関する米国知見調査
    田中 裕久, 新田 義一
    2024 年 66 巻 2 号 p. 92-96
    発行日: 2024年
    公開日: 2024/02/10
    解説誌・一般情報誌 認証あり

     安全性を高い水準に維持しつつ長期に原子力発電所を運転していくためには,経年劣化事象に関する知見を継続的に更新・拡充していくことが必須である。原子力エネルギー協議会(ATENA)では「安全な長期運転に向けた経年劣化管理の取組」として,国内の経年劣化管理に係る取組と海外知見を比較分析し,その結果を踏まえ,「物理的な経年劣化」と「非物理的な経年劣化」の観点から従来の取組を強化すべく,ガイドラインの策定等に取組んできた。

     「物理的な経年劣化」に関する取組の1つとして,ATENAでは,経年劣化評価に関して今後知見拡充が必要と考えられる事項を抽出し,「安全な長期運転に向けた経年劣化に関する知見拡充レポート」として整理している。そのうち本第一稿では,経年劣化事象に関する米国知見調査を基にした,知見拡充事項を紹介する。

  • (2)取替困難機器に係る60年超評価を想定した場合の知見拡充事項
    田中 裕久, 新田 義一
    2024 年 66 巻 2 号 p. 97-101
    発行日: 2024年
    公開日: 2024/02/10
    解説誌・一般情報誌 認証あり

     安全な長期運転に向けた経年劣化管理に関し,原子力エネルギー協議会(ATENA)では,「物理的な経年劣化」と「非物理的な経年劣化」に分類して取り組んでいる。そのうち第一稿では,物理的な経年劣化に関し纏めたレポートの1つである「安全な長期運転に向けた経年劣化に関する知見拡充レポート」における,経年劣化事象に関する米国知見調査結果について報告した。

     本第二稿では,同レポートのもう1つの主要検討結果である,取替困難機器に対し60年超の評価期間を想定した場合の知見拡充事項を報告する。

新刊紹介
談話室
Column
feedback
Top