新しい原子力委員会は,自らの役割に鑑み,かつて策定してきた「原子力の研究,開発及び利用に関する長期計画」や「原子力政策大綱」のような網羅的かつ詳細な計画を策定しないものの,今後の原子力政策について政府としての長期的な方向性を示唆する羅針盤となる「原子力利用に関する基本的考え方」を2017年7月20日に策定し,翌21日には閣議決定された。
また,原子力白書は,原子力委員会が発足した1956年から継続的に発刊してきたが,2010年3月の発刊以降,東電福島事故対応及び原子力委員会の見直しの議論と新委員会の立ち上げといった最重要業務に専念する中,休刊をしていた。今般,我が国の原子力利用に関する現状及び取組の全体像について,国民の方々に説明責任を果たしていくため,原子力白書を7年ぶりに発刊した。
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