日本原子力学会誌ATOMOΣ
Online ISSN : 2433-7285
Print ISSN : 1882-2606
60 巻, 3 号
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巻頭言
時論
Column
特集 原子力利用に関する基本的考え方と平成28年版原子力白書
  • 川渕 英雄, 飯塚 倫子, 望月 豊, 辻 政俊, 曽佐 豊
    2018 年60 巻3 号 p. 138-151
    発行日: 2018年
    公開日: 2020/04/02
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     新しい原子力委員会は,自らの役割に鑑み,かつて策定してきた「原子力の研究,開発及び利用に関する長期計画」や「原子力政策大綱」のような網羅的かつ詳細な計画を策定しないものの,今後の原子力政策について政府としての長期的な方向性を示唆する羅針盤となる「原子力利用に関する基本的考え方」を2017年7月20日に策定し,翌21日には閣議決定された。

     また,原子力白書は,原子力委員会が発足した1956年から継続的に発刊してきたが,2010年3月の発刊以降,東電福島事故対応及び原子力委員会の見直しの議論と新委員会の立ち上げといった最重要業務に専念する中,休刊をしていた。今般,我が国の原子力利用に関する現状及び取組の全体像について,国民の方々に説明責任を果たしていくため,原子力白書を7年ぶりに発刊した。

解説
  • 田中 治邦
    2018 年60 巻3 号 p. 152-156
    発行日: 2018年
    公開日: 2020/04/02
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     世界経済全体の見通しと環境制約の強化から,今世紀後半には原子力の世界的な拡大は必至で,それによる天然ウラン需給の逼迫を回避するためには高速炉とその核燃料サイクルに移行する必要がある。エネルギー資源の乏しいわが国が2030年以降も原子力による発電比率を20%以上とするためには,既設軽水炉を再稼動して60年運転するとともに,2040年運転開始を目指して新規建設による設備容量の確保,更にウラン資源争奪回避のために2050年代のできるだけ早期に高速炉とその核燃料サイクルの本格導入が必要である。

解説シリーズ
  • 第5回 ロシアのエネルギー資源開発情勢
    小宮山 涼一
    2018 年60 巻3 号 p. 157-161
    発行日: 2018年
    公開日: 2020/04/02
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     ロシアは世界屈指のエネルギー資源大国である。ウクライナ問題による欧米の対ロシア制裁の中,ロシアはエネルギー生産増強,輸出先多様化を図るため,ロシア西部の油田・ガス田の老朽化も踏まえ,東部や北極圏の開発を進めている。日本はロシアとの関係に関して,東シベリアやロシア極東の石油・ガス調達によるエネルギー安全保障上のメリット,対ロシア制裁をはじめとする国際情勢等を総合的に考慮し,引き続き慎重な対応が求められる。

連載講座
部会トピックス
  • 計算科学技術部会, シミュレーションの信頼性分科会
    2018 年60 巻3 号 p. 173-177
    発行日: 2018年
    公開日: 2020/04/02
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     国内外においてV&Vの重要性および必要性が広く認識され,シミュレーションの信頼性の確保に関わるガイドラインや標準を作成する動きが活発になっている。2016年7月に日本原子力学会標準「シミュレーションの信頼性確保に関するガイドライン:2015」が発行された。これは,シミュレーションの信頼性の確保に関する重要性が高まる状況に鑑み,モデルV&V (Verification and Validation)に基づいて,不確かさを考慮した予測評価,品質管理を加えたモデリング&シミュレーションの方法論の考え方をまとめたものである。このガイドラインの発行に至った背景及び経緯,ガイドラインの概説,取り組みの現状と課題について述べる。

談話室
  • 原子力専攻の学生が見た核のごみの行方は?
    東工大学生チーム, 澤田 哲生
    2018 年60 巻3 号 p. 178-180
    発行日: 2018年
    公開日: 2020/04/02
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     原子力を専攻する大学院生が,泊原子力発電所と幌延の地層研究所を訪問した。この訪問は原子力発電の現場と高レベル放射性廃棄物処分の研究現場を訪れて,その実態を見聞きして理解を深めるというもの。果たして,『マンションのトイレ』の姿をうかがい知ることはできたのか・・・。

会議報告
理事会だより
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