日本原子力学会誌ATOMOΣ
Online ISSN : 2433-7285
Print ISSN : 1882-2606
65 巻, 5 号
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巻頭言
時論
特集
特集
解説
  • ミューオン起因ソフトエラーの測定と課題
    橋本 昌宜
    2023 年 65 巻 5 号 p. 323-325
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/05/10
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     宇宙線に起因する中性子やミューオンが集積回路に引き起こすソフトエラーが信頼性低下要因として注目を浴びている。近年の集積デバイスでは中性子がソフトエラーの主要因を占めると言われてきており,中性子を対象とした多くの研究開発が行われてきた。一方で,トランジスタの微細化によりビット反転に必要な臨界電荷量が小さくなること,地上に届く粒子数は中性子よりもミューオンのほうが多いことなどから,ミューオン起因ソフトエラーへの懸念が高まっていた。

     本記事では,J-PARC MUSEで実施したSRAMに対する正負ミューオン照射実験の主要な結果を報告する。これまで正ミューオン照射実験結果の報告は数例あったが,負ミューオン照射試験の報告はなく,世界に先駆けて実施した照射実験である。実験結果より,ミューオンによってソフトエラーが発生すること,負ミューオンは原子核に捕獲される物理過程により正ミューオンよりソフトエラーへの影響が大きいことを明らかにした。2019年度より科研費基盤(S)で実施している「ミューオン起因ソフトエラー評価基盤技術:実測とシミュレーションに基づく将来予測」の研究課題を紹介し,今後の研究の展開を議論する。

  • 環境放射線起因ソフトエラーのシミュレーション
    安部 晋一郎
    2023 年 65 巻 5 号 p. 326-330
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/05/10
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     電子機器の信頼性問題として,地上に降り注ぐ二次宇宙線によって生じる電子機器の一時的な誤動作(ソフトエラー)がある。高い信頼性が求められる電子機器の数は社会の進歩とともに増えており,これらすべての機器のソフトエラー発生率(SER: Soft Error Rate)を実測的な方法で評価することは難しい。また機器の製造前の段階でSERを評価することも求められており,シミュレーションによる評価の重要性が高まっている。本稿では,ソフトエラーシミュレーション技術の研究開発の成果や,ソフトエラー発生の物理過程の詳細解析結果について解説する。

FOCUS
  • ダイバーシティをチーム力に 東芝エネルギーシステムズのワークスタイル変革
    岩城 智香子, 小向 夕紀, 宮寺 晴夫, 松山 加苗, 新見 征之
    2023 年 65 巻 5 号 p. 331-334
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/05/10
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     ダイバーシティ推進と働き方改革をテーマとする,全9回にわたる産・官・学のリレー連載の第4回である。今回は,東芝グループのダイバーシティ&インクルージョンの方針と施策の一部を紹介する。また,施策が原子力に携わる従業員の職場でどのように活用され,浸透しているか,職種を代表するメンバーが集まって意見交換したので併せて紹介する。

Column
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