1998年11月から2001年12月の間に, 待機手術を脊髄くも膜下麻酔(以下, 脊麻)で行い, 手術後麻酔科外来を受診した症例(898症例)に対して問診を行い, 脊麻後合併症の発生率と脊麻に対する患者の満足度について評価, 検討した. 脊麻後の合併症は女性に多く, 年齢別では13~39歳に多く, 年齢とともに減少する傾向にあった. 麻酔満足度は, 不満と訴える割合が7.8%で, その要因として, 不十分な手術中の鎮痛効果やくも膜下穿刺に関するものが多く認められた. 脊麻は手術中に意識があり, 患者にとり大きなストレスとなるため, 麻酔方法の決定には患者が納得できる麻酔方法を選択してもらう努力が必要である.
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