麻酔科短期研修者16名を対象とし,マネキンを用いて外傷性心肺停止をシミュレーションした.頚椎固定中の気道確保をディスポーザブルタイプの声門上器具であるLMA-Supreme
®(Supreme),air-Q
®(air-Q),i-gel
®(i-gel)で行い,それぞれの挿入時間と成功率に対する胸骨圧迫の影響について調査した.非胸骨圧迫時の成功数はSupreme16名,air-Q15名,i-gel15名であり,胸骨圧迫時はSupreme15名,air-Q14名,i-gel15名となり有意差はなかった.非胸骨圧迫時では,Supreme,air-Q,i-gel間の挿入時間に有意差はなかった.胸骨圧迫時は,3デバイスともに挿入時間は有意に延長しなかった.頚椎固定状態での胸骨圧迫中の緊急気道確保器具としてSupreme,air-Q,i-gelのいずれも有効であることが示唆された.
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