空気調和・衛生工学会 論文集
Online ISSN : 2424-0486
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1 巻, 1 号
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  • 原稿種別: 表紙
    1976 年 1 巻 1 号 p. Cover1-
    発行日: 1976/06/25
    公開日: 2017/09/05
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 表紙
    1976 年 1 巻 1 号 p. Cover2-
    発行日: 1976/06/25
    公開日: 2017/09/05
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 目次
    1976 年 1 巻 1 号 p. Toc1-
    発行日: 1976/06/25
    公開日: 2017/09/05
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 付録等
    1976 年 1 巻 1 号 p. App1-
    発行日: 1976/06/25
    公開日: 2017/09/05
    ジャーナル フリー
  • 原稿種別: 付録等
    1976 年 1 巻 1 号 p. App2-
    発行日: 1976/06/25
    公開日: 2017/09/05
    ジャーナル フリー
  • 牧 英二, 猪岡 達夫
    原稿種別: 本文
    1976 年 1 巻 1 号 p. 1-13
    発行日: 1976/06/25
    公開日: 2017/09/05
    ジャーナル フリー
    コンピュータシミュレーションを用いて太陽熱冷暖房の経済性を検討し,経済的に成立するための要因を明らかにしてゆくための研究である.しかし,経済性を論ずる前に,まず太陽熱冷暖房が省エネルギ効果を発揮するためには,どのようなシステムや機器が開発されるのが効果的であるかを調べ,つぎにそれらが経済的に成り立つかどうかを検討してゆくのが筋道であると考えた.検討対象システムとしては,割合一般的であると思われる吸収冷凍機を用いた二つのシステムを選んだ.その一つは蓄熱そうを持たない方式で,太陽集熱量が不足のときは補助ヒータで夏は再生器への温水を加熱し,冬は温水を加熱するシステムである.もう一つは高温側蓄熱そうをもつ方式で,その出口側に補助ヒータのあるシステムである.まず大局をつかむ必要があること,またシステム用機器は今後大幅に改良されてゆく期待のあることから,シミュレーションモデルとしてはかなり理想化されたものを用いた.建物の負荷を求めるためには,レスポンスファクタ法による非定常熱負荷計算を用い,夏期・冬期各々一ヵ月間の時々刻々の値を算出した.またシステム側は設定冷温水温度,蓄熱そう容量,集熱面積,集光度を変動要素とし,また機器の改良要素としては集熱器の効率向上,蓄熱そうの改良,冷凍機のCOPの向上,冷却塔の性能向上(改良要素の検討はほとんどつぎの機会にゆずった)を主に考え,結局冷房92ケース,暖房32ケース,計124ケースのシミュレーションを実行し,太陽依存率やシステム成績係数などを求め,およそつぎのような結果を得た.(1)暖房の省エネルギ効果についてはi)蓄熱そうのない閉ループ形のものでは,システム成績係数が1をわずかに超える程度で,太陽熱依存率も20%程度であり,大きな省エネルギ効果は期待できない.ii)蓄熱そうがあり,集熱器も負荷に対して十分な大きさのある場合は,システム成績係数が3.0を超すことが可能である.(2)冷房の省エネルギ効果についてはi)特殊な設計をしない限り太陽熱依存率は50%に近づかない.すなわち太陽熱が冷房の主エネルギとはなり難く,システム成績係数は併用される熱源の効率に強く支配される.ii)集光形および選択面をもつ平板形集熱器以外の場合,システム成績係数は1.0内外である.第1報においては,2.1節において検討対象として取り上げた空調システムの概要と運転条件を述べ,2.2節において集熱器,吸収冷凍機などの機器の数学モデルを説明し,2.3節では対象建物の概要を記している.シミュレーションは,二つの目的のために二つの手順を用意した.一つは空調全負荷累積値のうち太陽熱で処理したい割合の目標値を設定した場合,どの程度の集光面積を必要とするかをみるためのシミュレーションであり,一つはシステム内の各要素の値が太陽熱で処理される負荷の割合-太陽熱依存率,システム効率(建物内に加えられる冷房または暖房効果kcalをシステムにインプットされた外部エネルギ(購入するもの)kcalで割ったもの)に及ぼす影響を調べるシミュレーションである.第3章では,以上二つのシミュレーションの計算手順を述べている.シミュレーションの結果を整理したものは,紙面の関係で第2報に記載する.なお本研究は,通産省のサンシャイン計画の委託研究として空気調和・衛生工学会の太陽熱暖冷房委員会が行った研究の一部である.
  • 山本 富士夫
    原稿種別: 本文
    1976 年 1 巻 1 号 p. 15-26
    発行日: 1976/06/25
    公開日: 2017/09/05
    ジャーナル フリー
    各種の気体を駆動あるいは吸引する超高速気体エゼクタの簡易性能計算式を一次元断熱流れの仮定のもとで誘導し,それによる計算値と他の研究者の実験値との一致によりそれが有効であることを確かめた.さらに,その簡易性能計算式を用いて,気体の種類と性能との関係や,ノズル,吸込み気体の流路およびディフューザにおける損失が性能に及ぼす効果を調べた.その結果,気体の分子量が圧縮比に及ぼす効果は小さいが,断熱効率に及ぼす効果は大きいことや,内部損失の中でディフューザの損失が性能に最も大きく影響することなどが明らかとなった.
  • 山本 富士夫
    原稿種別: 本文
    1976 年 1 巻 1 号 p. 27-37
    発行日: 1976/06/25
    公開日: 2017/09/05
    ジャーナル フリー
    はじめに性能分析の基礎となるエゼクタの内部流動状態の分類を示し,つぎにそれと性能との対応を第1報で得た簡易性能計算式を用いて検討する.その結果,ディフューザは先細り部を有する超音速形とし,超音速形駆動ノズルは不足膨張ノズルとして作動するように,また吸込み気体は初期混合域で音速に達するように寸法を決定すれば,最適エゼクタの設計が可能であることが明らかになった.そして,まとめにおいて最適設計計算方法と最適エゼクタの性能曲線を示し,さらにこの性能曲線を設計計算図として利用する方法について述べる.
  • 松平 秀雄, 阪倉 康男
    原稿種別: 本文
    1976 年 1 巻 1 号 p. 39-53
    発行日: 1976/06/25
    公開日: 2017/09/05
    ジャーナル フリー
    筆者らは,さきに蓄熱水そう内における蓄熱過程を,"蓄熱水そうの蓄熱量の解析"において論じた.また蓄熱水そう内の流れの状態を,"蓄熱水そう内における冷水と温水の挙動について"において,可視化により定性的に把握した.以上のことから,蓄熱過程のほぼ大略をつかみ得たので,本報ではこれらの知見を基にして,従来形に改善を加え,能率のよい蓄熱水そうの具備すべき条件と,その具体例について考察した.なお,一般に蓄熱水そうの性能の良否を判断するには,冷凍機や空気調和機を含めたシステムとして考える必要があるが,今回は蓄熱水そうのみに限定して述べた.検討の結果,つぎのことが判明した.すなわち,能率のよい蓄熱水そうを設計するには,その各そうがつぎの条件を満たしておればよい.1)死水領域が極力少ないこと2)そう内の流れを好ましい順に記すと,押出し流れ,押出し流れと混合流れとの併存,完全混合流れとなる3)そう数が多い場合は,押出し流れと混合流れとの併存,または完全混合流れでもよい以上の観点に立ち,能率のよい蓄熱水そうの設計例について考察すると,つぎのように言える.1)各隔壁の近くに方向変更壁を設けたものこの形式の中には,改良もぐりぜき(堰)式蓄熱水そうも含まれる.本形式のものは,流量の大小や水深の如何にかかわらず能率は最もよく,優秀である.2)連通管1個を各隔壁に順次上下交互に,かつ平面的にも千鳥形に配置したものこの形式のものは,上記1)項のものに比べて構造が簡単で,実際にも広く用いられている.能率の点からみれば,流量が大なるときは水深の如何にかかわらず優秀であるが,流量が小なるときは水深を浅くする必要がある.
  • 西津 衞助, 吉田 康敏, 宮田 信夫
    原稿種別: 本文
    1976 年 1 巻 1 号 p. 55-66
    発行日: 1976/06/25
    公開日: 2017/09/05
    ジャーナル フリー
    自然対流式空気冷却・加熱ユニットを窓側天井面部に設置した場合の冷暖房効果に関する研究を行った.実験は実際に近いモデルルームを設定し,戸外温度と窓を介しての室内における対流・ふく射の関係を測定し,それが人体に与える効果をも併せて考察した.本報では,そのうちの暖房時における,主としてふく射効果についての実験結果を報告する.
  • 松平 秀雄, 阪倉 康男, 田中 康雄, 中田 勉, 濱田 彰
    原稿種別: 本文
    1976 年 1 巻 1 号 p. 67-73
    発行日: 1976/06/25
    公開日: 2017/09/05
    ジャーナル フリー
    本研究で言う列車風とは,トンネル内を走る列車のピストン作用によって引き起こされる風である.トンネル内で列車が発進・加速・等速・減速・停止する場合に,列車風速および空気吐出し量が時間とともにいかに変化するかを定量的に把握し,地下鉄空気調和設備の設計資料を得ることが本研究の目的である.本報告ではまず単線のトンネル模型を作り,その中で模型列車を走らせることにより,上記の関係を求めるとともに,トンネル内の空気の運動方程式(非線形微分方程式)を立てて考察したので報告する.
  • 松平 秀雄, 阪倉 康男, 田中 康雄, 中田 勉, 濱田 彰
    原稿種別: 本文
    1976 年 1 巻 1 号 p. 75-83
    発行日: 1976/06/25
    公開日: 2017/09/05
    ジャーナル フリー
    第1報においては,模型列車による列車風の基礎実験およびトンネル内の空気の運動方程式について述べた.本報では,第1報で得られた実験結果と,数学モデルとしての空気の運動方程式(非線形微分方程式)を併用して,パラメータの同定を行った(この同定法は現代自動制御理論でよく使われる手法である).さらに各種のシミュレーションを行って,空気吐出し量に影響を与えると思われる因子についても検討したので,これらについて報告する.
  • 細川 [ヨシ]延, 藤原 良樹, 森川 敬信
    原稿種別: 本文
    1976 年 1 巻 1 号 p. 85-91
    発行日: 1976/06/25
    公開日: 2017/09/05
    ジャーナル フリー
    十字分岐管路内の流れに運動量法則を適用し,支流・本流分岐損失係数を両支管の流量比の関数として表した.さらに,前報で述べた流れの機構を考慮に入れ,各損失係数の実験式を導いた.この配管で特定の流量比領域に生ずる損失特性については,運動量理論の援用により得られた損失曲線に,二次流れによる損失値を重ね合わせて表せることを述べた.
  • 井上 宇市, 李 春夫
    原稿種別: 本文
    1976 年 1 巻 1 号 p. 93-108
    発行日: 1976/06/25
    公開日: 2017/09/05
    ジャーナル フリー
    われわれは冷凍機の省エネルギのための運転および機器設計の最適化を目標として,遠心冷凍機に関する運転性能のシミュレーションを行った.1.シミュレーションの方法遠心冷凍機としてはR-11使用の密閉式圧縮機(モータは冷媒液冷却)のものを用い,最初にダブルバンドルコンデンサを用いるものとして基本式を作成した.すなわち,凝縮器・蒸発器に関する熱平衡と熱交換の式(1)〜(8)を求め,つぎに圧縮器に関してヘッドH(冷媒循環量あたりの有効仕事量)・圧縮効率・モータ冷却などの式(9)〜(15)を求め,最後に冷凍機全体の熱平衡式(16),(17)を求めた.これらの式より変数を消去して式(22),(23)を得た.一方,冷却塔に関しては太田などの報告から式(24)〜(27)が得られる.これらの式を用い,図-3のようなフローシートによりシミュレーションを行う.すなわち,冷水・温水の入口温度・外気の乾球・湿球温度をインプットして,冷却水入口温度を仮定して収束計算を行う.2.運転状態のシミュレーションダブルバンドル形冷凍機の実例を現場で実測し,この実測値とシミュレーションの結果を比較した.すなわち,冷凍機の特性を実測値から図-5のごとく得て,これより冷凍機のヘッド,圧縮効率と冷媒流量,ベーン開度の関係式を得て,これを前述の方法でシミュレーションした.この計算値と実測値の比較を図-7と表-2に示す.図示した通りかなり結果はよく合い,このシミュレーションの方法は,大体実用に適するものと考えられる.この比較においてベーン開度に大きい誤差を生じている原因は,実測によれば図-8のような階段状で,ヒステリシスのある変化を一次曲線で近似したためと考えられる.3.エネルギ消費量に関するシミュレーションこの節では,図-9に示すような代表的性能曲線を用いてシミュレーションを行った.最初に400トン形の遠心冷凍機について,冷水温度を変えたときの能力とCOPの関係を図-10のごとく求めた.すなわち,図示した通り,能力をしぼるほど冷凍機全体のCOPは改善される.これは能力が小なるほど熱交換の温度差が低下し,これにより仕事量Hも減少し,かつ凝縮温度の低下により冷媒エンタルピ差が増し,また蒸発温度の上昇により冷媒比容積が減少し,圧縮機の圧縮効率の低下分を上記の要素が上回って,冷凍機全体のCOPは向上する.図-11にはベーン開度を一定とし,冷水温度と外気湿球温を変えたときの所要動力の変化を,それぞれ点線・実線で示す.この冷凍機は,ベーン開度40%でホットガスバイパスに入るものとし,このバイパス量を比例制御したときの能力と所要動力の変化を図-12に示す.すなわち,能力の減少にかかわらず動力はほとんど変化しない.つぎに図-10で述べた理由で,伝熱面積を増やせば当然,所要動力は減る訳であるが,蒸発器・凝縮器の伝熱面積(それぞれF_w,F_l)を別に2倍,4倍,100倍に変えたときと,同時に変えたときの所要動力の変化を図-13に示す.図示したごとくF_wの増大により能力の増大が著しく,F_lの増大によれば動力の減少は著しい.いずれも2倍,4倍までは効果的であるが,100倍にしてもあまり効果はない.つぎに表-3に示す400,300および200トンの3台の冷凍機の並列運転時を検討した.まず3台のベーン開度を別々に制御して,並列運転時の全体のCOPが最適になる運転状態を求めてみたが,表-4のごとく最適化しても,COPの向上は数%であまり効果的でないことがわかった.このことより,つぎに3台のベーンを同時に同じ開度に制御し,ベーン開度40%以下ではホットガスバイパスに入るようにし,つぎに2台,1台と同じように制御したときの出力と動力との関係を図-14に示す.すなわち,ホットガスパイパスをしない限り,この曲線はゼロ点を起点とする一次直線に近似できる.最後に図-15のようにモリエ線図上に,凝縮・冷却水・湿球・冷水および蒸発の各温度レベルを記入し,一般の場合は,冷却水マイナス湿球の温度差が全体の温度差(凝縮マイナス蒸発温度)の半分以下となり,蒸発器・凝縮器・冷却塔の熱交換性能の改善が冷凍機の省エネルギ設計の根本になることを示した.
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