カーボンニュートラル社会の実現に向け,変動する建物内のエネルギーバランスに対し,再生可能エネルギーとエネルギー貯蔵装置を柔軟に制御することが求められている。本報では,従来の固定料金制の下で,実システムの電気料金を最小化することを目的にモデル予測制御を定式化した。また,電力負荷と日射量を24時間先まで予測できると仮定したケーススタディを通し,遂次二次計画法による最適化を前提とした定式化の手法及びその効果を示した。実際の建物を対象とした年間シミュレーションの結果,電気料金において約30%の削減効果が示された。