従来から局所排気装置に用いられている各種のフードでは,吸込み気流(プル気流)のみが多く利用されているが,開口からの距離の増加とともに流速が急激に減少するという特性から,おのずとその適用に限界が生ずる.そこで,プル気流に流動特性の異なる吹出し気流(プッシュ気流)を組み合わせ,両者の流動特性を有効適切に活用しようとしたものが"プッシュプルフード"である.しかし,プッシュプル流れについては,これまで十分理解されておらず,またフードの合理的な設計資料も不十分のように思える.そこで本報では,まず文献の調査と分析を行い,まだ解明されていない点を述べ,さらにプッシュプル流れがフードフランジによりどのような影響を受けるかについて調べた.
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